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神に挑む  作者: ライプにっつ2
神に挑む
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第三十話「立ちはだかる強敵」

 俺の日々は変わらない。

 毎日走り続ける。

 この先に神が待ち構えているからだ。


 俺は走り続ける。

 神に挑むために。


「勝!」


 アルファートの声が聞こえた。


「大変なことが起きた、お前は逃げろ!!」


 逃げろ?

 どういうことだ?


「グッ!?」


 一瞬だった。

 気が付けば俺は心臓を剣で突き刺された。


「さすがは邪神だが力はあるようだね」


 俺の能力は尋常じゃない。

 剣で一突きされたぐらいで俺は死なない。


 しかし、急に現れて俺を刺してくるとは。

 神はまだ手駒を残していたようだな。

 しかし、一瞬でこの事態が起こったってことは、やつもそれなりに強い能力をもっているのか。


「初めましてだね。神に挑む愚か者よ」


 そいつはオルトンの時のやつと同じ白い服を来ていた。

 オーラも神々しい。

 間違いない。神の化身だ。


「ほう、お前も神の化身か」

「さすがは邪神アルファートの手先」


 な!?

 こいつ?

 俺のパートナーを知っている?


 一応神奈たちにも邪神がいることは知っているし。

 神奈の能力でも誰にどのパートナーがいるかとかは分かる。

 こいつも同じ能力の持ち主か。

 神の化身だからか?

 厄介だな。


「いやあ、神にそこまでさせるとは君は厄介な存在だよ」

「それは光栄だな」

「君にも死んでもらうよ。仲間と共にね」


 仲間?

 まさか!?


 俺はホテルの自室へとワープした。

 まさか……まさかな……。


「そんな!?」

 

 最悪な事態が頭をよぎっていたがその通りだった。

 俺の目の前には血まみれの二つの生首が横たわっていた。

 それが誰の首か俺は知っている。


 そんな……。そんな……。


「安心して、君もすぐ彼らの元へ向かうから」

「きぃさまああああああああ!!!」


 新木新の時と同じ。

 いやそれ以上の怒りが俺の中にこみ上げていた。

 こいつ、絶対殺す!!


「はあああああ!!」


 俺は剣をやつに振り払うが、やつはそれをいとも簡単に避わした。


「グフッ」


 俺はやつの剣技に圧倒されていた。


「ほら、逃げないと、ワープする能力だけは君だけが上なんだから」


 逃げて給うか。

 仲間をやられて。

 俺だけのうのうと。


 逃げて……られるかあああああ!!!


「グハッ」


 俺は必死に闘っている。

 俺には力がある。

 それを駆使して戦ってるのに。


 やつはそれを赤子の手を捻るが如く簡単に避けて見せた。


「逃げろ! 勝!!」


 アルファートの声が聞こえた。


「今のお前じゃこいつは倒せん! 逃げろ!!」


 だけど!?


「ここでやられてどうする? お前は自分の望みも捨てる気か!?」


 望み。

 幸福な世界を作ること。


「仲間を失った気持ちは分かる。だが、今は引け」


 クソッ!!

 

 俺は諦めてワープして逃げた。

 やつはそれでも追いかけてきた。


 だから何度もワープして逃げた。

 やつの姿は見えなくなった。


「なあアルファート」

「何だ?」

「神ってあんな残酷なことを平然とやってのけるのか?」

「そうだ。神とはあんなやつだ」

「だったら俺は神を殺すよ」

「私も同じだとも」


 康夫……。神奈……。


 神よ。お前だけは許さない。

 俺から仲間を奪った罪、大きいぞ。



 俺の神への復讐が始まる。

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