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神に挑む  作者: ライプにっつ2
神に挑む
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第十七話「力」

「神は幸せな世界を作ろうとしているのだよ」


 何を今更。

 それならとっくに幸せな世界は出来ているはずだ。


 全知全能な神ならそれが出来たはずだ。


 だが何だこの惨状は。

 今でも世界では戦争や飢餓が起きているし。

 平和だと言われる日本にだって自殺者が大勢いる。


 何が幸せな世界だ。

 ふざけるな!!


 俺は自分の今の気持ちをやつにぶつけた。

 だがやつは


「ならば貴様が神の手や足となってこの世界に貢献すればいいことだろう」


 と言い返してきた。

 やろうとしてるさ今!!


 しかしやつは


「お前の今やっていることは無駄でしかない」


 とさらに俺に言い返してきた。

 俺がやろうとしていることが……無駄!?


「これ以上話す必要はないな。愚か者が!!」


 やつがそう言い放った瞬間、気づけば俺は天井を見ていた。


「大丈夫ですか!? 勝さん!?」


 俺は駆け寄った康夫に手を触れるとそのままワープした。


 神奈がいる場所に戻ってきた。


「あっ戻ってきた」


 神奈は嬉しそうな笑みを浮かべ


「オルトンをやったの?」


 と俺に羨望の眼差しを向けた。


「いいや、やってない。イレギュラーが発生した」

「なあんだ。しょんぼり」

「だが神奈、お前なら分かってたはずだ」

「何が?」

「まだ敵はいるだろう!?」

「敵は新木新。アルベルト・マッカーナー。この二人だけよ」

「もう一人いるだろう!?」


 神奈はいつものポーズをして、敵の情報を感知しようとしている様子だった。

 だが


「いないわ」


 どういうことだ?

 いた。

 確かにいた。

 じゃなけりゃとっくに俺はオルトンを殺していたはずだ。

 もしかしたらここにも戻ってきてないのかもしれない。

 

 どういうことだ?

 やつは何者だ?

 神奈の能力ですら感知できないなんて


「いただろう!? 白い服を着ていて、強そうな剣をもっていて!?」

「何の話をしているの? そんな敵はいない」


 やはりそうだ。

 神奈はやつを感知しきれていない。


 こんがらがってきた。


「何を焦っておる」


 アルファートの声が聞こえてきた。


「イレギュラーは当たり前だ。私たちは神に挑むのだからな」


 そうだ。

 忘れていた。

 俺たちの敵は神だ。

 邪神の力よりもはるかに強い力をもつ神に挑むのだ。

 

 これぐらいのイレギュラーでへこたれてどうする?

 俺は神を倒す。


”お前の今やっていることは無駄でしかない”


 やつはそう言っていた。

 だけど、無駄かどうかなんて分からないだろ!?


 神を倒すにはやつも倒さなければならない。

 だが。

 やってやるさ。


 俺は。






 力を持っているのだから!!


 

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