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学生魔術師物語  作者: マンボウ
魔神復活編
14/32

浩平の生死

十四話です!!楽しんでいってください!!

 自分の胸を貫かれた浩平は、信じられない目で自分を貫いた槍を見ていた。

 「なぜ…だ…俺の空間歪曲は発動したはず…それなのに…」

 そう言って浩平は膝を着いた。その手からは宿り木の神枝槍(ミスティルテイン)が消えている。

 「俺の神器『誓約・極光の神槍(ブリューナク)』の固有神技は、所有者が的に定めたものを確実に貫く、という能力だ。これを止めるには、俺の神力を上回った高濃度の神力じゃなきゃ無理だ。」

 淳也が話している間に誓約・極光の神槍(ブリューナク)は消えている。

 「は…はは…何だよそれ…そんなの…止めれるわけ…ないじゃん…」

 そう言って浩平は前に倒れた。

 「………」

 淳也はしばらく無言だったが、スタスタと浩平の横まで来ると、浩平の脇腹を思いっきり蹴飛ばした。

 「オフゥッ!!」

 「死んだフリしてんじゃねぇ。俺が的に定めたのはお前の服だ。」

 ゲホッ…ゲホッ…と咳き込みながら浩平は言った。

 「へ?あれ?今確かに槍が俺の胸に…」

 浩平が確認すると、自分の胸には穴は開かず、服だけが破れていた。

 「だから、最後まで俺の話聞けよ!!俺が的に定めたのはお前の服、誓約・極光の神槍(ブリューナク)は俺の定めたものしか貫かないって言ったろ!!」

 淳也は落ち着くと浩平に言った。

 「じゃあな、俺はもう行くわ。」

 それだけ言って淳也が去ろうとすると、

 「待ってくれ!!」

 と浩平が言った。

 「なぜ、今俺を殺さない…」

 淳也は振り向くと一言だけ言った。

 「そんな疑問、後にした方がいんじゃね、この空間俺の神力に耐えられなくて、もうすぐ消滅するよ。」

 淳也は空間に開いた穴に落ちていった。そして、浩平が後を追おうとするとその穴は閉じてしまった。

 「まじか!!く、くそヤドリギの断空剣(ミスティルテイン)!!」

 浩平は急いで空間に穴を開け、その中に飛び込んだ。

        ☆☆☆ 

 淳也が学校の屋上に戻って来ると、彼は有紗が無事なのを確認し寝ようとした。しかし、

 「黒やん、任務放棄はいかんぞよ。」

 という、ふざけた声に妨害された。

 「お前に言われたかないわ!!」

 淳也の前には、赤茶色の髪をした幼い顔つきの少年がいた。その少年は淳也の頬を突っついている。

 「僕は任務放棄したことないぞよ?」

 「疑問形じゃねえか!!」

 淳也が突っ込むと、

 「黒やん…」

 「何だよ…」

 「お腹減ったぞよ…」

 キュ~、という音が少年のお腹から鳴った。

 「お前、ミンチになゴッ!!」

 という所で上空から淳也の頭に浩平が降ってきた。

 「下が柔らかくてよかった……」

 「ぷっ…」

 二人の反応を見て、淳也は我慢の限界に至ったらしく、二人の顔を掴んで屋上の壁に叩きつけた。

        ☆☆☆

 昼休み、有紗が屋上に来た時淳也の足元には人が二人転がっていた。淳也は有紗が来たのを見て床に転がる二人を蹴飛ばした。

 「……滝川何してんの?」

 「躾だよ躾。お前こそ何でここに?」

 「私お昼はいつもここなのよ。」

 その答えを聞いた淳也は、浩平と戦っていた時の様に、ある仮説を立てた。

 「なるほど、クラスの女子生徒の中で一番胸が小さく、いじめられるからここに来るわけ」

 だ、と言う前に有紗の(黄王ですら目を見張る様な)アイアンクローが淳也の顔を捕らえた。

 「ジーザス!!やめろ、まな板!!」

 まな板も禁句だったらしく、淳也は晴天の下、有紗のアイアンクローにより意識が刈り取られた。

浩平生きてた。よかった、よかった。

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