第三十二話「走り続ける」
俺はひたすら走り続けてた。
足が痛い。
でも走り続けいた。
寝る間も惜しんで走った。
叫び声を上げながら。
俺は折角できた仲間を守ることができなかった。
俺の力なら守れた。
守れたはずなのに!
これじゃあ過去と何も変わらない。
今の俺に出来ることは神への復讐。
ただそれだけだ。
「アルファート」
「何だ?」
「好機が来たら指示を出してくれ、俺は神を殺すよ」
「分かってるさ、それまで頑張ることだな」
「ああ」
康夫……。神奈……。
安心して、俺が神になって幸福な世界を作ったら。
お前たちを蘇らせてあげるから。
またあの時みたいに楽しい日々を過ごそう。
康夫……。
お前は真面目そうに見えて意外と馬鹿で面白いキャラだったよ。
お前には何度も笑わされた。
神奈……。
俺はお前が好きだ。
人生で初めてと言っていいくらいお前のことが大好きだ。
お前は俺に温もりを与えてくれた。
幸福な世界が出来たら、そこで、俺たち結婚しよう。
ここまで犠牲を出したんだ。
その犠牲を無駄にしないため。
俺は意地でも幸福な世界を作る義務がある。
その義務を果たすまで俺は走るんだ。
ただ……ひたすら。
神は俺から全てを奪っていく。
なら俺もお前から奪おう。
今の地位を。
これからは俺が神になって幸福な世界を作るんだ。
力を手に入れたあの時から、俺は引き返せなくなっていた。
もう後戻りはできない。
俺は……。
前に進むしか無いんだ。




