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ミコとスイの国の始まり  作者: 佐々礼石 
序章 神々の暮らす地
2/7

姉と呼ばれる者


「※☑▲×¥-‥‥‥」


なんか動物の鳴き声を女の娘が真似てる。。?徐々に音は理解できだした。‥不思議と騒いでいた音楽に歌詞が通るように。


「ねえ。起きてよ?大丈夫?」


ん。。うーん。

身体が重い。ゆったりと上半身を上げる。


空は赤く日が落ちている事に。

まだ悪夢は続いているのか。ここがいつものベッドだったらどれだけ気が楽だろう。手には砂礫(すなつぶて)が鈍く現実へと戻す。


黒いおかっぱの髪をした女の子は僕を見つめていた。

ボーっと理解したいが、先程の砂浜で倒れていた子に間違えない。

あぁ。。。生きていたんだね。


「起きた?‥生きていたのは私とあなただけみたい。歩ける?怪我はない?」


怪我と聞いてふと視線は左手首を見る。

砂にまみれ赤く汚れてはいたが。そこには傷一つなく指も動く。良かった‥‥‥


あれ?怪我は夢だったのだろうか??


「傷はない。君は‥‥‥」


「難しい言葉を知ってるのね。ミコだよ?大慈(たいじ)おじさんの子だよね?何度か遊んだし。。覚えてない?」


ふと記憶を思い出すが、勿論覚えがないし合ったのは初めてだ。


「名前は‥何だっけ?水がついたよね?」


「水樹。みずきだよ‥女のコぽいかな?」


「そんな事ないよ。いい名前♪水の名前だぁ!んースイって呼ぶ!姉ちゃんでいいよ!」


「ヘ?何で姉ちゃんなの?」


「私のほうが年上だ!こうみえて凄いの!エヘヘ」


「でも姉ちゃんなの‥?え?」


架後(カノチ)の掟忘れたの?”助け合うのは家族で当たり前の事である”村長がいつも行ってたでしょ?‥忘れたの?」


架後(カノチ)って?みんなが、、?ああ分かった。ごめん」


「この戦時で生きて残った役割はある。相性良さそうだし!お姉ちゃんについて来い!」


聞き慣れないカノチという言葉が何を指しているのは不思議と理解した。多分この子や僕が育った村落(ムラ)かな。まだ何処か頭が思いが、少しだけ、大きな父が記憶に出てきた。


周囲を見れば少し死体の数が減っている様に見えた。

波に浚われ海に帰る者たち。さらに鳥は増えて所々で屯っている。多くの死体が自然に帰る。話をするのはミコと僕しかいない。


「暗くなる前に行こうか?」


「‥‥‥何処へ?」


「ここではないどこか〜♪んーとりあえず。ムラから離れよう。まだ散策してそう」


立って砂を払う姿は普通の子供だった。背はあまり変わらない‥八歳くらいだろうか?姉ちゃんと張り切るミコは立ち上がり、背中から大きく破れた布は紐もなく臀部が丸見えだ。。


「!!ミコ!背中凄い血糊があるよ!?」


「おうともさ!大丈夫♪私は癒せるの♪傷は癒やしたけぇー大丈夫よ?動ける?」


エヘヘと得意気に笑うけど。確かに傷一つない。。無いのか?


「うわ〜ビリビリだぁ!スイ、もらいに行くよ!」


手を握り砂浜を戻る。

死体があるのは変わらない。適当に合いそうな布切れを剥ぎ身体に当てる。僕の分も探してくれた。少し黒い腰巻きと薄めの肌着。血は着いてバリバリだけど。破れていない。


「あの。。いいの?同じムラの人でしょ?」


「ん?何で?()()()()()()()()()


「。。そりゃ死んでるけど。なんか‥‥‥」


ニコッと頭に手を当ててグシャっと撫でる。


「スイは優しいのね?いないなら引き継がないと、ね。…()()()()()()()()私達が持とう!」


もったいない―――

持った 居ない―――


ああそうなんだ。ここは日本で間違えないと。

使えるものは使わないと。そこに持った人は既にいない。


少し関心と同時に感動した。

言葉の真理は奥が深いとしみ地味と。


「ん?笑顔になった♪おかしい事言ったかな?どう?似合うかな」


嬉しそうに少し大きめの布を来てクルっと回る。

先程の尻丸出しとは違い長めのワンピースに貝の紐がカチンと聞こえた。夕日が落ちて影が伸びる。


不思議と。影はクルクル回る綺麗な女性を示していた。


僕達は手を繋いで再び逆の森に向かい歩む。

ごそごそと木が茂る森には獣道も見えず。ただ暗くなるに連れて足を踏み出していた。小虫の羽音や、鳥のさえずり。周りに人気もなく更に奥へと進む。だんだんと木は大きくなり森らしくなっていた。


この間特に会話もない。

ここがどこ?やどこに向かっているの?とか聞けばいいと思ったが。手を取り先導するミコは真剣そのものであった。横目で見ると不思議と姉ちゃんぽく思える。横に長く伸びた目は。時折視線を僕に合わせる。その仕草はどこか飼っていた猫っぽい。


暗くなり明かり一つなくなり。空には星空もチカチカと照らす木々が塞ぐ。


―――僕は何故か怖いという感覚は無かった。


手を取るミコが居たからか?

汗が首元を流れる。指先に感触はある。


痛みだけが無いのか。目を少し瞑ればそこは何もない。

気配だけが。


「もう少しだからね!もう!寝ない〜の!」


ふと目を開けるとそこにミコが睨んでる。

苦手な笑みを浮かべてエヘヘと。再び森を進みだした。




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