表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/319

属性の導き(クーシュ視点

【クーシュ視点】

 少女の言った通り、それは数泊置いて起こりました。前方で魔法の行使を感じたのです。


「ふぅ。やっぱり起こってしまったわね」


 少女がより障壁を強めながら言います。海の音だけがやけに静かで、まるで視覚だけでなく聴覚までも世界から切り離されている様に錯覚するのは何故でしょう。


「下がれば海?」


 私の言葉に少女も気付いたのか、張り詰めたような空気がその場を支配すると、心音だけがやけに大きく聞こえます。そして、彼女もまた沈黙したままなのです。


 私もまた少女の沈黙で、現況が好転していない悪路の中を突き進んでいることを知ります。背後から海の音がしなかったとしても、魔法の行使を感じている方角から下がることが正解が間違いないはず――


「下がろう」


 私の言葉に、数刻遅れて彼女が返します。


「そうね。一歩ずつ後ろに後退しましょう」


 ――何歩後退したころでしょう。


「あれ?こんなに下がれたかな?」


 私は自分の言葉に冷や汗が流れ、状況が把握できないまま進んでいく時間に次第に恐れを感じます。前方では次第に、魔法の使用と喧騒な声が聞こえてくるのです。忍び寄る不安は拭えないままに――


「私じゃ状況を好転させることは無理。火属性だもの。せめて足場を崩せるくらいの土・水。第2階梯くらいの力が私にあれば」


 きっと見えてないけど、少女はこちらを見ているそんな気がします。


「あなたの方はいけそう?」


 きっと私は試されているのでしょう。魔法は信じる心から生まれるのなら、土と水の属性から私も導けるはずなのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ