第十八話「私に出来ること」
俺は神に挑む。
それを忘れるわけにはいかない。
しかし、疑問に思うことがある。
神ほどの力があれば、俺を消すことぐらい簡単に出来るんじゃないか?
いや、アルファートすら神の力で……。
だが神にはそれが出来ていない。
ということは神にも力が及ばないところがあるということだ。
アルファートは言った。
俺には創造神を倒すことが出来るということ。
それに期待しているということ。
だから俺は前に進むしかない。
俺はアルファート、康夫、神奈の思いも背負っているんだ。
しかし、これから先どうやって神に挑む。
なあアルファート。
「お前の力は無限大だ」
アルファートは俺の思考に答えた。
俺の能力は無限に成長する。
しかし、どうしたものだろう?
テレビを見ても悪行が起こっているようには見えない。
皆、俺がやったことに怯えているんだ。
だから、ニュースにもならない。
じゃあこれからどうやって俺は能力を強くすればいい。
アルファートによれば俺の力は悪を成敗することで強まることになっている。
しかし、その悪を裁けないとなれば。
「力を強くする方法は他にもある」
アルファートは俺の思考に答えるようにその発言をした。
他にもあるのか?
「ああ、その一つに自分と戦うこと……だ」
自分と戦う?
具体的にどうすればいいんだ?
「とにかく自分に厳しくしろ。私にはそうとしか言えない」
自分に厳しく?
なるほど、だいたい想像できた。
「物分かりがいいな。さすが私が選んだだけの事はある」
そうと決まれば!
「勝? どこ行くの?」
神奈がホテルの部屋から出ていく俺に声をかけた。
「ちょっと走ってくる」
「なんで今それを?」
「こうすることで俺の力は強くなる」
「ふうん」
ということで俺は走ることにした。
自分に厳しく。
それを意識して。
「あ、貴方は……?」
「神の化身とでも名乗っておこう」
「貴方は神なのですか?」
「いいや、違う」
「しかし、その神聖さ、よっぽど神に近いお方かと」
「私は神に近い」
「なら私の質問に「これ以上話すことはない。君は君が出来ることをやればいい」
神様。
本当にいらっしゃったんですね。
疑問をぶつけられないのは残念ですが貴方が本当にいることは分かりました。
私を助けた恩、忘れません。
その分。私は世界に貢献しましょう。
私は……私が出来ることをやります。




