58/319
ファントム
主人公視点
確かにそうなのだ、よく考えなくってもリアルでの諜報員が子供なんて有り得ない。
(まぁ色んな需要があるんだろうし、一概には言えないんだろうけどな)
「ワンサード。まさか、こんなに若いなんて意外だったよ。『駆け抜ける風』の二つ名の方が有名なんじゃないかしら」
黒髪ロングの女性が、ワンサードと呼ばれるうさ耳少女(?)に話しかける。緊張の糸が、ほどけたのかも知れない。
「そう言うあんたもだろ。あんたが『忍び寄る影』なんだろ?足音が聞こえないから、なんとなくわかったよ」
なんて巣窟なんだ、自己紹介不要の有名冒険者の中に俺だけが浮いてるぜぇ。
「もう、自己紹介は最後か。――ブルーゲイルだ」
(ん?あれ?みんなスルースキル高くない?)
茶色の髪で、クールなイケメンなんだけどな。
全員の自己紹介が終わった後も、イズミは何か考えるように腕を組みあご下に手を添えるのだった。
「700年間――」
イズミがなんかぼそりと呟いたが、なに言ったのか聞こえなかったぞ。
(ん?なんだ俺たちの試験はどうなってるんだぁぁああぁ)




