急襲
十六話です!!楽しんでいってください!!
淳也を含む五人は大量の魔物に囲まれていた。そして、初めに動いたのは瞬だった。
「面倒ぞよ…優樹菜は空間の構築を早く…」
有紗には瞬が消えた様に見えたが、瞬が動いた後には魔物の残骸だけが残っていた。
「は、速い…」
「お前呆けてないで、早く攻撃しろよ…」
口を開けて呆けている有紗に、淳也は呆れながら注意した。淳也は優樹菜に寄って来る魔物だけを、いろいろな魔術で焼き払っている。
「空間の構築、終わったわ!!」
そうして優樹菜が辺りを別の創った空間に飛ばした時、その空間が砕け散った。
「何で!?」
優樹菜が驚いていると、礼司が言った。
「恐らく後藤が原因だろう。無意識の内に固有魔術が漏れ出ている。」
「空間が無理なら結界は…無理か…」
礼司が首を横に振るのを見て淳也は言葉を切った。そこに焦った瞬の声が響いた。
「淳也は早く有紗さんを別の場所に連れて行って!!」
「面倒だが、そうしないと厄介なことになるな…ホレ、行くぞ。」
そう言って淳也は有紗を連れて走った。
「え、でも優樹菜さん達は…」
「あいつらは王だぞ…他人の心配してどうする…」
それを聞いた有紗は、まだ納得していない様だったが、淳也が無理矢理手を引っ張って連れて行った。
☆☆☆
「さて、あいつらは行った。優樹菜、空間構築を頼む。」
淳也達が去った後、礼司が優樹菜に言った。
「もう発動したわ…」
そうして、公園から緑が生い茂る大地に三人はいた。
「さすが優樹菜ぞよ。」
魔物の数は瞬の攻撃によって大分数を減らしていたが、空間が歪み三人の女が出て来た。
「俺達はあいつらの相手か…」
溜め息混じりに礼司が言った。
「礼司が溜め息なんて珍しいぞよ。」
「俺だって人間だ、疲れる時もある…」
礼司の愚痴には優樹菜が返した。
「礼司の場合は肉体的にじゃなくて、精神的にでしょ…」
「違いないぞよ…」
礼司は苦笑しながら言った。
「まぁ、先に目の前の脅威を取り除くとしよう。」
「一人で大丈夫?」
「心配しなくても、礼司はちゃんとやってくれるぞよ…優樹菜は空間の維持に務めるぞよ。」
「瞬は?」
「僕は周りの魔物を先に片付けるぞよ…」
そう言い残して瞬は消えた。しかし遠くでは、雷撃の音が鳴っている。
「じゃあ私は空間の維持に集中するから、後は頼むよ礼司。」
礼司は片手を挙げながら、敵対者の元に赴いた。
ザッザッザッザッザッザッ…
礼司は女達の正面で止まった。
「白王で相違ないな。」
一番長身の女が尋ねたその時、隣にいる修道女の様な服を着た女が燃え散った。全身黒こげで見るも無惨な姿になっている。
「ッ!!貴様!!」
「自己紹介は結構。戦場で口を開くな。でなければ…」
瞬間、激昂した女の前に礼司が現れて言った。
「死ぬぞ…」
それが開戦の合図だった。
礼司は結構恐ろしい性格してますね。




