阿呆な魔術師
三十話更新しました!!
楽しんでいってください!!
淳也は一人でスパイダー五体を相手にしていた。巣が近いのか遠くからもワラワラと湧いてくる。
「キモすぎる…」
淳也は魔術を体の一部に纏わせるのではなく、内臓や変な液体を被らないように離れながら倒していった。
ていうか何で王の俺が後藤に命令されなきゃならんのだ…
有紗とルウェイの方には一匹もスパイダーは行っていない。淳也は蒼炎で剣を創った。
「うぜぇ、道を空けろ…」
ブンッ!!
淳也は横に剣を振るい、有紗とルウェイの元に走った。ルウェイは淳也がいつの間にか隣にいるので驚いていた。
「な、何で戻って来るのよ…」
「作戦変更、お前も手伝え。」
その言葉に有紗はとても嫌そうな顔をした。
「いやよ、犬の奴ならまだしも虫は無理!!」
「受けたのお前だろ…」
そうして言い合っている内に、淳也達三人はスパイダーに囲まれてしまった。
「淳也さん、だ、大丈夫なんですかこれ…」
ルウェイが淳也に言うと、淳也は即答した。
「お前は俺が守るから大丈夫。」
今度は有紗が聞いた。
「わ、私は?」
すると淳也は有紗に親指を立てて言った。
「ファイトッ!!」
言うと同時に淳也はルウェイを抱えて洞窟の中に入っていった。余りの速さにスパイダーも反応出来ずに素通りさせてしまう。有紗は一人スパイダーの群れに囲まれ、絶叫しながら周りに雷撃を放ちまくった。
「いやぁぁぁぁぁ!!」
ドゴォン!!ベキベキッ!!グチャッ!!
淳也の後ろでは物凄い惨劇が繰り広げられていた。勿論ルウェイの目は淳也の手で後ろを見ないようにしている。
「あ、あの~…」
「見ちゃだめだ!!むごすぎる!!(虫が)」
グチャッグチャッ…
淳也とルウェイは有紗がこちらに向かって来るのを感じ取ると、有紗から離れるべく洞窟の奥に身を引いた。
「何で二人して逃げるのよ…」
「だって…なぁ。」
「え、ええ…」
有紗は淳也と違って距離を取らなかったために全身にスパイダーの液体等がこびり付き、異臭が漂っていた。
「寄るな…」
「で、出来ればもうちょっと離れてくれませんか…」
「二人とも酷い!!」
だが、ふざけているのもそこまでだった。洞窟の奥から続々とスパイダーが現れる。淳也は二人を入り口で待機させると、自分は奥に歩いて行った。
「さて、害虫駆除だ…」
淳也の前に赤色の魔法陣が現れると、洞窟全体を燃やす勢いで炎が広がって行った。スパイダー達は逃げることも出来ずに燃やされていく。
炎が治まると、淳也は周りの気配を魔力で調べ、自分と入り口の二人以外に誰も居ないことを確認し、入り口に戻った。
「す、凄いです!!ウィザード様はひょっとして、栄光の七騎士(ナイツ オブ セブンス グローリー)の一人ですか!?」
「何だそりゃ…」
淳也は首を傾げた。そして目線でルウェイに尋ねると、彼女は凄い勢いで解説を始めた。
「栄光の七騎士(ナイツ オブ セブンス グローリー)はですね、王都にいるマグレガー陛下から優秀な七人のウィザードに与えられる称号です!!その強さは一人で小国一つが相手に出来ると言われています!!」
淳也は後ろに後退しながら苦笑いした。
「へぇ~、詳しいね…ルウェイはウィザードにならないの?」
この質問にルウェイは俯いた。
「あ~、淳也がルウェイを苛めた~。」
「も、もしかして、おれ地雷踏んだ?でもなりたいなら何でならないんだ?」
ルウェイはウィザードになれない理由を話し出した。
「わ、私の村には魔法が使える人がいませんから…」
これに答えたのは有紗だった。
「だったらこの馬鹿に教えて貰ったら?王都に着くまでに、魔法が使えるように多分なるよ?」
「で、でもそれだと淳也さんにご迷惑が掛かるのでは…」
「いいぜ、カエシスもルウェイも二人とも教えてやるよ。まぁ、カエシスはどうかわからんが…」
この答えには有紗も驚いたらしく淳也に理由を聞いた。
「意外ね…断ると思ってたのに…」
「いやぁ、お前と違って暴れないだろうし教えやすいと思ったからな…それに、最近は俺の周りって貧乳が多いんだよね~。一人くらい大きい子が居てもいんじゃね?」
それを聞いた有紗は額に青筋が浮かび上がり、淳也にとってあり得ないことを言った。
「だ、そうですよ…どうします?優樹菜さん、沙也香ちゃん…」
淳也の後ろから優樹菜と沙也香が現れ、有紗と共闘して淳也を三角形に囲んだ。淳也は冷や汗ダラダラである。
「な、何で君達が居るのかな?」
「そんなことはどうでもいいわ…ねぇ、沙也香ちゃん…」
「ええ、そうですね、優樹菜さん…」
淳也は逃げようとしたが囲まれていて、逃げられなかった。
「あ、あはははは…」
もはや淳也には乾いた笑いしか出なかった。この後の出来事はルウェイでさえ語りたがらない程、凄惨なものだったと言う。
バトルが最近多いので、少し笑いを入れてみました。笑ってもらえると幸いです。




