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最終話 今日はお祭り日和!




「さあー!いよいよ始まるぞ!」


 壇上で、やる気満々のロベルト王子が集まった人々に宣言する。


「第一回!金魚すくい大会ーっ!!」


 うおおおっ!と、参加者達が盛り上がる。


「当然、優勝するのはこの俺だーっ!!」

「お言葉ですが王子、僕もここ数ヶ月で腕を上げましたよ!」


 高笑いするロベルト王子に、ディオン様が不敵に笑う。


「参加したい奴はポイ買えよ!一個10セニだぜ!」


 クルトが参加者の間を通ってポイを売りさばく。


「参加しない方もどーぞ見てってくださいねー」


 ミッセル氏がこちらを伺う通行人に声をかける。


「この金魚、きれい!」

「パパー、こっちの丸っこい奴欲しいー!」


 子供達が水槽の前に張り付いて、楽しそうにおねだりをしている。


 ミッセル商会の敷地で開かれた金魚すくい大会は、思った以上の人出で始まる前から盛り上がっていた。


『おまつりだー』

『おまつりだー』


 きんちゃんとぎょっくんが、楽しそうにくるくる飛び回る。


「アカリア!」


 会場設営を手伝っていたキースが、私のところに戻ってきた。


「すごく盛況だな」

「うん!大成功だね!」


 私はにっこりと笑ってキースの隣に並んだ。


「アカリアは、出場しなくていいのか?」

「うん!私が出ると絶対に優勝しちゃうもん」

「はは、まあ、そうか。ロベルト王子もまだまだアカリアにはかなわないもんな」

「ほっほっほ。そう簡単に勝てるとは思わないことね!」

『ちょうしー』

『こいてるー』


 きんちゃんとぎょっくんにぴちっ、ぴちっ、と尾鰭で頬を叩かれてしまった。


「じゃあ、ディオン様の応援にでも――どうかした?キース」


 私の顔を見て首を傾げているキースに尋ねると、彼はちょっと眉をしかめてこう言った。


「いや……おかしな奴だと思わないでほしいんだけどさ。

 なんだか時々、ほんの一瞬だけ、アカリアの周りに小さな赤い光みたいなものが見えるような気がしてさ。

 なんか、金魚が泳いでるみたいな……――えっ?アカリア、どうした?なんで大爆笑?アカリア?」


 お腹を抱えて笑った私は、心配するキースをよそに力一杯空に向かって叫んだ。


「祭りじゃあーっ!!」


 青い空に、二匹の金魚がくるくると舞い上がった。








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― 新着の感想 ―
[一言] 面白かったです! エピローグをもう少し読みたかったです! 楽しませてもらいました! ありがとうございます!
[一言] 滅茶苦茶楽しくて、可愛くて、素敵なお話しでした!
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