ガタガタゴットンした紅葉は止まらない
おちんこだりーしたけど私は元気です。
いや元気とは違うな。 1歩違えばご臨終。 ギリ鼓動がある状態だ。
大丈夫? 俺今身体ある? もう何もかも搾り取られて肉体を認識できない。 多分上から見るとヨレヨレの一本線になってると思う。
あれどこやったっけ…………無いなった。 チソチソ無いなった。 じゃあ俺はこれから奏恋ちゃんとして百合ップルしていくので。 な訳あるかい。
隣の紅葉はツヤッツヤな血色の良い顔ですやすや寝ている。 俺はまだ本当に生きているらしい。
今朝以上に力の入らない身体に心の女王様で鞭打って時間を確認する。 あーもう18時近い。
何してたか思い出そうとしたが、色々と記憶が無い。 えーと俺は紅葉に襲われて一服盛られて────その後はどうなったんだっけ?
途中までの記憶はある。 6発目以降の記憶が無い。 俺はなぜまだ息がある?
心身共に限界を超えたハズなのに、紅葉の幸せそうな寝顔を見ると色々とどうでもよく思えてきた。
それと同時に「でもこうなったの大体コイツのせいなんだよなぁ」って怒りも湧いてきた。
\テンテロテロレテ〜ン♪ お風呂が沸きました/
どうやら風呂も沸いたらしい。 セットした覚えは無いので多分披露から来る幻聴。 頭も沸いたらしい。 沸いてきたぜ! こんな兄ちゃん嫌だ。
どうにかこうにか身体を起こす。 こんなにもモノローグは元気なのにまだ頭はモヤだらけ。 本当に何があったんだ?
まぁでもそりゃあナニがあったんだろう。 こうして干からびてる俺とツヤツヤの紅葉が寝ていたのだから。
俺がまだ生きているのはあの試薬のお陰で、俺がこうして死にかけているのもあの劇物のおかげ。 『1週間分の元気を前借り!』とは本当なのかもしれない。
でもあれが無ければこうして死にかけることも無かったんだから素直に喜べんなぁ。
流石に頭回らなすぎるので、何か糖分を探すと引き出しから菓子袋を見つけた。 あーこれベルが買ってきた海外のお菓子だ。 カプセル薬みたいなお菓子って法的に大丈夫なのかしら。 まぁ店で売ってるから大丈夫なんだろうけど。
うぃーっ。 脳にブドウ糖が染み渡る。
外からは夕日が差し込み、ヒグラシが鳴いている。
風がそよぎ、風鈴が鳴る。 真っ裸には肌寒い。
うぉよく見たら紅葉も真っ裸じゃん。 付き合って1週間だというのに乱れ過ぎ。
振り返れば、昨日の夜から今に至るまで服を着てる時間の方が圧倒的に短い。 俺はいつの間に飲み兼ダイビングサークルに入ったんだ?
流石に風邪をひきかねないので障子を閉めて服を探す。 探した所で風呂入らんと。
「…………んー」
ガサガサしてたら紅葉が起きた。 俺がこんなにも命を削ってるのになんて見事な顔色。 超健康じゃないか。
「……おはよ」
「……っす」
声を出すのもやっとなので何か返そうとしたら息だけ出た。 俺よりも声を出してた紅葉は元気。 本当にバグ。
「……生きてる?」
「まだ死んではいない」
あ、今度は声出た。 俺こんな声だったっけ? 命の危機で声帯とかやられてる気がする。
「……とても美味しかった」
そう言いながら紅葉は満足そうに舌なめずり。 紅葉の舌なめずりがトラウマになりそう。
「……お腹いっぱい」
紅葉は自分の腹を擦りながら言う。 まだ出来てはないハズなのにその動きも妙にドキドキする。
「……動いた」
「冗談はよせ」
「……ちゃんと下段キック」
「上段じゃなくてね?」
あと着地狩りするガキ嫌すぎる。 い、今のうちに名前考えるべきなのか?
「……何してるの?」
「風呂入るからその用意。 お前も入れ」
「……全身ベトベト」
そりゃあもう夏だってのにクーラーじゃなくて外気だけで数時間やってましたから。
「……私と奏士の体液」
「表現考えろ」
「……お互いの汗、そして私の愛液と奏士の精え「表現考えるな」」
あぶねー流石に液まで言ったら怒られかねないぜ。 おい人のモノローグに介入するな。
「……私も着替え取ってくる」
「言っておくが一緒には入らんぞ」
「……なんで」
「今度は風呂場で襲われかねないから」
「……流石にもう疲れた」
等と供述しており。 奏士くん人を信じないから何がなんでも1人で入る。
「……奏士は素敵なマイダーリンだから可愛い可愛い最高の彼女を見捨てたりしない」
「…………」
色々言いたいことはあった。 が、なんかもうこれに声帯使うのが馬鹿らしくてやめた。 タダでさえ立つのもダルいのに。
「……もし一人で入ったら本当にお風呂で襲う」
「僕は素敵なダーリンだから待っててやるよハニー」
本当にもう無理。 1週間分前借りした上で限界なのにこれ以上は去勢手術になっちゃう。 取れちゃう。 奏士くん女体化計画が現実味を。 まさか薬で入れ替えるとか摩訶不思議な力で女体化するんじゃなくて、限界超えても搾り取ってちぎるとは。
3度目の彼岸は厳しいので紅葉を待って風呂へ。 あれ、なんか風呂湧いてる。 あれは幻聴じゃなくて現実だったのか?
「紅葉、風呂沸かした?」
「……私はしてない」
なにそれ怖い。 まさか幽霊! ならまだいいんだけど。
「……そういえば2時間くらい前に誰か来た」
「誰って誰よ」
てか2時間前ってそれ多分俺が死にかけてる時じゃね? 記憶無いし。
「……そういえば今日は天音さんが来る日」
「……………………あ」
思い出したそういやあの出禁人妻来るんだった。 やべーすっかり忘れてた。 なのに微塵も罪悪感ねー。
「……天音さん1回来たみたい」
そう言いながら紅葉はメッセの画面を見せてきた。 あーなるほどなるほど。
『約束通り来たけどお楽しみ中だったから私は見つかる前に退散するよ! あ、お風呂はタイマーで沸かしておくから!
PS 紅葉ちゃん学生の間は避妊した方がいいゾっ☆』
なるほどなるほど……つまり何もかも全部知られてるって事ね。
「紅葉ちゃん正座」
はいお説教タイム入ります。 お互い全裸で俺はぶらりんしてるけど関係無くお説教します。
「……私の目の前でぶらぶらさせてるのは挑発?」
「庭に放り出すぞ」
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身体を洗い、湯船に使って汚れも疲れも落とす。 悔しいが、あの出禁のお陰で身体が少し楽になった。
まだ夕方だってのにお互いパジャマに着替えて後はゆっくり。 服って素晴らしい。 人間服を着ないとだな。
「……お風呂入ったら一気に来た」
「邪魔」
人が横になって休んでるのに紅葉はその上でうつ伏せになって休む。 重いんだけど。
「……奏士は気にせず休んでて大丈夫。 私は私で休む」
「お気遣いご苦労。 君が乗ってると休まらないから降りろ」
「……おっぱい当たるのがそんなに気になる?」
いやもうそれは特には。 そこら辺の感覚は今シャットダウンされてるから。 精が尽きたお陰で。
「……よく考えたら、私たちしかいないのに服を着てるのはおかしい」
「人は服を着ることで獣ではなく人として生きることができ、服を脱いだ瞬間人は人ではなく知性の無いケダモノとなる。 どんな関係でも服は重要だ」
「……昨日今日合わせて15回も抱いたのに」
待って聞き捨てならないんだけど。 昨日が6回だから俺今日9回もしたってこと? 薬で引き出された俺の潜在能力恐ろしいな。
「……次の生理が楽しみ」
生理を楽しみにしている女性って存在したんだ。 本当に孕んでたら責任取ってもらお。 僕本当に被害者側なので。
「……赤ちゃんのお部屋がタプタプ」
「お前休ませる気無いだろ」
さっきから耳元で囁いてくるから全然落ち着かない。 振り返りASMRマジで今は聞きたくない。
「……子供は3人欲しい」
「……内訳は?」
「……最初は男の子、次は女の子2人」
「双子ってこと?」
「……そこは決まってない」
まぁでも3人も入れば賑やかで楽しそうではあるね。
問題はまだ僕たちが学生であることとまだ親になる覚悟ができてないことかな。 紅葉があの時マイフェイバリットバディを投げ飛ばさなければまだ。
「……頑張った奏士はご褒美になでなでをプレゼント」
「鬱陶しい」
一度は払い除けるが、紅葉は慣れた手つきで再び手を伸ばしてくる。 こうなったら紅葉の満足いくまでさせてやるのが楽。
「……奏士も撫でて」
「今スマホ撫でてるから無理」
「……浮気?」
物に嫉妬したら終わりだぞ。 つってもコイツ重政に構うと怒るしなぁ。 時々重政と喧嘩してるし。 やはり本質的には紅葉は人間ではなく猫。
猫ならば優先せざるを得ないので、スマホを落として紅葉を向く。 よーしよしよし。
「ん〜っ」
いつものように撫でてやると紅葉はいつも通りスリスリで返す。 風呂上がりだからかしっとりしている。
「……奏士」
「あん?」
「……好き」
また囁かれた。 何? 青いサイトで出そうとしてる? それとも赤?
「……奏士は?」
「この前言ったら気持ち悪いって言われたから言わない」
「……奏士は巫山戯なければカッコイイ」
じゃあ無理じゃん。 俺から巫山戯抜いたらほぼ残らんぞ。 過去編見たよね? 俺の本質ぞ?
「俺はお前やベルみたいにいつでもどこでも好き好き連呼する強靭なメンタルは持ち合わせちゃいない」
「……今は私しか聞いてない」
「……じゃあ普通に恥ずかしいからダメ」
「……こうなったらまた奏士を襲うしかなくなる」
ヤバい紅葉が狩人の眼をし始めてる。 マジでやめてね? 次は俺の命が無事か分からないよ? なんかあと1回変身したら終わるキャラみたいになってる。
「……リピートアフターミー 『好き』」
「好き」
「『孕めオラ』」
「言われて嬉しいか?」
「『結婚してください』」
「まだ言わないよ?」
「……奏士は文句が多い」
原因はワードセンスの方では? シラフで言ってたらヤバいだろ。
「……明日は何する?」
「明日は────特に決まってないなぁ」
夏休みつっても宿題終わってるしなぁ。 生徒会の仕事も明日は無いし、漫画の原稿も目の前で喉鳴らしてる作画担当が描きあげるだけだし。
「……明日こそお散歩」
「そうだなぁ……行けたら行く」
「……その言い方は行かない」
「晴れた上で暑くなかったら考える」
「……予防線が太い」
そもそも明日起きてるかどうかすら怪しいし。 紅葉は仮眠とったかもしれんが、俺は一睡もしてないし風呂入った程度じゃまだ疲れは残る。
「……ごはんどうする?」
「作れる気力がなぁ…………何かリクエストあるか?」
「……奏士のミルク」
「それはさっきまで散々摂取してたでしょ。 多分」
記憶無いからどんなことされたのか分からんけど。 まだ2日目だから大分健全なはず。
「……奏士の精力はベルブレラ製薬の劇毒無しでもかなりのものだからまだ出せる」
「お前認めたな? アレを『劇毒』って認めたな?」
「……多分聞き間違い。 私は『益毒』って言った」
「じゃあ毒だよ」
「……薬も成分は毒と変わらない。 それをどう使うかで呼び方が変わるだけ」
「その理屈ならお前の使い方は毒です」
なんでコイツこんな悔しそうな顔してんの? 毒なんだよ服用させられた俺が死にかけてんだから。
「……奏士程度に言い負かされて悔しい」
「程度?」
「……でも布団の上なら負けない」
「はいそういう流れに持っていかない。 昨日ほぼ同じやり取りでこうなったんだろ」
起き上がろうとする紅葉を抱きしめるように押さえ込んで未来を回避する。 本当に。
「……そんなに抱きめしるってことは身体は正直?」
「違います」
「……やーいやーい」
抱きしめられているのをいい事に紅葉が耳責めしてくる。 オタクはASMRに弱いんだ。 よく聞いてるから。
「……奏士の童貞」
「違います。 昨日奪われました」
「……奏士は生き様が童貞だから未来永劫不滅の称号」
「お終いじゃねぇか」
永世名誉だったらしい。 終身名誉というか不名誉というか。 俺はこれからも童貞として生きていかなきゃならんらしい。 今後紅葉が妊娠したら処女懐胎って事で聖母マリアと同一視されるのかしら。 いや紅葉は非処女で確定か。 え、じゃあ俺だけ?
「…… 私はしたい」
「僕は限界なのでまた3日後くらいに」
「……それだとベルが帰ってきちゃう」
「お前どうせ誰かいても変わらないだろ」
紅葉ちゃん神経図太いから。 学園で人目があってもベッタリなのがいい証拠。 何度脅迫状送られたか。 靴箱に入ってるラブレターが脅迫状しかないのちょっと悲しいぞ。
「……今なら奏士専用の形になった私の奥に赤ちゃんの素を好きなだけビュー♡ビュー♡仕込み放題」
「辞めろ囁くな。 道を誤らせようとするんじゃない悪魔め」
悪魔というか、既に搾り取ってるから小悪魔というかサキュバス的悪魔というか。
「……危険日子宮を何度も突いて、作られたばかりの孕みたがり卵子に種付けして、目の前のメスのお腹を自分の子供で大きくさせる感覚を味わお?」
紅葉がちょっと本領発揮してきた。 つい最近紅葉の願望聞いたばかりだから全部本音に聞こえる。
ここは明鏡止水。 頭を冷まして心を落ち着かせ、静かな精神を保つのだ。 大人として。 年上として。 男として。
「……学園中の男子が狙ってるエッチな身体を、誰もが一人寂しく妄想で辱めて扱いてるのに、奏士だけが直に触って弄って喘がせて、最後は中にも外にもドプドプ〜♡って白く汚せる大特権♡」
明鏡止水、明鏡止水。 色即是空、空即是色。 我が身は空。 この世を構成する一欠片に過ぎぬ。
「……身長に見合わない大きなおっぱい揉み潰して、細い腰掴んで肉付きのいいおしりに打ち付けて、何度声をあげても止めないで奏士の好きな時に吐き捨てれる便利な穴を、今なら好きなだけ使い放題♡」
────…………すぅーっ…………はぁーっ…………
「……さっき一緒にお風呂入った時、奏士がお部屋いっぱいにしてくれてたのに殆ど漏れ出ちゃったから、赤ちゃんできるまでまた奥まで注いで満たして欲しい」
──────────あー 今なんか切れたかもしれない。 あれどこやったっけ。
「……ベルうむっ」
引き出しから見つけたブツを下に乗せ、紅葉の唇を塞いて飲ませる。
「……何飲ませたの?」
「……ベルから没収した感度が良くなる薬。 元はお前が俺に飲ませた興奮剤と合わせて飲むものらしい」
俺もカプセルを取り出して飲み込む。 効能とか副作用とかはもう知らん。
体勢を変え、上にいる紅葉を床に押し倒しす。 いつぞやのラブホみたいな事してる。 この先の事はしなかったけど。
「……奏士?」
「お前が今自分で言ったんだろ。 『好きにしていい』って」
紅葉は突然の変化にぽーっとしていたが、状況を理解したのか少し全身が強ばる。
もうお互いビンビンのバッキバキだ。 ボク、今感度ビンビンなんだよね…♪って言ってるし。
「決めた。 昨日今日とやられっぱなしだったが、今回は復讐────いやリベンジだ。 ヒイヒイすら言えなくしてやる」
「……その────お手柔らかに?」
紅葉は少し恥じらいながらも嬉しそうに受け入れる。
これで昨晩今朝今夜と3連戦。 お互い疲労の蓄積で限界だというのに、1番盛り上がったかもしれない。
それにしてもプラシーボ効果って便利だね。 紅葉に飲ませたのも俺が飲んだのもカプセル薬型のお菓子なのに。
それを知らない紅葉がちょっと良くなっていたのはともかく、それを知ってる俺も普段より元気だったのはよく分からんな。 思い込みで普段より稼働率上がってたのかね。 出し切った後なのに自己ベスト更新するなんて。
あれ? 無いなった? 俺のち○ちん無いなった!? どこだ!?
──────────────────────────────
「ハーイ! 愛しのベルちゃんがただいま帰りマシター!」
「ただ今戻りました」
「…………────────」
「誰!? なんかすっごい細い人が居る!」
「ペラッペラですね…………もしや奏士殿ですか?」
「ソージ!? これが!?」
「ええ、恐らく。 何故かとてもプルプル震えていますが…………」
「────莇、お前は凄いな」
「何故私は賞賛を?」
「……おかえり」
「おおクレハ。 このソージは一体────なんかこっちはすっごいツヤツヤしてる!!」
「なるほど…………奏士殿、お疲れ様です」
「ふむふむふーむ。 クレハ、明日時間アリアリアリアリ?」
「……夕方はお散歩行く」
「ならば昼間貰いマス! て訳でワタシとクーちゃんはちょっと用事が有るノデ!」
「大丈夫ですか奏士殿。 肩を貸しますので」
「────────」
はいどーも皆さんこんにちは
これを書いてる間ずっと頭の中にいる青鑑島をどう振り払うかで苦悩した作者です。 気を抜くと「孕めオラそ〜れっ!」ってかましてくるので。
ではこの辺で。 最近台風が過ぎてから夏になりましたね。 皆さん熱中症に気をつけてタンクトップは重ね着しないようにしましょう。




