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下がった海面

主人公視点

 人には触れてはいけない琴線がある。ワンサードにとってそれは、母親だったのだろう。頬に涙が流れ――嗚咽に混じりながら嘆きの声は確かに聴こえた。


「私が――エリシオンを出なければ、母さんは死ぬことは無かった。私が話さなければ母さんは死ぬことはなかった。私があの料理を母さんに渡さなければ母さんは死ぬことは無かった」


 嘆きが後悔となって、少女はいつまでも抜け出せない迷い森にいるに違いないのだ。


 俺自身も片親だ――。母さんが帰って来ないことを理解出来るようなったのは何歳になった頃だろう。いつまでも近くの公園のブランコで、母さんの影を父が迎えに来るまで探していた。


 時の流れは静かで、いつまでもいつまでも同じ場所にあの日に自分を縛り付けている。


 そして――それは起こった。突如、空が光に照らされた。俺はそこに下がった海面を見たんだ。

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