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ミコとスイの国の始まり  作者: 佐々礼石 
序章 神々の暮らす地
4/7

森の晩餐と水の精霊

台風気をつけましょう!

スローペースですみません‥‥‥


「ほら〜できたぞぃ!」


速くない!?と思う程ミコは料理らしきものを運んで来た。

 先程水を入れていた木器と異なり、浅く広めのお盆の様だ。調度良い形の木片?の様な器に米らしいものと緑の菜が付いているだけの簡易的な料理。三つ用意してあり、お婆のは少ない。


「では森に感謝し、頂きます!ん〜生き返る〜♪」


木のスプーンみたいなもので、単純に米と絡めて食べる。

どこがどう見てもその辺に在りそうな草にしか見えないのだが‥恐る恐る口に入れてみる。


「!!こ、これは!」


「ガツガツ‥ん?美味しいでしょ?」


‥正直に言おう。あんまり旨くはない。が、いろいろ衝撃だった。

米と思ったのは炒っただけの米で、香ばしい。米というか

干し飯に近い。干し飯はというと、思ったより固くもないし粉っぽくもない。カリカリパリパリな歯ごたえで少し茹でてある香草(?)と良く合う。米の下に味噌が少し置いてあり、着ければ濃いいが悪くはない。ただ、半日以上歩き回った。食べる度に唾が溢れて美味しく感じた。


「うん。美味しいね。素材の味というか?‥この草は?」


「ヨモギだよ〜そんなの知らないの?ガツガツ」


「ほえほえ。まあ久しぶりの食事じゃのぅ」


「まだまだ米はたっぷりあるよ婆〜ね?しばらく居ていいかな?ごはん作るし!」


「まぁ良いが。狭いから窟を使いな。”あわせ”は探してこいよ」


「やたー♪良かったね、スイしばらくいれるよ!」


うん。と言ったが良かったのかどうかはわからない。

毎日これを食べるにはちょっと辛いかも‥‥‥

ただ今晩寝る場所ができた事は助かった。

食事を終えミコと数町歩いただろうか、思ったよりは遠かったが、洞窟にたどり着いた。少し奥に入ると僅かな湿気と横穴に藁が敷かれていた。考える事もなく、ミコと一緒にバタンと倒れた。


こうして初めの1日が終わる。

ボーっとしていた時が多かったのは血が少なくなっていたからだろうか。ギーギーと蟲の音がすぐ聴こえなくなり眠りについた。




□□□



朝眼が冷めたら既にミコはいなかった。

少し体を起こして見るとあちらこちらが重たく感じる。筋肉痛とかはないし痛みはないが、太ももを擦ると張りが合った。ゆっくりマッサージすると少し楽に感じた。しかし相変わらず感覚がない。動かすには問題がないのだが‥‥‥どこか麻酔を受けた感覚がする。



洞窟を出ると既に日が登っておりいい天気だ。

眠気は冷めたもののまだ何処かボーっとしている。

耳を澄ませば水の流れる音が聞こえた。僕は自然と音のする方向に足を伸ばす。


そこまで大きくない小川が洞窟の反対側に流れていた。

とても澄きっており、飲んでも大丈夫そうだ。口に含み息を返す。顔を洗いとても冷たくて気持ち良い。どこか汗ばんでいた首元も洗いつつ。。僕は驚いた。


「うぁああ!‥これ僕か?」


川の流れはあるが、移し出すその姿に驚きを隠せない。

動き難かった事や、感じていた違和感は繋がった。



その小川に映る姿は、子供の時の自分の姿だった―――



手を上げれば水面の姿も同じ様に。

目を片目瞑れば水面も同じく。

左側に血が固まったかさぶたを掻けば同じく水面に落ちた。


「くっ。。あはは!何だこれ?何で子供の姿なんだよ?意味わかんない」


慣れてみると本当に小学校に入るくらいの顔だ。

別に他人でもなく見慣れた顔でもないが。自分だという事は良くわかる。手足が短く、というより手のひらがこんな小さいのにやっと気がついた。しばらく小川を見ながら不思議と嬉しかった。


驚きや不安より。嬉しさが上回った。

(どうせ夢かなんかにしろ。。しかしここはどこなんだろう?)


ふと振り返り森を見る。

道らしきものはないし、葦の様な雑草は川に沿うように生え茂る。人が手を加える様子もないし、それだけ時代の古さを感じた。


緩やかに流れる小川を見ていると不思議と落ち着く。

それは穏やかであり。

この世界が川の流れと同じ様に動いていた。


「ん?なんだろう?」


ふと気がつき対岸の奥の淵に何かいる様に感じた。

深くなっているので流れは緩やかだがそうではない。一部の部分に水の流れどころか波紋もない。


そして‥‥‥()()()()()()()見える。


「‥‥‥なんだあれ?うわぁ!」


目が合ったのだろうか。青い水面に反射していた小さな生物は一瞬にして目の前にあらわれた。その身体は小さく、青く透き通る。短い羽の様なもので浮かびあがり、そして目を引く3つの緑の目。。


「クークー?」


まさに精霊と呼ぶに相応しいこの世のものではない生物だった。


「‥‥‥精霊さん?」


「クークー!」


飛び上がり僕の周りをぐるぐる廻る。

不思議と敵意は感じはしない。一通り見たら肩の上に座ってこちらを見上げる。少し冷たいが興味津々で気に入ってもらえたみたいだ。


いろいろ聞きたいがクークーしか言わない。。。

うーん。どうしよう?そう思っていても周りをクルクルと。

‥‥‥なんか懐かれた気がする。




「あーいたスイ!こんなとこに!もう。良く寝ていたね」


「ミコ‥‥‥えっと。これは?」


「‥‥あれ?水の‥精霊がなんでここに?ははぁ!」


いきなり土下座か。。凄いの?クークー言ってるけど?


「ミコ、見えるの!?」


「見えるよ!スイも失礼な事してない?精霊様がここまで近づくのは珍しいよ!」


「なんかそこの川にいたんだけど」


「クークー!」


「ははぁ!精霊様、何とぞ。。何とぞ。。。」


幼女が土下座して精霊が偉そうに飛び廻る。

とてもクールな図画であるが。朝っぱらから何してんだろう?


「じゃあ切りがないんで、朝ごはん食べに行こうか。クー坊もくる?」


「!!クークー♪」


「え、スイ!失礼じゃぞ!」


「ミコも婆ちゃんとこ行くぞ〜はい立って!」


「はい!‥‥‥あれ?」


良く分かっていないけど、精霊様は食べる気まんまんで肩に乗ってくる。ミコはあれ〜?みたいな顔をしながら案内をして。


今日も良く晴れて熱くなりそうだ。

一晩寝たからか。もしくは慣れたのか。

とりあえず僕はお腹が減っているのだ!




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