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鳥になった俺は、ある女の子に恋をした。  作者: あまね


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3/11

百年の門

『記憶喪失少女は、それでも生きていく』番外編。


★☆本編も読んでいただくと、より楽しめます☆★


● 本編はこちら●

https://ncode.syosetu.com/n0106ke/

文献によると、

異界の人間は、残忍で、非常に好戦的らしい。


人間同士が常に殺し合い、奪い合っているという。


そして、この世界のように魔法という概念はない。

しかし、魔法がないからと言って、不便だということもない。


火の魔法がなくても、火を起こす道具もあるし、

風の魔法を使わなくても、遠く離れた場所にいる人と道具で連絡することもできるらしい。


「異界の人間って、ろくなやつがいねぇじゃないか」

マーティスは呟いた。


「だから、門が開いたら、絶対に異界の人間がこっちに来てほしくないわけだ」

そう言って、納得したように何度も頷いた。


「文献によると、国同士で何度も戦争を起こしているみたいだよ。

なんでそこまで争う必要があるんだ、こいつら?」

ジルは文献を捲りながら言った。


「戦争を起こして、どうなった?」

俺は尋ねた。


「うーん、ある国から奪えば、また別の国と戦争になるみたいだ」


「……なんだ、それ?」


「文献を読めば読むほど、異界のことがわからなくなるよな」

マーティスは呟いた。


「とんでもないやつばかりだってことだ。それだけだ」

ジルは皮肉めいた視線で文献を眺めた。


この一ヶ月、俺たちは文献保管庫に通い、異界について調べ続けた。


「これ、読んでみろ」


ジルはある文献を俺とマーティスの前で滑らせた。

それは、この中で一番新しい文献だった。


もっとも——

その文献は前回の百年の門の任務で残されたもの——

つまり百年前の情報だ。


「道を走る馬車みたいな乗り物があるみたいだ。

でも、まったく魔法も動物も使ってないって。

それなのに、馬車よりも遥かに速く、目で追えないほどだってさ。

意味が分からないんだが」

ジルは顔をしかめた。


「魔法も動物も使わないのに、道を走る?どうやって?」

俺は聞いた。

「そんなこと、あり得るのか?」


「さあな。でも、この文献」

ジルはその文献を指で軽く叩いた。

「当時の第二王女が自ら赴き、ご本人が記述したものだ。自分の目で見たはずだ」


しばし、沈黙が落ちた。

王族自らが命を賭して残した記録だ。

どうにも、嘘には思えなかった。


俺は、妙な記録を見つけた。


「……おい、これを読んでみろ」

そう言いながら、ある記録を指さした。

「三百年前に、異界の人間がこっちに来たみたいだ」


「……えっ?本当か?」


「ゼラニア国で、記憶のない男が突然現れた。

武器の扱いに異様な適応力を見せ、

初めて見た武器でも——

自分の手足のように、すぐ扱うことができたらしい」


「へぇー、異界の人間はそんな能力を持っているのか?」


「......いや。そうじゃないみたいだ。

異界の人間にはそんな能力がない。

しかし、百年の門を通ったことによって、特別な能力を与えられる、と記述があった」

俺は文献に目を走らせながら、話した。


「へぇー……いいな。俺もその能力がほしい……

えっ!待った!

じゃあ、俺たちも特別な能力を与えられる!?やった!」

ジルは声を上げた。


「……いや。イリアス隊長の護身魔法で抑えられるはずだ」


ジルは肩を落とした。

「……マジか。せっかくの機会なのに、もったいないな」


「その男は残忍だったようで、現れた数年後に、ゼラニア国の騎士に殺害されたみたいだ」


「……へぇー。やっぱり、異界の人間はろくなやつじゃなさそうだな」


「記憶のない男か……」

マーティスは口を開いた。

「団長が言っていた、記憶を失うって話……やっぱり本当なんだな」


「そんな人間がここに来ないように、俺たちは全力で尽くすのみだ」


俺は文献から目を離さず、静かにそう言った。




——任務が開始した。


俺を含めた十名の騎士とファビアンは、トレストの辺境へ赴いた。


その高原には、大きな門がこの場にあるのが当然であるかのように、ぽつんと立っていた。

数日前に、突然現れたと報告があったらしい。


俺たちが全力で押しても、びくともしなかった。

みんな、警戒しながら門に触れた。


その門は石製のような感触で、冷たく、ただただ静かに存在していた。

こんな物がこの世に存在しているなど、想像したこともなかった。


門は今閉まっている。

開く気配は微塵もなかった。


「……門は、本当に開くのか?」

ジルは不安そうに呟いた。


誰も答えなかった。


それからも、門は動かなかった。



数日が過ぎた。


俺たちは門の近くで、気を抜くことなく野営を続けた。


ここまで読んでくださりありがとうございます!


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(ृ´͈ ᵕ ͈ ृ ) (ㅅ´ ˘ )

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