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第7話

 実際、時代が余りにも違う、と更に叩かれそうですが。

 近現代史を振り返れば、似たような事態が起きているのが、歴史の現実では無いでしょうか。

 例えば、幕末から太平洋戦争に至るまでの日中関係です。


 日本で言えば幕末の頃、欧州諸国では産業革命が起きることになり、いわゆる帝国主義時代が始まることになります。

 

 それによって、数十年掛かりのことになりますが、アジア、アフリカの大部分が欧州諸国の植民地となっていく一方、日本は独立を保ちつつ列強への路を歩みますが、清は半植民地と言っても過言ではない状況に堕ちる等の事態が引き起こされていくことになります。


 こういった状況から、アジア、アフリカでは徐々に独立運動が起きて、又、清では辛亥革命がおきて、中国国民党を中心とする中華民国が成立していく等の事態が起きます。

(尚、清から中華民国への変遷等について、詳細を描きだすと、すぐに数千字以上という事態になるので、説明文を思い切り端折っています)


 そうした中で、日本の主な'世論が、どのように動いていったのか、私なりの理解を述べれば。

 幕末から明治維新、更には朝鮮問題で日清の対立が生じるまでは、日清(日中)協調論が、帝国主義、植民地主義を展開する反欧米諸国に対する一点共闘から、それなり以上に支持を集めていました。


 実際に、その頃まではアヘン戦争の敗北等から、清にしても洋務運動を勧めており、「同治中興」と評価される時代にあったのですが。


 その後、朝鮮問題の対立等から日清戦争が起きて、義和団の乱が勃発し、更には第一次世界大戦に伴って、いわゆる「21か条の要求」が行われる事態にまで、日中関係は至ることになります。

(とはいえ、この辺りを深掘りしだすと、それこそ孫文に対する日本の民間人による支援等をどう考えるのだ、といわれる方も多々おられるのが現実です)

 

 その流れの果てに1920年代になると、日本の世論では、第一次世界大戦の結果として大国の一角に入った日本に対して中国は、と中国を蔑視する空気が横溢することになります。

 それに対して、中国の世論も、こういった日本の世論の動きに加え、中国国民党の中華民族主義の影響等もあって、反日主義が高まる事態が起きます。


 その果てに満州事変が起きて、更には日中戦争から太平洋戦争へ、と史実は流れていくのですが。

 

 この流れについて、満州事変以降、何処で日本が引き返せたのか、歴史の流れを変えることが出来たのか、と私なりに考える程に、極めて困難だった、と考えざるを得ないのです。


 それこそ日本の世論からすれば、日清戦争、義和団の乱、21か条の要求、と日本がガンと言って軍事行動をすれば、最後には中国政府は黙って従う、という成功体験しかないのです。

 それなのに、中国政府に配慮して、それなりに穏便に等と政府や軍の面々が公言しては。


「軟弱者」

「中国等、ガンと一発、喰らわせてしまえ、そうすれば、大人しく日本の要求に従う」

等の威勢のいい、自称愛国者の批判が殺到することになり、日本の世論も煽られて、政府や軍も中国に対しては、強硬論一択に至ったのが、史実では無いでしょうか。


(そう書くと、何を言う、政府や軍に日本の国民は完全に黙って従うしかなかったのだ、戦争をしたくない等、日本の国民は口に出せなかった、日中戦争から太平洋戦争への流れだが、日本の国民は完全な被害者で、当時の日本政府と軍部が完全な悪者なのだ、とフクロに私はよくされますが、本当にそうなのでしょうか。


 私の調査が誤っているかもしれませんが、そうは言えない気がしてなりません。

 日本の国民の大半の世論も、中国に対する強硬論を支持していたとしか考えられません)

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