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文化祭前日
制限時間:15分 文字数:435字
「真弓ー、ちょっと客役やってよ」
「やだって! やだやだ!」
隣のクラスから連行された真弓が、うちの教室を改造したお化け屋敷に引きずり込まれていく。
俺は暗幕を捲りあげてギャーギャー叫び声をあげて逃げ回る真弓を見物した。
モンスターに遭遇する度に分かり易いほど飛び上がる真弓は見ていて飽きなかった。
段ボールや古いカーテンを使ったちゃちなモンスター達だが、暗くするとなんとかなるもんだ。
「うん、明日は結構人入るだろ」
俺はほくそ笑んだ。真弓のオーバーリアクションを見て、他の奴らの士気も上がっている。
「怖すぎなんですけど! こんなん……」
真弓が俺に気付いて文句をつけにやってきたところで俺は
「そうかぁ?」
と首を傾げてそのまま首を落っことした。もちろん作り物である。
「いやあああ!」
真弓は目をまんまるくして叫び声をあげて卒倒した。いやー、面白いね。
「まあ、目の前で好きな相手の首がもげたら、よりびっくりするんじゃないの?」
クラスメイトが妙なことを呟いた。
お題:臆病な人




