なぜV5ではなくASZにしたんだ?
「すぅ……すぅ……」
安心したのか紅葉ちゃん寝ちゃった。 そんな丸くならなずに足伸ばせばいいのに。
「すぴー」
ついでに重政も寝た。 これしっぽで顔をワサワサするでない。
まだ外は雷ゴロゴロ。 俺たちゃ部屋でゴロゴロ。 正直猫2匹分の体温は暑い。
しかし雷嫌いな2人────君達呼びにくいから種族統一してくれない?
ゲフンゲフン。 雷嫌いな2匹がこうも安心して寝ているのだから暑くても離れられない。
てか、どっちにしろ紅葉が服掴んでるから無理。 寝てる時にスリスリしてくるのはワザとなのか紅葉の本能なのか。 修学旅行の時どうだったんやろ。 あの名前を忘れがちなまな板さんは紅葉の魔の手から逃れられたのかしら。
コイツらを起こさないよう、息と声と心臓と心とあと通りすがりの人を殺して静かーにネットサーフィン。 色々殺しすぎたな。 蘇生しなきゃ。
「……ん〜っ♡」
「もう雷なんて怖くない」と言わんばかりに紅葉ちゃんリラックス。 こんなに擦り付けるってことは頭撫でて欲しいのかしら。
試しに触れてみると紅葉は自ら差し出してきた。 条件反射か、本当は起きているのか。 流石に無いか。 起きてたら雷にビビりまくりだし。
左手で紅葉の頭を撫で、左手でスマホをいじいじ。 今左手2つ無かった? 4本腕?
実際4本も腕があれば作業は楽になりそうだけど、その代償として着れる服が無さそう。 上裸しか道が無い。 なるほど4本腕キャラが大体半裸なのはそういう理由か。
……へー休日の恋人ってそんなことしてんだー
なんか去年から紅葉としてた気がする。 よく分からんけど普段からしてる事がこのサイトに代表例として載ってる。 俺たちは既に恋人だった……だと? なんだこれは結と過程が逆だぞ。 おいどうなってるんだシナリオライター!
まぁいい。 あんなライターでも今消すとここから先進まなくなる。 今は生かしておこう。 これ何の話? 俺の脳内設定じゃね?
なるほどなー 俺は身構えすぎて見失っていたってことか。
王道あっても正道無し。 お互いが収まる所に収まればいいのだ。 つまりはこれまで通りゲームして散歩して変な主張掲げて性癖討論することが俺らにとっての正解と言える。 これはもう男友達の域では? あんま見ないぞ3Dモデルの乳揺れみて一喜一憂してるカップル。
なんてのも、らしいと言えばらしいのだろう。オタカップルとしては美少女ではしゃぐのは当然。 そういやあのポニテさんで遊ぶって約束どうなったんだろ。 正確には「紅葉と神鳴があの人で遊び、俺が紅葉で遊ぶ」って約束だけど。
コスプレ撮影会、実はちょっと楽しみだったり。
いえ紅葉らがコスプレすること自体は興味ないんだけどコスプレのサンプルが手に入るので。 僕は今日も変わらずクズ野郎。 人間そんな代わりしないって。 そもそも俺の人間不信とか一切直ってないし。
俺が今のところ信じてるのはオオカミ少年だけだから。 純真無垢過ぎるだろ。 対局に位置してるくせに。 なんだコイツら竜王戦でもしてんのか?
「……にゅ」
ありゃりゃ紅葉ちゃん起きちまった。 おい寝ぼけて服を噛むな。
「……奏士が居る」
「おはようさん」
紅葉が寝ぼけ眼をぱちくり。 相変わらず心は汚くても眼は綺麗。 この天然の碧眼は紅葉だからこそ合う色。 俺の目はハイライトがね。 全部言わせんな。
「……夜這い?」
「This is his room」
「……奏士じゃなくて重政がメインなの?」
そりゃお猫様ですし。 人間不信が逆らえる存在じゃないので。
そんなお猫様は未だ夢の中。 リラックスしてるならよし。 こんなにもおへそ見せびらかして…………触っていいサインか? モフモフしろってことか? でも寝てる時にやると怒るから後で許可もらお。
「……私が寝てる間に何かした?」
「何もしてない」
「……なんで何もしてないの?」
「あーそう切り返す?」
読めねぇよこんなブレイク。 青峰でももうちょい緩やかだぞ。 オラずっと紳士だっただよ。
「…………」
紅葉がじっと見ている。 懺悔でもすれば許してくれるかな。 なんで俺が悪い前提なん? 世の中の大半は男が謝れば解決するってどっかの誰かが昔言ってた気がする。 情報ゼロの信頼やめろ。
「……強いて言えば重政が居たからだけど。 流石の俺も飼い猫の前でどうこうする気は起きないぞ」
俺露出プレイとか好きじゃないし。 ゲームでも特殊スキルとかで周りに見つからない・気にされない状況ならともかく、普通にバレたら終わりな状況でされても目の前のエロスより心配が勝るというか。
やっぱ室内だよね。 映画館プレイって劇場行くと分かるけど絶対無理よ? 普通に周りの音聞こえるし見えるし。 ファンタジーだと理解しつつも現実寄りならノイズが邪魔するジレンマ。
「……私は一向に構わない」
「烈海王? 僕が構います」
「……寝てる隙にセクハラしても私は見ないふりしてあげれる女」
「自ら受け入れてることをセクハラって表現するもんなのか?」
「……そこは今どうでもいい」
怒られちゃった。 あ、紅葉たんご不満なのは分かったから胸に頭をグリグリしないで。 骨に来る。 筋肉を超えて骨に結構来る。 く〜る〜ぅっ パン祭りのあの人じゃん。 珍しい覚え方だな。
「……重政が居なかったら手を出した?」
「君はいつから痴女になったんだ? 出さないだろ普通に」
「……女のプライドが傷付いた」
白いお皿くらい頑丈な癖に何が乙女のプライドだ。 あれ滅多なことじゃ割れないぞ。 割引パン食って節約してればクソ頑丈で使い勝手のいい皿が貰えるので貧乏人御用達だとか。
「……今日こそは覚悟を決めてもらう」
紅葉に宣戦布告された。 死ぬ覚悟? それともガチのヤツ?
「はいはい拗ねないの。 ポテチあげるからそれ食べながらゲームでもしましょ」
「……食べる」
「ちょうど対人で回したい赤単親子丼があるんだよね」
「……酷いネーミング」
酷いとは失礼な! 俺はただ、人妻の効果で娘を呼び出して共に戦わせようとする真久間親子のデッキ、通称親子丼デッキを作っただけなのに! ごめん擁護無理だわ酷すぎる何もかも。
「……奏士は人妻好き?」
「いや寧ろ他人の女なので興味無い。 でも人妻って言葉の響きは好き」
「……これはそういう事でいいの?」
よく分からんし分かりたくないけど何かしら踏んだっぽい。 奏士くん今日は本当に生きてお天道様に挨拶できないかも。 あ、そもそも毎朝してなかったわ。
────────────────────────────
人妻とか忘れてカードゲームしてたら可愛くない腹の音が鳴った。 重政起きちゃった。
「……今のは奏士」
「あらヤダ奥さん偶然丁度ここに嘘発見器が」
嘘発見器は突然の災害によりお亡くなりになりました。 ふっ、しかしその嘘発見器は四天王の中でも5番目! 部外者やないかい。 いや四天王の一角が双子の可能性も。 ねぇよ嘘発見器は独立した個なんだから。 これそんな壮大な話?
「……ここは男らしく罪を被るのがイケメン彼氏」
「『罪を被る』って自白した時点でボロ出まくりだぞ」
「あっ……」
「あと俺がそんな事したらお前逆に引くだろ」
「…………冷静に考えるとスパダリ奏士は解釈違い」
「よーし紅葉グーとパーどっちがいい?」
ちなみにグーを選ぶとエ○はるみが出てきて、パーを選ぶと小島よ○おが出てくる。 あ小島はピーヤか。
「……今更奏士を殴るなんて難しい」
「お前だよ」
しかもなんか躊躇無く拳で行く気だし。 紅葉ちゃん一応最愛自称するなら優しくしてもいいのよ? あ、俺が言うセリフじゃないか。 何だこのカップル。
「まぁいい。 丁度いい時間だし飯にするか」
「……ご飯♡」
「うにゃぁ〜ん♡」
なんか重政まで媚びてきた。 なんだお前高級猫缶欲しいのか全くもう仕方ないにゃあ。 こ、今夜だけなんだからねっ! その代わりお腹を撫でる権利を頂戴したく。
寝起きで歩きたがらない重政を頭に乗せて部屋を出る。 まだ雷が鳴っているから紅葉とは一応手を繋いで。
「……今日のご飯は?」
「さいたま2○00」
「……そういう意味じゃない」
「冗談だ。 冷蔵庫に少しずつ残ってる食材があるし、全部刻んで炒飯にでもするか。 チャーシュー入りの」
「……ピーマン入れたら許さない」
「好き嫌いしないで食べなさい」
「……奏士だって人間の好き嫌い激しいくせに」
「同族を食材だと思ってんのか? カニバリズム精神旺盛だな」
「……今夜のメインディッシュは奏士」
「俺食ったら腹壊すぞ」
「……ちゃんと中まで火を通す」
「人を鶏肉みたいに」
──────────────────────────────
「カフカフカフカフ…………」
「……やっぱりピーマン入れてる」
「細かく刻んだのに取り分けるな。 無駄にレンゲ使い上手くなりおって」
──────────────────────────────
食後。 食休みがてら5対5のネタデッキ勝ち抜き戦をしてます。 現代デュエマにあるまじきデュエルスピード。 ガチデッキじゃないからこそ長く楽しめるこの良さをもっと広めたい。
「……気分はどう?」
「逆転の目すら摘まれて醍醐味とはなんなのか分からなくなった」
くそぅっ! あの時コイツが俺のボルドギを捨てさせなければ! まぁ使っても1枚目進化だったから不発で負けなんだけど。 「使えば勝ててた」より、「使っても負けてたしそもそも使えなかった」が1番やるせない。
「……敗者は服従」
「ハァ……ハァ……廃車?」
「……LOSERの敗者」
「ハァ……ハァ……ハイオク車?」
「……だから何?」
負けた腹いせに少しでも対戦相手のSAN値を削るファインプレー。 風上にも置けない。 じゃあ風上にセットしないと。 そんな「伏せることは召喚じゃないから通る」みたいな理論は無い。
「……何命令しようか迷う」
「そんな事よりもう遅いし風呂入ってこいよ」
「……『先シャワー浴びてこいよ』で誤魔化しても命令権は残る」
俺そんなお決まりのやり取りした覚えはないんだけど。 君が風呂入った後で風呂入りながら色々片付けしたいんすけど。 雷でいつ停電になるか分からんし。
「そんなこと言ってるとまだ雷が\ドォーンッ!/って言ってる側から」
ナイトメアライダーの可能性もあるけど音的に雷ですね。 茨城出身のお笑い芸人? それ岩倉使節団な。 いやあれ別人だから。
「……風呂行けそう?」
「……」
油断してるところに来たから紅葉がびっくりしてる。 腰抜けた? それとも乳歯抜けた?まだ抜け切ってないと思ってる。
「……ビックリしすぎて腰が抜けた」
「それはそれは」
「……落ち着いてから入るから先入って」
「…………」
お、俺が風呂入ってる間何もしない? 紅葉ちゃん前科持ちだからね? しかも我が家に来て早々俺のご立派様を見たラッキースケベ持ち。 俺はスライ戸を許してない。
「……まぁ、分かった」
流石の紅葉もこんなコンディション最悪な悪天候で悪さはしないだろう。 そう断じるしか安全な道は無い。 あぁ前科持ちってこんな感じで信用されないんだな。
ササッと着替えを用意してっと。 風呂はタイマーで既に湧いている。 頭? 既に湧いている。 湧いてきたぜ! 兄ちゃんこんな前向きなバカだったっけ?
風呂風呂風〜呂〜♪ と部屋を出ようとしたら紅葉に捕まった。 何? 腕伸ばして抱っこ?
「……連れてって」
「なーんで」
「……奏士は怖くて震えてる女の子をお部屋に放置するの?」
……まぁいいか。
重政は────なんか雷ガン無視でドラマ観てるし、コイツは放置でいいか。 猫のくせにリモコン操作上手すぎるだろ。 多分俺よりテレビ見てる。 俺はアニメしか見ないので。
紅葉が両手を伸ばして構えているので、俺はその意図を無視して脇に担ぐ。 今片手着替えで塞がってるし。
「……私の想像と違う。 お姫様抱っこ希望」
「結果は大差無い。 大人しくしなさい」
「……むぅ」
──────────────────────────────
「いいか? 脱衣所には居ていいけど風呂場入ってきたら部屋に返すからな」
「……分かった」
紅葉が頷いたので、向こう見させてその間に脱いで風呂場へ。 恥ずかしいとかはないけど風紀的にね。
よっと、念の為ドアに鍵かけとこ。 つっても、ツマミ捻って引っ掛けるだけの鍵だけど。
しゃわシャワシャワア〜♪ あ〜
髪と身体を清めて湯船にフィーバー! あ゛ぁ〜癒されるう゛ぅ〜
「……開かない」
風呂のドアがガタガタ揺れてる。 案の定、湯船に浸かってリラックスしてる所を狙いに来たらしい。
「……鍵開けて」
「さっき言ったが、開けたら部屋と戻すぞ」
「……仕方ない」
紅葉ちゃんが何かボソッとつぶやくと、ドアが一瞬激しく揺れた。
「……開いた」
あれー鍵かけたはずなんだけどなー
だがその鍵をかけたドアとやらは横にスライドしている。 なんだコイツぶっ壊したのか?
「待て、どうやって開けた?」
「……鍵の所に振動を与えた。 お風呂の鍵が簡素な作りで助かった」
なるほど意味わがんね。 オラざっぱりだよ。
えーと? 外から鍵に振動を与えることで鍵を緩めたってことでおk? なるほど言語化してもわがんねぇべ。
「……これで入れる」
そう言いながら入ってきた紅葉は一糸まとわぬ姿だった。 直接言うと全裸。
はいどーもみなさんこんにちは
清楚の猫被り毒舌エルフっていいなぁと思った作者です。
とりあえずこれだけです。 では




