第二十七話「命乞い」
「待たせたなあ、クズが」
どういうことだこれは!?
「勝さん!!」
「勝!!」
こいつの仲間共が勝の名前を精一杯呼ぶ。
しかし、予想外だ。
僕が追い込まれるなんて。
「どう落とし前付けてくれようか」
僕は神に選ばれしものだぞ!
貴様なんぞに!!
僕は銃を取り出し、勝を撃った。
しかし、勝はそれを瞬間移動で変わし、少しずつ僕に近づいていった。
少しずつ……。
「僕は神に選ばれたんだぞ!?」
神に選ばれた?
これが神に選ばれたお前のやり口かよ。
仲間にムチまで打ちやがって。
俺も人質を取ったことはあるが、人質に暴力を加えたことは一切ない。
こいつのやり方は俺よりゲスイことが見て取れる。
「なあ、新木さんよお」
「ヒィ!!」
「俺は猛烈に怒ってるんだよお」
「く、来るなあ!! 撃つぞお!!!」
俺は新木の銃弾を変わし少しずつ新木に近づいていった。
最初は罵声を浴びせて強気だった新木がだんだん命乞いをするようになった。
だから言ったろ?
この台詞をお前にプレゼントしてやろう。
「命乞いをするぐらいだったら」
「ヒッ!!」
「最初からそうなることはするな!!」
「ギャアアア!!!」
俺は新木の指を切り落としてやった。
新木はその場に蹲り、悲鳴を上げていた。
「どうかだすけて……だすけてください」
「俺を怒らした罰だ。楽には死なせんぞ」
「貴方をがみとして認めますからどうが!?」
「さっきまでの威勢はどうした? 俺を罵ればいいじゃないか。この、クズが」
俺は新木を痛めつけた。
新木が死ぬまで、少しずつ……新木を限界まで追い込んだ。
「ほれ? どうした?」
返事がない。
死んだか……。
俺としてはまだやり足りないがこれで充分だろう。
さて、俺は康夫と神奈を縛り上げた鎖を外した。
「まさる……まさるううううう!!!」
神奈が俺に抱きついてきた。
「大丈夫か康夫。神奈」
「はい、貴方は救世主です」
康夫が俺を称える言葉をかけた。
「さて、ここから離れるか」
俺がそう発言した途端。
目の前がぐにゃっとなった。
俺は意識を失った。




