高価買取中
先週は、作者取材で休載していました。
嘘です。
わたしのお顔をいざ拝見!見るのが怖いね。
……あー、なんというか、やっぱりか〜って感じだね。赤クマがボス犬にやられたときとおんなじだね。顔の左側に、額から墨を真下に引いた感じの真っ黒な痕があるね。うわー、目まで真っ黒。白目も瞳も黒いせいで、左顔面はのっぺらぼうみたいになってる。会う人みんなびっくりするわけだね。納得。
「なるほどー。こんな感じなんだね。うむ!これは、間違いなくボス犬にやられた影響だね。赤クマも似たような感じにやられてたし。うーむ。」
やられたところもほぼ同じで、ある意味赤クマとおそろいになってしまったね。全然嬉しくないけど。…ハッ、真っ黒な部分はクロちゃんとお揃いと言えるのでは?あー、でも毛が生えてないもんなー。難しいかなー。
「なんか、だんだん分かってきましたね。こういうときのアヤさんはろくなこと考えてないです。」
「そうね。誰かさんそっくり。」
「へー、そんな人がいるんですかー。」
「身近にね。アヤさん、その模様はマナ・ガルムにやられたときから、変化なしですか?」
「うーん、どうだろうね。多分変化してると思うよ。戦闘中は少しずつHPが減っていってたけど、戦闘終了と同時に減らなくなったし…あ!確か、ステータス画面で状態が呪いってなってた。これのことだったのかな。」
「呪い?ラブ、ステータス異常で呪いって聞いたことある?」
「いや、あるけどないですね。以前、スレであるんじゃないかって話題には上がってましたけど、確認はされてなかったはずです。」
「やっぱり初か。アヤさんもよく分かっていないみたいだし。」
なんかね。ほんとにね。情報を売る立場のはずなのに、逆に教えてもらってばっかりで申し訳ないね。
「そういえば、似たようなのがこっちにもあったね」
「こっち?ってアヤさん!何いきなり脱いでるんですか!?」
「コレを見せようと思ってね」
「きゃー…って、うわっ、凄いですねコレ。コレも呪い?」
「たぶんねー」
赤クマにつけられた、胴の朱い傷があったね。明るいところで見ると、色が違うだけで顔とそっくりな感じだから、顔の黒が呪いなら、この朱も呪いだよね。
あと、どうでもいいけどさっきのラブちゃんのきゃーは、全く感情のないきゃーだったね。
「アヤさん、そちらの朱い痕もマナ・ガルムにやられたものですか?」
「ううん、こっちは赤クマにやられた分だね」
「フレイムーン・ベアにですか。色が違うのはそのせいですかね。」
「たぶんね」
「呪いの詳細はステータス画面でわかりますか?」
「ちょっとまってね」
えーっと、ステータス画面をだして、呪いって出てるところをぽちっとな。…でないね。
「長押しかな?えいっ……お、でた。パシャっとね。はい、どーぞ」
「ありがとうございます。」
呪いは、こんな感じだったね。
諸刃の呪い(闇)(火)
戦闘中、STRとAGI20%上昇。1秒毎に最大HPの2%のダメージを受ける。
『汝の殺意は汝をも殺す』
「うわー、ひどすぎません?アヤさん今後ろくに戦闘できませんよ。」
「戦闘中のみ発動するタイプのようですね。先程のアヤさんの話とも一致します。『』の中はフレーバーですね。闇と火がわざわざ別れているのはなにか理由があるんでしょうか?」
「さあ?それよりも、わたしラッキーだったんだね」
もう少しで死んじゃうところだったんだね。呪いもいくつか種類あるみたいだし、戦闘中だけ効果がある呪いで良かったね。…良くはないね。
呪いがあるって今まで知らなかったみたいだし、解き方もわかんないよね。んー、まあいっか。そのうちなんとかなるよね。後で考えよーっと。
「そうですね。アヤさん、次の質問をいいですか?」
「もちろんだよ!」
「では、マナ・ガルムとフレイムーン・ベアのドロップアイテムについて教えていただくことは可能ですか?」
「…たぶんね」
「多分…ですか?」
「だってどれがボス犬と赤クマのアイテムかわかんないし。」
たぶんアイテムボックスの下の方っていうのはアタリがつくけど、あの2体を倒したあともクロちゃんがいっぱいアイテム拾ってたから、正確にどれっていうのがわかんないんだよね。
まあ、悪いのはクロちゃんじゃなくて、確認をサボったわたしなんだけどね。
「ああ、なるほど。ならソートかけたらいいんじゃないですかね。アヤさん、きっと初期設定のまんまですよね。」
「まんまです!」
「なるほど。ソートを掛けた上で、通常のウルフ素材を除いたモンスターのドロップがその2体のものってわけね。……その頭の回転の速さで、なんで普段はああもお馬鹿さんなのやら…」
「流石にひどくないですか?」
「ステッキの件、お話の続き、する?」
「すいませんナマ言いました!」
「よろしい。さてアヤさん、アイテムボックスのソート方法ですが……」
「ふむふむ」
これは意外と簡単だったね。わたしがソート用のボタンを見落としてただけだったよ。ソートの方式は、あいうえお順とカテゴリ順があるみたいだね。今回は、カテゴリ順に並べ替えて、と。
「できた!えーっと、この中のモンスタードロップってところだね。」
「はい。アヤさんが倒したモンスターは、ウルフの群れと例の2体だけですよね?」
「そうだね。」
「で、あれば、【狼の毛皮】【狼の牙】【狼の爪】【狼長の魔石】の4種類がウルフとウルフリーダーの素材ですので、それ以外の素材が今回確認したいものになります。」
「りょーかい!」
ウルフリーダーは、ウルフたちの中でちょっと体格の良かったリーダーっぽい個体のことだね。わたしの印象通りの名前だったとは思わなかったな。びっくり。
えーっと、今言った4つを除いてっと。この4つもかなり数があるから、後で売れるかどうか確認しとかないとね。…よし。ドロップアイテムはコレとコレだね。
「ボス犬のが【魔月狼の魔核】で、赤クマが【主月熊の毛皮】だね。たぶん。」
名前からすると、たぶんそうだよね。【魔月狼の魔核】が銀色の玉で、【主月熊の毛皮】がそのまんま赤クマの毛皮だね。かなり大きい。
「ありがとうございます。アイテムの詳細を見せていただくことは…」
「もちろんOKだよ!詳細は長押し?」
「長押しです。」
「おっけー!」
詳細の出し方さえわかれば、もうスクショは慣れたもんだもんね。パシャリパシャリ。
「こんな感じかな。」
「ありがとうございます。」
ドロップの説明はこんな感じだったね。
【魔月狼の魔核】分類:素材 レア度:C 品質:5
マナ・ガルムの力の源となる魔核。純粋な魔力の塊であり、月の満ち欠けによって出力が変化する特性を持っている。
【主月熊の毛皮】分類:素材 レア度:D 品質4
フレイムーン・ベアの毛皮。もとは灰色だったが、獲物の返り血によって赤黒く染まっている。頑丈であり、高い断熱性を持っている。
「す、すげー!まじすげー!レア度Cとか初めて見ましたよ!」
「ええ、そうね。どちらも初めて見るアイテムね。へえ〜。」
「おおっ、二人の反応からすると、いいアイテムなのかな?」
「ええ、間違いないかと。ですが…」
「クラマスクラマス!売ってもらいましょうよ!絶対買いですってコレ!」
「無理ね。」
「ええ〜。何でですか!?今を逃したら次はいつになるかわかんないですよ!」
「私もできれば欲しいけど、今回の情報代を考えると、クランとしてこのアイテムを買うだけのお金が今はないからね。しょうがないかな。」
「そんなあ〜。」
うーむ、二人の反応からすると、かなりいいアイテムのようだね。せっかくだから、何か加工して使えないかなと思ってたけど、これは慎重に考えないといけないね。どうしたものかな。
「ねえねえ、この素材は、どんな感じに使えそうなのかな?毛皮はともかく、ボス犬の玉は何に使うのかさっぱりなんだよね」
「……アヤさん、今の発言は最悪セクハラでGM通報される恐れがあるので、特に女性の前では控えるようにしてください。まあ、私もラブもあまり気にする方ではないので、私たちだけであれば構わないのですが。……むしろコイツは通報される側ですし。」
「前科のせいで否定できないのが辛いですね…」
謎の単語、じーえむとは一体……通報って言ってたから警察みたいなものなのかな?あとさっきも思ったけど【くらます】って何?聞くタイミングがさっぱりつかめないんだよね。
「さて、このアイテムの使いみちですが、そうですね…毛皮の方は経験上、鞣せばいい革製品が作れると思います。オーソドックスに鎧や盾に靴などでもいいですし、金属鎧の裏張りにも使えますね。」
「毛皮のままだとどうかな」
「そうですね…実物を見てみないとわかりませんが、もしかしたら毛を残しておいたほうがいいものがつくれる場合もあります。珍しいことではありますが。その場合は、マントやコートなどの上着系がメインですね。」
「なるほど〜。じゃあ、ボス犬のた…魔核だとどうかな?」
セクハラは良くないからね。こういうのはね、普段から気をつけて直していかないとね、直んないからね。わたし、がんばるよ。
「そちらは、私よりもラブのほうが詳しいですね。」
「そうですね!専門と言っても過言じゃないですよ!」
「専門?ラブちゃん杖職人だったよね。杖で使うの?」
「ですです。ステッキの先端のここんとこ見てください。小さい宝石もどきみたいなのが、いくつか取り付けてありますよね。」
「ホントだ。きれーい。」
杖はエンカルのスタライ…初期型だね。ディティールがクソ面倒くさいのに良く出来てるなあ。やっぱりね、酔っ払った状態でデザインなんかするもんじゃないね。ファンには好評だったみたいだけど。
「これは、【狼長の魔石】っていうドロップアイテムを加工したものなんですけど、杖に取り付けることで、魔法の威力を上げることができるんですよ。外付けのブースターみたいなもんですね。」
「ふむふむ。じゃあ、この魔核も?」
「ですです。いや〜、このレア度のアイテムなら、かなりいいステッキができるはずなんですけど。残念ですね。」
「なるほど〜。杖以外だと、使いみちはないの?」
「ないです!」
「あるでしょ!」
あるんだね。
「アヤさん、魔核ではなく魔石での話になりますが、杖の他にも、魔本や魔箒などの魔道具のエネルギー増幅装置として広く使われています。」
「魔道具って?」
「簡単に説明しますと、魔法じかけで作動する道具です。特に細かな定義があるわけではないようですね。」
「そういったものに、ボス犬の魔核も使われるの?」
「ええ、増幅装置の魔石は貴重で、質がいいものはかなり高値で取引されると、昨日耳にしました。おそらく、魔核はその質がいいものに分類されるものです。あくまでおそらく、ですが。」
「増幅装置以外の使いみちは?」
「あるのかもしれませんが、わたしは存じません。」
「……アヤさん!そういうわけで、その魔核で新作ステッキをこしらえたりなどは…」
「こら!そういうわけでじゃないでしょ!さっきも嘘教えようとしてたし、自分の欲望を少しは抑えなさい!」
「だって!目の前にまだ見ぬ新素材があるんですよ!渾身の作品を作りたいじゃないですか!クラマスだって毛皮をいじりたいでしょ!?」
「それとこれとは話が別でしょ!客を騙すようなことをするなって言ってるの!」
ホントにラブちゃん懲りないなあ。見るぶんには飽きなくて面白いけどね。そう言えば、今ラブちゃんが気になること言ってたね。
「ねえねえ、天夏ちゃんはやっぱり革職人さんなのかな?」
「へ?え、ええそうです。」
なるほどなるほど、そうなんだね。天夏ちゃんは、わたしにいきなり声をかけられてちょっとびっくりしたみたいで、ラブちゃんへのお説教がやんだね。
「クラマスの革製品は最高らしいですよ。私は布系防具メインなんで詳しくはないですけど。」
「天夏ちゃんも凄いんだね!」
「あ、ありがとうございます」
お説教がやんだ隙を逃さず、ラブちゃんが天夏ちゃんを褒める。ちゃっかりしてるなあ。わたしにも褒められて、天夏ちゃんが珍しく照れてる。かわいいね。
「よし!じゃあ、2人さえ良ければ、このアイテムを使ってなにか作って欲しいな!」
「マジですか!」
「マジです!」
「アヤさん…」
よっしゃあ!とガッツポーズしてるラブちゃんとは対象的に、天夏ちゃんは今にもため息つきそうな感じだね。嬉しくなかったかな?
「天夏ちゃん、もしかしてあんまり嬉しくなかった?」
「ああ、いいえ。非常に嬉しいのですが、色々とアヤさんに気を使わせてばかりなのが、どうにも心苦しいだけです。」
「なーんだ、そんなことかー。わたしは、わたしのやりたいようにやってるだけだから、気にしなくてもいいよ。むしろ、わたしが色々と教えてもらってばかりだから、ちょっと申し訳ないかな」
いやホントにね、めちゃくちゃ心苦しいよね。もっとこう、誰が聞いてもスゴイって思ってもらえるような、ビシッとした活躍をお話できると良かったんだけどね。なんか締まらないよね。
「いやいや、そんなことないですよ!私アヤさんの話聞いてて、超面白かったですもん。それに、私たちが教えたことって割と基本的なことばっかりなんで、もらってばかりなのはこっちですって。」
「ええ、ラブのいうとおりです。アヤさんは、もっと自信を持っていいと思いますよ。」
「いやー、そう言われると照れるね。えへへへ。とりあえず、毛皮と魔核は2人にお願いしてもいいかな」
「任せてください!最高のステッキを作ってみせますよ!」
「私も、最高のものを作ってみせます。」
おおー!頼もしい!やっぱり、こういうときは勘に頼るのが一番だね!
補足
フレーバー:β版でもたまに付いているアイテムやスキルがあった。基準は不明。
慎重に考えないといけないね:???「慎重に勘が(答えを)得たのでセーフ!」
エンカルのスタライ:エンジェルうぃずうぃずカルテットのスターライトステッキ
ステッキの魔石:β版から引き継いだステッキについていた魔石をバラして再利用したもの。クランの在庫からちょろまかした分はない。いいね。




