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第8話

 余談に近いことまで書きましたが、ともかく尾張の一部から、日本本土全ての統一まで、急激に勢力を拡張して大成功を収めた織田・豊臣政権を構成する面々が、日本本土全てを統一した後で、どのように行動するでしょうか。

 これまでの成功体験からして、今後は日本本土の外を征服していこう、と織田・豊臣政権を構成する面々の上から下までの圧倒的多数が考えるのが当然ではないか、と私には考えられてならないのです。


 いやいや、中国や朝鮮を征服する等、冷静に考えれば困難というよりも不可能と、信長は考えるだろう、そんな馬鹿なことをする筈がない、と私は言われたことがありますが。

 時代が違うとはいえ、20世紀に日韓併合を日本は行っています。

 更には、満州事変から日中戦争、太平洋戦争へ、と勝算があるとして突入したのが、日本の現実では。


 そして、それまでの東洋史を振り返って調べて考える限り、朝鮮や中国本土の征服を、何度もいわゆる中国の北方遊牧民族が成功させてきた、という輝かしい歴史が見えるのです。

 

 これまで急激に日本国内の勢力を拡大させることに成功して、実際に日本本土全ての統一に成功した自分達、織田・豊臣政権ならば、朝鮮や中国本土を征服することは充分に可能だ、として行動すると考えてもおかしくない、と私には考えられてなりません。


 そして、その結果がどうなるかですが。

 それこそ既述ですが、秀吉の「朝鮮出兵」と大同小異の結末となり、織田・豊臣政権は朝鮮、中国本土から撤兵止む無しに至る、と考えます。


 更に言えば、こういった対外出兵の失敗は、世界史を振り返ればよくあることですが、国内の不満を高めるのが通例です。

 

 そして、史実の豊臣政権では、秀吉の死後、朝鮮から完全撤兵の止む無きに至り、更には政権内における様々な対立が火を噴くことになり、史実では最終的解決が、事実上は関ヶ原の戦いで行われるという事態にまで至ることになります。


 勿論、細部を考えていくならば、例えば、前田利家が今少し長命したり、又、徳川家康が史実よりも早く亡くなったり等の事態が起きて、史実と違う形の歴史が流れてもおかしくはないですが。


 そうは言っても、仮に豊臣政権が再建されるにしても、それこそ秀吉が亡くなった直後の頃の豊臣政権と比較するならば、大いに違う形の豊臣政権になった上でのことになるのでは、と私は考えます。


 そして、信長が「本能寺の変」で死なない等のことが起きて、織田政権による日本統一が為されたとしても、五十歩百歩としか言いようが無い事態になる、大陸への出兵は最終的には失敗して、その後始末を日本国内で行うことになる、と私は考えてしまうのです。


 更に言えば、織田政権にしても、豊臣政権にしても、既述を繰り返しますが、頼りになる有能な身内が極めて乏しいのです。

 

 そうしたことからすれば、史実で豊臣政権が崩壊して、最終的には徳川幕府が成立したように。

 織田政権にしても、崩壊した後は、何処か別のモノが、新たな政権を樹立することになるのでは。

 豊臣政権にしても、細部を見れば、様々に違う事態が起きるだろうが、豊臣家とは異なる家、勢力が新たな政権を、最終的には樹立するのではないか、と私には考えられてならないのです。


 歴史の必然論を、貴方が言われるのですか、と叩かれそうですが。

 

 そうは言われても、過去の成功体験から、未来もそれで成功していこう、と考えがちな人間の性から言っても、「本能寺の変」が無く、織田政権による日本政府が成立しても、又、豊臣政権に様々に史実と違うことがあっても、そのままの形(?)で、織田・豊臣政権が存続することは、困難というより不可能だった気がしてならないのです。

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