質問コーナーのお時間です
なぜ春はこうも眠いのか
そのせいで書くのに時間がかかるね!………ハイ
「ク゛ラ゛マ゛ス゛〜!そ゛れ゛た゛け゛は゛〜!!」
「ん〜?なんのことかな〜?はい実行。」
「うわああああん!」
あわわわわ、どうしてこんなことに……
〜3分前〜
「えっ、そこの杖はガラクタばかりのはず……ふ〜ん」
「あっ」
?天夏ちゃんが何か察したみたいだけど、なんだろうね。ラブちゃんがものすごく慌ててるけど、壁の杖がどうかしたのかな?
「なるほど、すみませんアヤさん。店の中が散らかってまして、少し整理しますね。」
「ん?わたしは全然気にならないけど……」
「いえいえ、このあたりがガラクタ置き場になってしまっているので、少々お待ち下さい。」
「あ、あの…クラマス。アヤさんもこう言っているので、片付けはあとにしましょうよ。ねっ。」
ラブちゃんが、天夏ちゃんの行く手を塞ぐようにして、なんか必死に止めようとしてるね。スゴく焦ってる感じ。そして、天夏ちゃんは……
「大丈夫。ラブがどいてくれたら、片付けはシステム使ってすぐに終わるから。知ってるでしょ?まとめて素材に戻してクラン共用ボックスに入れてハイ終わり。だから、どいて?」
「あ、あわわわわわ…そう!今アヤさんが言ったじゃないですか!あの中に私の杖が紛れちゃってるみたいなんで!回収しときたいんですよ!」
あわわわわ、天夏ちゃんがキレてる…お顔はニッコニコだけど雰囲気が超怖いね。
「ラブ、そんなはずはないの。さっき道の上でラブが言ったことでしょ。製品版で作った杖は、さっきアヤさんに見せた杖だけだって。材料不足で他には1本たりとも作ってないって。」
「あっ…」
「だから、どいて?クランの共用在庫が何故か減ってる分を少しでも穴埋めしたいから。」
「う…うわあああん!それだけは…それだけは〜!」
「さーて、ちゃっちゃと済ませちゃおうかな〜。」
ラブちゃんが泣きながら天夏ちゃんにすがりついて、なんとか考え直してもらおうとしてるけど、天夏ちゃんは全く意に介してないね。よくわかんないけど、ラブちゃんが嘘ついて、それが天夏ちゃんの逆鱗に触れたんだろうね。
やっぱりね。嘘つくのは良くないよね。わたしは、やっちゃだめなことをしたときも、ちゃんとそのとおり伝えて奥さんに謝ったよ。顔面パンチされたけど。それにしても、天夏ちゃんは怒らせると超怖いね。わたしも気をつけよーっと。
そんなことを考えてると、ついに天夏ちゃんが杖をきれいにしたね。あれ?でも今…んー?あ、ラブちゃんが、杖のあった場所で膝から崩れ落ちてる。うーむ。たぶん自業自得なんだろうけど、かわいそうに。
「よーし、スッキリ。」
「あああああ、私の傑作が…【万能プロトⅢ型】が…あああああぁぁ……」
天夏ちゃんは言葉通りスッキリした感じで、さっきまでのところに戻ってきたね。うーん、いい笑顔。ラブちゃんはしばらく再起不能かな。そっとしといてあげよう。
「すみません。お時間を割いていただいているのに長々と。」
「あ、いいよー。きにしないでも」
「ありがとうございます。では、お話を再開しましょうか。」
「はーい…」
おお、ものすごいマイペース。さっきのことはなかったことにされてるね。振り回されるタイプかと思ったけど、どうやら天夏ちゃんも大概周りを振り回すタイプだね。
「うーん、でももう天夏ちゃんたちに会うまでのことは、ほぼ全部話しちゃったかな。おじいさんが消えたあとは、門のところで順番待ちしてただけだね」
「おや、そうでしたか。確かに、おじいさんと会ったのが夜明けだと言っていましたね。では、そうですね…これまでのことで、アヤさんが疑問に思ったことについて、こちらがお答えするというのはどうでしょうか。先程から、こちらが質問してばかりでしたからね。」
「なるほど!たしかにね、知りたいことがいくつかあるよ!ただ、さっきから教えてもらってばかりなのはわたしの方な気がするね。」
「いえいえ、そんなことはありませんので、気兼ねなくお聞きください。」
うーん、あれだね。きっとわたしが気を使わなくてもいいように言ってくれてる感じだよね。流石にわたしもそれくらいはわかるよ!
「そこまで言ってもらえるなら、遠慮なく聞こうかな!」
「ええ、ぜひ聞いてください。」
「じゃあ、ステータスにある【称号】って何?持ってるとなにかいいことあるの?」
「えっ、アヤさん称号持っているんですか!?」
「うん。【ウルフキラー】【ジャイアントキラー】【月夜の覇者】の3つがあるよ」
「3つもですか!…そうですね……アヤさん、まず、称号とは何かについてご説明します。」
「おねがいします!」
「はい。称号とは、キャラクターが成した偉業に対して送られるもので、送られる条件は称号ごとに様々です。所持することで、様々なボーナスが獲得できるようになっています。」
「おおー、わかりやすい。それだけ詳しいって言うことは、けっこうみんな持ってるものなのかな」
「いやいやいや、そんなわけないじゃないですか!」
「あ、ラブちゃんだ」
「相変わらず切り替えが早いこと。」
「失ったものばかり見ていても仕方ないですからね!めっちゃショックですけど、次はもっとスゴイもの作ってみせますよ!アヤさんの杖とか!」
「おおー!かっこいい」
「でしょう!いや、今はそれは置いといてですね、称号についてですよ!クラマスが言ってましたけど、偉業に対して送られるものですからね。普通ゲーム開始1日もしないうちに手に入るものじゃないですって。」
「ええ、ラブの言うとおりです。βでも称号はありましたが、見つかったのは割と最後の方になってからです。それがゲーム内で初日から獲得していたとなると、本当に偉業ですよ。」
「いやあ〜、照れるね!えへへへ」
「アヤさんアヤさん、ちなみに、どんな感じの称号なんですか?」
「ちょっとまってね、スクショスクショ…よしできた。ハイこれ」
「ありがとーございまーす!」
「ありがとうございます。ラブ、私にも見せて」
「どぞどぞ」
「ありがと」
こんな感じ!
【ウルフキラー】
ウルフ系モンスターを50体連続で単独撃破した偉業に対して送られる称号。
効果:ウルフ系モンスターへ与えるダメージ上昇(中)
【ジャイアントキラー】
自身より10以上レベルが高い敵を単独撃破した偉業に対して送られる称号。
効果:自身よりレベルが高い敵へ与えるダメージ上昇(中)
【月夜の覇者】
満月の夜中に特定のモンスターを単独撃破した偉業に対して送られる称号。
効果:スキルポイント10獲得、満月の夜中に全ステータス上昇(小)
あれ?おかしいね。わたし、クロちゃんとずっと一緒に戦ってたのに、称号の条件がどれも単独で敵を撃破になってる。クロちゃんの活躍が無視されてるね。よくない!
「むう、クロちゃん大活躍だったのに……」
「えっ?ああなるほど!確かに、単独撃破の条件が気になりますね。従魔はカウントしないのか、敵に直接ダメージを与えなければいいのか、ふーむ…」
「あーあ、これ絶対サブマスがうるさいやつだ。でもスキルポイントいーなー。いーなー。」
「大丈夫。絶対黙らせるから。騒ぐようなら誰であろうとね。」
「あ、はーい。肝に銘じまーす…」
よくわかんないけど、天夏ちゃんが称号の条件については調べるみたいだね。わたしがやるよりもよっぽど頼りになる感じだから、おまかせしようかな!
よし!称号についてはよくわかったね!つまり、わたしが頑張ったご褒美みたいなものだね。
「ねえねえ、他にも聞きたいことがあるんだけどいいかな?」
「ハイ。遠慮なくご質問ください。」
「じゃあ、わたし上位職へ転職できるみたいなんだけど、どうやってすればいいの?」
「それでしたら、街の北にある神殿で行うことが可能です。ただ、これもチュートリアルで説明があったはずなんですが…」
「なかったね」
……なかったね!!
「そうですか…アヤさんは、神殿の場所わからないですよね?」
「そだね。地図とかってある?」
「残念ながらありません。ですから、後で道案内をしますね。」
「はいはーい!私が道案内しまーす!そうすればユニちゃんと一緒にいられるんで!」
「…まあいいか。じゃあお願い。アヤさんもそれでいいですか?」
「特に問題ないよ!」
「ありがとうございます。」
ラブちゃんは正直だなあ。まあ、ユニちゃんもラブちゃんの腕の中で今の所ぐっすりだしね。しばらくはそのままでいいんじゃないかな。じゃあ、他には…
「あ、そうだ。なんかね、門のところで、わたしのお顔を見て、噂がどうとかっておじさんが話してたんだけど、何か知らない?」
「噂、ですか?いえ、何も聞いてないですね。その話は門番の方が?」
「ううん、一緒に並んでた冒険者のおじさん」
「ふむ、ではギルドに行けば噂の内容がわかるかもしれませんね。ラブ、転職のあとでギルドにも一緒に行ってみて。」
「りょーかいでーす。」
うーむ、一体どんな噂なんだろうね。気になる。まあ、あとで分かるでしょ。あとは…
「クロちゃんがゲットしたアイテムの使いみちがわかんないから教えてほしいかな!」
「ああ、ウルフ素材以外もたくさん集めたと言っていましたね。」
「クロちゃん何でも拾うよ。おかげでアイテムボックスがいっぱいだね!」
実際には、全然まだ余裕があるけどね。最初に比べたらいっぱいだね。
「わかりました。では、アイテムのリストを見せていただいてもよろしいですか?」
「ハイこれ。ちゃんと準備してたもんね」
「ありがとうございます。では、順に説明していきますね。」
「はーい」
〜説明中〜
「…では、これで最後ですね。」
「ありがと〜」
うむ!ボックス内のアイテム14種類全部について、何に使うかバッチリ覚えたもんね!わたしが持ってるスキルとかで色々加工できるものばかりだったから、後で試してみよう!使わなそうだったら、また今度天夏ちゃんが買い取ってくれるみたいだし!やったね!
よし、じゃあこれで聞きたいことはもうないかな?…あ!あった!いちばん大事なことを忘れてたよ。
「もう1つ質問!この街で、美味しいものってどこにあるの?」
「へ?…ああ、そう言えばそんなことを言っていましたね。そうですね、いくつかありますが…」
「ちょーっと待ったぁー!クラマスクラマス、ここで言ってもわかりにくいので、後で私が道案内しますよ!任せてください!」
「アンタは買い食いしたいだけでしょ。まあ、ついでか。好きにしなさい。…あ、私にもおみやげヨロシク。」
「っしゃあ!」
ラブちゃん、ちゃっかりしてるなあ。うーむ、でも道案内ならこれくらいたくましい方が安心できるね。そう考えるといい人選なのかな。あとは…
「聞きたいことは、特にもうないかな?」
「わかりました。では、二人が外に出ている間に本日の精算をしておきます。」
「おっけー」
「さあさあ、早く行きましょうよ!」
「よーし!…あ!ちょっとまって!天夏ちゃん、先に、わたしの服を見ていってもいいかな?」
「ああ、すみません。気が回りませんでしたね。では、こちらへどうぞ。」
「はーい」
屋台の一角に、服が山のように積まれていたね。商品陳列感はゼロだけど、たぶんこれ在庫置き場だよね。それにしてもなんか雑多すぎる気がしないでもないけど。
「すみませんお見苦しいものをお見せして。ここは、現在クランの服飾系生産物置き場となっていまして、できたものをみんながテキトーにおいていく感じになっています。」
「まあ、このへんはもう少ししてからちゃんと売り始めるつもりでしたからね。その時までには整理しますよ。クラマスが。」
「何言ってるの!アンタも付き合うんだからね。」
「え〜〜」
「え〜、じゃない!手が開いているんだから手伝いなさい!全く…」
ふふふ。なんだかんだ言って、ふたりとも仲いいね。よーし!わたしも服をちゃっちゃと選んじゃおう!なんか面白そうなのがないかな〜♪
「あ、そういえばこれサイズは大丈夫なの?」
「自身のステータス画面で、着られる装備のサイズを確認することができます。S,M,L,LL,といった感じですね。3L以上もありますよ。同サイズ内なら、自動で体にフィットします。」
「へー、わたしはどうかな?……3Lだね」
「あー、やっぱりアヤさん大きいですからね。身長何cmですか?」
「196だったかな?測ったのだいぶ前だからうろ覚えだけど」
「え、だいぶ前?……なるほど〜。」
「……ハァ。…ラブ、うっかり言いふらさないようにね。」
「気をつけまーす。」
…?別に身長くらい言ってもいいと思うけどね。どうかしたのかな?
「えーっと、気を取り直しまして、サイズが3Lの服をこの中から探しますね。システム使えばすぐなので。」
「おねがいしまーす!」
「はい。検索結果は、…あー。」
「え?一体何が?私にも見せてください。どれどれ……あー。」
ん?なんか二人が微妙な顔してるけど、どうかしたのかな?…あ!もしかして
「もしかして、3Lの服がなかったり?」
「あー…いえ、一着あるにはあるんですが…」
「まさかこんなのしかないとは…」
「コラ!こんなのとか言わないの!一応レアな効果も付いてるじゃない。」
「いやいやいや、『こんなの』としか言えませんって。クラマスも一応って言っちゃってるじゃないですか。絶対アイツ等正式サービス開始でテンション上がって『コレ』作ってますよね?昨日の夜も超はしゃいでたみたいですし。」
「むう。」
おお、珍しいね。天夏ちゃんが反論できずに黙ってる。天夏ちゃんも内心「こんなの」って思ってるんだろうね。うーむ、そうなると逆に気になるね。一体どんな服なのかな?
「ねえねえ、わたしにも見せてほしいかな。もしかしたら、わたしにぴったりな装備かもしれないし」
「……そうですね。見てみないことには始まらないですよね。ええ。」
「うーわ、ヤケクソだ。」
「シッ!…アヤさん、『コレ』が現在うちにある唯一のアヤさんに合うサイズの服です。」
天夏ちゃんがそう言うと、天夏ちゃんの手の上に一着の服が現れたね。これは……
補足
万能プロトⅢ型:どうにかして魔法と物理を両立できないか模索中の杖。見た目はただの杖だが、かけた素材は一級品。???「そんな杖が作られたっていう話は私の耳に入っていないので、ここには存在しません。」
身長:キャラ作成の際に決める。自分のリアルなパーソナルデータを丸々流用でもしてなければこのときに把握できてるはず。




