第二十四話「神奈の恋 後編」
「私、勝にほれちゃった。」
神奈が急に変なことを言い出した。
「ねえ、勝。私を好きにしていいよ」
「好きにしてるだろう。お前の力を利用してる」
「そうじゃなくて、もう! 勝は!!」
「何なんだよ」
彼女の好意はありがたいが、生憎俺は恋愛に興味がない。
惚れた異性なんて今までの人生で一人もいなかった。
ゲームだってギャルゲーとかじゃなくRPGとかよくやってたし。
「私の体も、好きにしていいよ」
「そうだなあ、いづれ偵察とかに使ったり」
「そうじゃなくて、もう! 勝は!!」
こいつの言いたいことはだいたい分かった。
だが俺は避わす。
あまり回りくどいやり方はやめたほうがいいか。
はっきり言おう。
「私とその、あれを、やって」
「すまんがお前とは付き合わん」
言ってやった。
これで懲りただろう。
それでその俺の左肩に置かれている頭をどけて
「グハッ!?」
逆だった。
頭をぐいっと奥のほうへ押しやって俺にタックルしてきやがった。
「もういいもん。勝なんて知らない。能力だって見てやらないんだから!!」
最悪なパターンだ。
ギャルゲーなんてやったことがない俺にはこんなパターンなんて読めるわけがない。
穏便に済ますにはどうしたら良かったのだろう。
ギャルゲー好きのオタクにでもそのやり方を教わりたいぐらいだぜ。
彼女はそのまま走り去っていった。
とりあえず早く機嫌を治してくれることを祈ろう。
「知らない。勝なんて知らないんだから!!」
今まで何度も告白された私が、告白して振られるなんて。
世の男子なら私の可愛さに翻弄されてチョロイのに。
普通あそこまで行ったら、そういう展開になるでしょ普通!!!!
でも、逆に面白いかも。
勝は恋愛でも一筋縄いかないわけね。
さすがは神に挑む力をもつ青年。
私も挑んでみようかしら?
勝のハートに。
そうと決まれば。
さあ、どうやって勝を誘惑してやろうかしら。
私の恋の戦いは続く。




