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初めてのボス戦

 一応女声ができるので、男だと思われていないようだ。いや気まず。

 後でフォックスさんになんて説明すればいいんだ……。


 あれから二週間後、フォックスさんとは時々パーティーを組んでボスを倒す程の仲になった。

 相変わらず俺のコミュ障っぷりは治ってないが……。


 「えっ嘘、弱……!?」


 「!?」


 フォックスさんに弱いと言われ結構へこんだのも昨日のように覚えている。

 だってステータス半減だもんなぁ……。

 そして、今日は2人でまずボスを倒そうという話になっている。

 一応孤高者以外のスキルツリーは何個かとっているが、それでも最低限でしかない。

 ただまぁ、昨日よか戦えるようにはなってるはずだ。


 「もうこんな時間か……そろそろ約束の時間だな」


 そう言い俺はVRヘッドセットをかぶる。ちなみにこれの名前はネオ・バーチャルと言い、最新型のフルダイブ型VR機器だ。

 お値段10万円!非常にリーズナブル、良心的価格となっております。


 「さて、約束の場所はここなんだけど……」


 俺の装備も大体ソロ専用の装備であり、パーティーを組むとそもそも装備できないものもあったりする。

 つまり装備も全て新調することとなってしまった。そのせいで今の俺のベール(この世界の通貨)はすっからかんだ。


 「あ! いたいた! ヤマさーん!!」


 今回は比較的人が少ない場所で助かった。

 おかげで誰も俺に見向きもしない。助かった、といったところか。フォックスさんが空気を読める人で助かった……。


 さて、ここでこの世界の説明をしよう。世界観は現実と少し似たような感じで、世界樹や広大な森も存在する。

 そして、モンスターも数えきれないほど存在する。多すぎてまだ未発見のモンスターも数多くいるわけだ。

 さらに、まだ見ぬ広大なワールドが広がっており、未発見の大陸もまだいくつか存在しているらしい。

 今俺たちがいる街が首都アリスであり、円状の壁で覆われているのが特徴。

 初心者から上級者までが集まり、掲示板やバザーなどを開いてそれぞれ交流している、始まりの街。

 そして、その真ん中には大きな城がそびえ立っている。


 「ア、ども……」


 「ヤマさんは行きたい場所とかあります?私は何処でもいいですよっ」


 「そ、それじゃあ、えっと、忘却の峠のオークキングに行こう」


 「わかりました!」


 そう言い俺たちは忘却の峠へ向かった。


 このゲームの現在のレベルキャップ(最大レベル)は530。アップデートでどんどん解放されていくシステムとなっている。

 対して今回戦うオークキングはレベルが145。大した敵ではない。


 だがしかし……。


 「うぁっ! 痛いっ!」


 「ヤマさん大丈夫!?」


 「術式:ヒーリング!」


 装備が付け焼き刃で用意したものだからめっぽう弱い。一度で体力が半分も持ってかれてしまった。

 次の攻撃はなんとしてでも避けたい。だが、避ければ後ろのフォックスさんに命中してしまう。

 ━━俺は剣を構えた。たとえ身が砕けようとも俺がダメージを受け切ってみせる!


 「……はぁっ!!」


 瞬間、凄まじい衝撃が俺の腕に流れ込んでくる。俺の体が数メートル滑る。

 それでも、オークの大剣は止めた。

 カキーン、と、大きな音を鳴らした後オークキングは後ろへ下がる。


 「なんだ今のパリィ、明らかに初心者じゃねぇぞ!」


 「誰だあいつ?」


 外野の声が聞こえる。しかし、俺も気にせず戦闘を続ける。


 「へ、ヘイト管理は任せて!! 俺がやる!!」


 AGI振りのおかげでかなりの高速で動けるから避けるのは容易い。問題は火力が全く出ないということ。

 今まで【孤高者】(ソロマスター)で大きく補っていたわけだが、パーティーを組んだことで大きく弱体化している。

 待て、何かを構えている……。


 まずい!大技が来る!!


 「下がって!!」


 「!?」


 そう言いフォックスさんは杖を構え、詠唱を始めた。


 「……術式:マジックフレアバーストⅣ!!」


 フォックスさんが唱えた炎の呪文があっという間にオークキングを包み込む。

 HPバーはあっという間にゼロへと溶けていった。


 「やったー!今回もワンパンだー!」


 「はは、やっぱパーティー組むと弱いな、俺……。」


 そしてドロップ一覧には目を見張るものが。


 「え、これもしかして、記憶の残滓…!?」


 「えっ、記憶の残滓!? 超レア…」


 記憶の残滓は、プレイヤーに装備すると、さまざまな追加ステータスを得ることができる。


 「えーと、攻撃力+30、防御力+50……。」


 特にこのオークキングはボスモンスターの中でも当たりの部類で、多くのプレイヤーがこぞって狩りを続けている。金策にもなるらしい。


 「今日はありがとうございました! それじゃあ私はここで!」


 【フォックスがログアウトしました。】


 そう言い彼女はログアウトした。俺もそろそろ晩飯の時間だし落ちるかぁ〜。


 「ちょっと、いいですか?」


 後ろから謎の声が聞こえ、振り返る。

 そこには俺と同じフードをかぶった女性が立っていた。どうやらNPCらしい。


 「またお会いしましたね、山田蓮さん」


 ?、どうやら俺と一度会ったことが━━いや待て、今なんて言った?

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