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たまには昔を振り返るのも悪くないけど大体覚えてない

「なぁ重政」


「にゃ? (にゃ?)」


「ご主人様の命は今週で最後かもしれない」


「にゃ (あばよ)」


大大大大好きなご主人様との別れすら一言で済ますうちの飼い猫は畜生だ。 やはり畜生道に堕ちた存在はダメだな。 人間道でやり直してきなさい。


「……私はちょっとやる事があるから部屋に戻る」


「あはい」


先程ベルと怪しげなお話をしていたもう1匹の畜生道こと紅葉さんはご帰宅。 それはそうと人間道を教えるべく重政の肉球をもぬもぬ。


「…………計画を練る必要がある」


あっちのお猫様がなん言ってるけど空耳か何かだろう。 多分幽霊の話し声。 だって怖いし。 俺今わかさ生活くらいブルブルしてる。


「難しい話だけどさ」


「にゃ?」


「俺つい最近生きる気力というかさ、少しくらい人間になれた気がするんだよね」


「にゃ? (は?)」


なんというか「別に死んでもいいや」じゃなくて「もうちょい生きてみよう」って気になれたというか。 このまま紅葉残して死んだらマイスウィートシスターに顔向けできないし。


「……今すっげぇ震えてる。 ここまで死にたくないって思ったのは久しぶりだ」


「…………」


うわすっげぇ呆れてる。 このクソ猫呆れてやがる。 なんだこいつ今夜はお高い猫缶を混ぜて出してやろうと思ったのに。


そんな顔する子はお高くない普通の猫缶よ! いやだって皆が毎回重政を猫缶で買収するからちょっと溜まっちゃって。


「重政重政、肉と魚どっち食いたい?」


「にゃっ!(肉っ! 断然肉っ!)」


「馬鹿め! 今夜の猫缶は魚だっ!」


「フーッ!」


重政お怒りの猫パンチも我が肉体の前には効かぬ。 最近は紅葉に偏って重政と触れ合う機会も減ったからこういうのも大事。


「まぁ実際魚しか出せないんだけどな。 肉の猫缶の在庫無いし」


「けっ」


重政に舌打ちされた。 でもここで噛み付いたり引っ掻いたりしないのが重政の優しい所。


「はいはい今度買ってきてあげるから拗ねるな拗ねるな。 何がいい?」


「にゃ(全部)」


「腹下すぞバーカ。 3つまでにしなさい」


重政の前に猫缶のチラシを広げる。 この畜生はとても知能が高いのでこういう時楽だ。


「お前は人間を知り過ぎだな。 10年以上過ごすとこうも変わるのか?」


「にゃ?」


重政が選んでる間、デスクから『重政成長記録』を取り出す。 中は勿論、我が家に来た日から今日までの重政の写真とメモだ。


「子猫時代はあんなに小さくて素直でプルプル震えててよちよちで可愛くて甘えんぼだったのにな」


記録帳の写真と今の重政を見比べる。 写真の中の重政はとても可愛い。


「それが今じゃこんなにな。 デカくて生意気で可愛いだけの畜生に育ちおって」


「にゃ(良かったじゃねぇか)」


うん。 両方可愛い。


僕はね、畜生だのなんだの言ってる俺もド畜生ではあるけどやっぱりね、重政は大好きだし可愛いし大切だし畜生だし。 色々変わった人生であるけど、重政だけは不変なんだなぁと。


「まぁそのせいでつい最近怒られたばかりなんだが」


「にゃ?」


「『重政と接する時みたいな素直さをもっと大切な人に向けてやれ』ってさ。 難しいね」


根本的に1人人間だからさ。 どうしても他人にどうこうするってのが慣れてないし、どうしても「まぁ一人になってもいいか」って思っちゃうし。


「俺未だに世の中のカップルとか見るだけで反吐が出るけど、相手に伝える能力だけは凄いって思うわ。 みんなどうやってんだあれ」


つっても、私の一家霧散したので聞くに聞けないんですけどね。 まぁでも母親────いや親権消えてるから元母親か。 あんなでも元父親とは仲睦まじい夫婦だったし、思いを伝えるってのは長続きするために大事な事なんだろうね。


にしても、『重政と同じように』と言われてもどうするべきか。 まさか相手に『おい畜生』とか言えばいいのか? まぁそんな単純な話じゃないか。 じゃなイカ? ジャマイカンソォ゛ォ゛ォ゛レッ! ここ! ジャマイカ!


「にゃ(地球機持ち出して何やってんだお前)」


「気にするな」


でももうちょっとネタしていたいよ。 していたいよう。 たいようンソォ゛ォ゛ォ゛レッ! ここ! 太陽! どうも宇宙のその上、銀河海賊です。 宇宙で地球の国々やるなら銀河で惑星になるだろ多分。


「にゃ(ヒマなのか?)」


「いややる事はあるんだけどな」


誰にでもあるよね。 テスト前に掃除するみたいな。 これは多分それの延長線。


「延長線? えんちょうせん……へんこうせい変光星! うーんなんか思ってたんと違わん?『チャラワン』ンソォ゛ォ゛ォ゛レッ!」


「にゃ(やっぱ暇じゃねぇか)」


ここ! チャラワン! おいちゃん1人になるとテンション上がるタイプだからついはしゃいじゃった。


しかも思いつきでやったのに『そんなバハマ』みたいなのできちゃった。 俺これからえなりを捨てて銀河海賊としてやっていこうかな。 名前は銀河海賊ゴゴゴゴージャス。 ライダーになっちゃった。


え? どっちにしろパクリになるからできない? そんなこと言ったってしょうがないじゃないか。 おかえりえなり。 いや厳密にはこれもえなりではないけど。


「あとお前いつまで悩んでんだよ早く決めろよ」


「シャーッ!(お前がうるせぇからだろうが!)」


「なんだお前。 早く決めないと「安い猫缶です。 安いカリカリです。 合体!」にするぞ」


俺が1人で喋ってる時は作者が最近ハマってるものがよく出るね。 あと何する? 最近グランドノッキングの練習してる話する?


「…………うるさい」


「はい」


紅葉に怒られた。 恥ずかしすぎて玩具を強請るガキくらいじたばたしそう。


「へっ」


おいこの畜生鼻で笑ったぞ。 猫缶買ってやらねーからな!


「……地球機?」


「気にするな」


さて、と。 紅葉ちゃん部屋に帰ったし、俺もさっさと風呂入るか。


「おい畜生。 お前も風呂入るぞ」


「にゃーふ(猫缶選んでるから後で)」


「風呂で決めろ」


さーて風呂だ風呂。 お風呂に入って身も心も綺麗になろう。 今日は久しぶりに紅葉がいないから船とアヒルでも浮かべよう。

はいどーもみなさんこんにちは

今週の食事の大半がパンの作者です

スーパーの格安パンに助けられていますが、日本人たるもの白米を食べないと力が出ませんね。

ではこの辺で

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