第十一話「勝救出作戦4」
私は康夫と共に空港に来ていた。
勝を救出するために。
「815便と815便と……あった!!」
勝、待っててね。
必ず貴方を救い出して見せるから。
「ん? 何だ?」
急に周りがざわつきだした。
<ただいま諸事情により飛行機の交通を規制しています。>
交通規制。
何が起こっているというの?
そう思った途端。
「何だ? あれは!?」
空港内のスクリーンが一斉に変わった。
画面には警察手帳のマークが映し出されている。
「聞こえてるかな? 加藤康夫。天峰神奈。」
見つけたぞ。
君たちが空港に来ることは概ね予想できた。
何せアメリカにいる勝を救うためだものなあ。
待ったかいがあったよ。
もう少し予定を遅らせば僕の目を欺けたかもしれないけどねえ。
「新木さん。これはやりすぎでは?」
「やりすぎじゃない。実際彼女らは空港の中にいる」
俺は早速マイクに向かって話しかけた。
「聞こえてるかな? 加藤康夫。天峰神奈。」
加藤康夫。
透明になれる力を持つ人間。
触れた人をも透明にできる。
天峰神奈
僕と同じ、いやそれ以上の能力を持つ人間。
勝に僕の情報を教えたのもこの女だろう。
「素直に投降してくれれば君たちの命は保証しよう」
さすがにそう都合良く反応しないか。
「君たちが投降しない限りこの空港を封鎖する」
「おい、新木!!」
「どうした?」
「これはやりすぎだ。いくら勝のことに関して警戒しているからといって」
「彼女らは実際空港にいる。僕の能力が敏感に反応しているんだ」
「分かった。その代わり数十分だけしか待たないぞ」
「それじゃあ、意味ないじゃな「いくらお前に能力があるからといって、お前の都合で一般人の生活にまで支障をきたしちゃ我々の威厳に関わる!」
「ちっ」
折角、彼女らを捕まえるいい機会だったのに。
まあ僕一人の都合で一般人まで巻き込むのは本意ではないな。
しかし、このままでは勝を逃がすことになるかもしれん。
何か手を打ちたいところだが……。




