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くっ…左目が疼く!

作者は左足が怪我で疼きます。あれ?痛み止めが…

 うーむ。ユニちゃんと仲間になったときのことを、二人に話しているけど、特に盛り上がるところがないね。道に迷ってバッタリ会って、こっそりテイムしただけだからね。だから特に食いつくとこもないかなって思ってたんだけど…


「えっ、出会い頭のテイム1回で仲間になったんですか?めっちゃ運いいじゃないですか!」

「そうなの?わたしまだ失敗したことないから、よくわかんないんだけど」

「ああ、確かチュートリアルでは、必ずテイムが成功するようになっているという話でしたね。」

「そのせいで、本番で全然成功せずに心折れるやつが量産されるんですよね。チュートリアルでも何回か失敗させたほうがいいと思うんですけどね。」

「え、そんなに成功しないものなの?」

「ですです。相手が元気な状態であればあるほど難しいみたいですね。大体は相手を弱らせてからテイムをします。それでも1発成功はレアですけど。」

「出会い頭でのテイム成功はまだ聞いたことがないですね。クロちゃんの【幸運EX】の効果もあるでしょうが、それでもアヤさんがかなりラッキーだったことに違いはないですね。もしかしたら、製品版になってテイムの難易度が下方修正されている可能性もなくはないですが。」

「はえ〜。やっぱりわたしラッキーだんだね!なんといってもユニちゃんを仲間にできたんだし!」

「も〜ホントにソレ羨ましいです!こんなにかわいいユニちゃんを仲間にできるなら、私も従魔士になったのに!マジで従魔法取ろうかなー…」

「取ったら教えてね。テイムの確率実験するから。スレを漁ってもめぼしい情報はでてこないし。」

「りょーかーい。……取りました!」

「…はぁ。じゃあ、あとで実験ね。」


 ラブちゃん、即断即決。見てて気持ちいいくらいだね。天夏ちゃんは呆れてるけど、なんか慣れてる感じ。やっぱり普段からこんな感じなのかな。


「アヤさんアヤさん、参考までに、ユニちゃんのステータスを教えてもらえたりはしませんか?」

「おっけー!なんと!既に準備はしてあるもんね。ハイこれ」

「あざーす!」


 やっぱり準備しといてよかったね。二人の反応はどうかな…って忘れてたけど、


「も一つハイこれ。クロちゃんになくて、ユニちゃんだけが持ってるスキルの詳細」

「ありがとうございます。へえ、どれどれ。」


 ちなみに、こんな感じだね。



光魔法:光属性の魔法を使用できる。

音波探知:一定範囲内の音を探知できる。範囲はスキルレベルに依存する。

逃げ足:敵対する相手から逃げる際に、AGIにボーナスがかかる。

奇縁:奇縁が結ばれやすくなる。『佳き縁とは限らぬも、それもまた良きかな』



 いいわけあるかー!まったく!まあでも、どんな悪いことでも、ユニちゃんからの贈り物と考えれば許せる気がするね。【奇縁】がなくてもめぐり合わせが悪いときはあるって昨日の夜体験したばかりだし。何が来ても全部粉砕してやるもんね!


「へえ〜、ユニちゃんもレア個体なんですね。まあ、このかわいさですもんね!」

「はいはい、そうね。それよりも、【奇縁】スキルの詳しい効果が気になるかな。アヤさん、ユニちゃんが従魔になってから、何かそれまでになかったことがあったりしましたか?…って言われてもわからないですよね。」

「わかんないね!初めてのことばっかりだからね!幽霊のおじいさん(仮)には会うし、門番のところじゃ顔見てびっくりされるしね!」


 まあでも、いきなりこの顔で近づいてこられたらびっくりするよね。うーむ、これからどうしたものかな。お面でもつけようかな。どうしようかな。


「…はぁ〜。またですか。アヤさん、今なんて言いました?」


 あれ?デジャヴ…


「へ?門番のところで顔見てびっくりされたって…」

「その前です。」

「幽霊のおじいさん(仮)にあったってところ?」

「ええ、色々聞きたいことはありますが…そうですね、そのおじいさんとあったときのことを教えていただけますか?」

「いいよ!えっとね、ユニちゃんに案内してもらって森から出たらね、森の境のところでおじいさんが詩を詠んでてね、挨拶して少し話したら、スーッて消えちゃったんだよね。だから、きっと幽霊かなって」


 そういえば、そのときなんかアナウンスがあったね。えーっと、なんだったっけ?


「では、実際にそのおじいさんが何者なのかは判っていないんですね?」

「そだね」

「ふむ、ラブ?」

「あ〜、スレは今確認中です。ただ、ざっと見た限りだとそれっぽいのはなんも情報上がってないですね。」

「そう、ありがとう。アヤさん、その時の状況をもっと詳しくお伺いしてもいいですか?」

「い〜よ〜。えっとね……」


わたし、説明中!


「……それでね、そろそろ帰りなさい?あ、帰るがいいだったね。そういわれたら、おじいさんがスーッて輪郭が薄くなって消えちゃったんだよね。びっくりしたな〜」

「想定よりも早い?既に幕は上がっている?ふ〜ん。」

「え?クラマスなんのことかわかるんですか?」

「ん?()()。さっぱりね。」

「…そうですか。」

「そう。アヤさん、そのおじいさんが消えたあとは、何も変わったことはなかったですか?」

「あったよ!なんかね、【魔眼】系スキルが取得可能になった、だったかな?そんな感じのアナウンスがあったよ!」

「【魔眼】系スキル?ラブ、聞いたことある?」

「初耳です。」

「やっぱりそうか。ふむ、おじいさんが消えてからアナウンス…条件は?時間?場所?何でアヤさんだけ?…眼?呪い?……」

「クラマス?あーあ、またどっか行っちゃった。」

「ねえねえラブちゃん、天夏ちゃんはよくこうなるの?」

「あー、集中してるときは、だいたいこんな感じですね。それでもちゃんと周りは見えてるみたいなんで、あえて意識から外してるだけみたいですけど。それよりも、【魔眼】系スキルってどんな感じなんですか?やっぱ邪気眼全開ですか、中学2年生ですか、真っ黒い歴史が出来上がっちゃう感じですか。」


 ?よくわかんないけど、わたしが中学2年生の頃は、学生服も学校のかばんも靴も黒って決まってたから、真っ黒い歴史と言えなくもないね。女の子も黒いセーラー服だったし。でもたぶんラブちゃんが言ってることとは違うんだろうね。


 あと全然関係ない話になるけど、最近は制服は一応あるけど、来ていく服はあんまりおかしくなければ自由ってところが多いみたいだね。それでもやっぱり一定数は制服着るみたい。まあ楽だしね。それはそうと、


「え?スキル習得の仕方わかんないから、まだなんもやってないよ?」

「……クラマス〜へるぷ〜。私、人に教えるの得意じゃないんで〜」

「……はいはい。そんなことだろうと思いました。アヤさん、【魔眼】系スキルを取得するかどうかに関係なく、スキルポイントを使用してのスキル取得は、このゲームでのキャラ育成の基本と言ってもいいので、ぜひ覚えましょう。…何でチュートリアルで教えてもらってないのかは本当に疑問ですが。」

「わたしは今のところ困ってないから、そこは別にいいけどね」


 まあ、今後のためにも覚えておこうかな!せっかく天夏ちゃんが教えてくれるみたいだしね!


「では、そうですね…まずはスキルポイントのところを長押しして……」

「ふむふむ」



「……という感じです。大丈夫そうですか?」

「うむ!バッチリだよ!よーし!早速やってみようっと」


 試しになにか適当なスキルをゲットしてみよう!丁度いいからさっき話題になった【魔眼】系スキルでいいかな。やり方としては、欲しいスキルをリストから選んで、ポイントを使ってゲットする感じだね。ネットショッピングみたい。


 えーっと、教えてもらったとおり、【魔眼】のキーワードでリストを検索して…あ、一つしかないや。良かった。いっぱいあっても迷っちゃうしね。選び方もわかんないし。じゃあ、早速コレを選んでっと。


『スキル【呪月の魔眼】を習得しました。一部スキルが統合され、スキルポイントに還元されます。』


「できたー!…あれ?左目が…」


 なんか左目がおかしいね。さっきまでは感覚が何もなかったのに、急に色々と感じとれるようになってきてる。今までつながってなかった神経を無理やり全部つなげてるみたいな感じ。


「アヤさん大丈夫ですか?…はっ、もしかして魔眼ですか。左目が疼きますか。アヤさんもついに「俺の目に封印された暗黒竜が…」とか言っちゃう感じですか。そのポーズめっちゃキマってますね。大丈夫ですよ。わたしは無粋なことは言わないので。ただその様子は全部録画して永久保存しますが。」


 左目に違和感があったから、右手で目を覆ってたら、なんかラブちゃんがすごく興奮してる。左手にはクロちゃんがいるから仕方ないんだけど、やっぱりちょっと不自然な格好になっちゃってるかもね。それにしても、


「おお、よくわかったね。なんかね、左のおめめがうずうずする」

「「おめめがうずうずする。」」


 あ、ラブちゃんと天夏ちゃんがハモった。そんなおかしいかな。たしかに、あんまり普段使わない表現だったかもね。


「うーむ、やはりアヤさんには中二病はまだ早かったようですね。」

「……まあ、無縁なのはいいことね。そういえば、さっき言ってたことって、前にも誰かの録画したの?」

「しました!もうバッチリですよ!総集編にして、複数のメディアにバックアップを取って、クラウド上にも保存してあります。」

「誰かは聞かないけどかわいそうに…予想はつくけど。」

「アハハハ、たぶんソイツであってますよ。」


 うーむ、2人が雑談してる間に、左目のうずうずも収まってきたね。あ、どうせ聞かれるだろうから、今のうちにスキルの詳細をスクショしておこうっと。わたし、デキる。


「ん、なおったー!」

「ああ、うずうずが収まりましたか。おや、アヤさん左目が…」

「おおー!いいじゃないですか!左目がまさに魔眼って感じになってますよ!」

「どんな感じ?さっきの桶で見てみようかな。」

「そうですね。どうぞ。」

「ありがとー」


 どれどれ、おお、左目の瞳が白くなってる。眉とまつ毛も元通りに白くなってるから、真っ黒い顔に映えるね。ただ、白目が黒いままだから、スキルの名前通り瞳が夜に浮かぶ月のようになってるね。


 そして、桶を見て気づいたけど、左目のものの見え方がおかしいね。自分の後ろまで見えてる。見えてるというよりも、後ろにいる天夏ちゃんとラブちゃんがどこにいるのか立体的に把握できる感じ。試しに右目を閉じてみると、真っ暗な空間の中に、天夏ちゃんやクロちゃんたちの存在、壁にあるラブちゃんのステッキなんかが感じ取れるね。


 んー、たぶん魔力を感じ取ってるんじゃないかな。スキルの魔力感知が、より直感的に感じ取れるようになったみたいだね。はっ、さっきアナウンスで一部スキルが統合みたいなことをいってたけど、このことだったのかな。ちょっと確認してみようっと。

 

 

プレイヤーネーム:アヤ 種族:ヒューマーLv10 ジョブ:見習い従魔士Lv10◎ 状態:呪い(封)

 

HP:24/24 MP:13/24

STR:8 VIT:8 INT:8 MND:8 DEX:8 AGI:8 LUK:13


スキルポイント:12

 

スキル: 従魔法Lv5 使役Lv4(1UP) 杖Lv3 料理Lv1 錬金Lv1 調合Lv1 剣Lv6 体術Lv6 火魔法Lv4 水魔法Lv1 土魔法Lv1 風魔法Lv3 光魔法Lv1 闇魔法Lv1 幸運Lv4 気配察知Lv3 呪月の魔眼Lv1(New)


称号:ウルフキラー・ジャイアントキラー・月夜の覇者

 


 あ!魔力操作と魔力感知がなくなってる!代わりに【呪月の魔眼】ができてるね。そして、スキルポイントがちょっと増えてる。【呪月の魔眼】が習得に20ポイント必要だったから、ホントは残り8ポイントのはずなんだけど、4ポイント増えてるね。スキル2つ分で4ポイント分の計算みたいだね。


「アヤさんアヤさん、魔眼どんな感じでした?」

「なんかね、360度の範囲で魔力が見える(?)よ。逆に左目は魔力以外なんも見えてないけど。」

「っはー、極端ですね。」

「…は〜、アタマが痛い。」

「ええっ、天夏ちゃん頭痛いの!?あわわわ、だいじょうぶ?無理しないで、ゆっくり休んでたほうがいいよ」

「んー、せいっ!」

「ふみゅっ、ふぁふぃふふほ(なにするの)

「ちょっ、クラマスどうしたんですか。」


 天夏ちゃんに両ほっぺをむぎゅーっとつままれてしまったね。うーむ懐かしい。昔、奥さんにも同じようにしょっちゅうつままれてたよ。あっちのほうがだいぶ痛かったけどね。それにしても急にどうしたんだろうね。


「アヤさん、コレはただの八つ当たりなので、気にしないでください。」

「八つ当たり…」


 そうなんだね。気にしなくていいなら、そこまで痛くもないし別にいいかな。天夏ちゃん苦労してるみたいだし、たまには、わたしに甘えてもいいんじゃないかな!


「あ、ふぁいほふぇ(ハイこれ)

「ん?ああ、魔眼の詳細ですね。ありがとうございます。どれどれ。」

「私も見まーす。」


 お、天夏ちゃんの両手が、私のほっぺから離れたね!これでまともに喋れるね。ちなみに、魔眼の効果説明はこんな感じだよ。



呪月の魔眼:魔力を使用し、自身の呪いを操ることができる。操ることができる範囲は月の満ち欠けと連動する。魔眼の視界は魔力感知式となる。感知範囲はスキルレベルに依存。



 呪いを操る云々は、基本的に呪いの効果が封印された感じで、呪いを使いたいときだけ魔力を使う感じみたいだね。使ってわたしに何の得があるのかはいまいちわかんないけど。

 

 視界が魔力感知式っていうのはさっきから感じてるから、やっぱりって感じ。範囲は、今は半径5m位かな。

 

 呪いを操るのに魔力を使うから魔力操作が消えて、魔力感知は視界に統合されて消えた感じかな。使えなくなったわけじゃなさそうだから、ポイントが返ってきただけ得って考えようっと。


「おー、いいじゃないですか。呪いがめんどくさそうでしたが、これで効果を抑えることができるなら、何も困りませんよ。」

「そうね。アヤさん、呪いは無効化できそうですか?」

「バッチリだよ!基本的に呪いが封印されてる状態みたいだね。」

「いいですねー。視界については、さっき言ってたとおりですか。」

「そだね。後ろの壁にあるラブちゃんのステッキとかも、顔を向けなくてもわかるよ!すごいでしょ」

「えっ、そこの杖はガラクタばかりのはず……ふ~ん」

「あっ」


補足

ふ~ん:いつもは天夏にこの台詞が出るとき、大方のことは察してる。


0-15:中二病は発症時期が基本14歳なので、中二病患者はたいていストライクゾーン。いつまでも見ていられる。

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