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湿拳四郎 ~笑界湿度400%~  作者: 伝説の男前


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第四十八話 マモ田と心を開けない理由

商人らしい、抜け目ない、佇まい。


商人語の、計算高い声。


マモン・マモ田。


マモ田


「お客様」


「ギャラ交渉芸人の、マモ田と申します」


「……」


「いつも、お金の話、しておりまして」


四郎


「シビアな仕事だな」


マモ田


「ええ」


「……」


「ですが」


少し、声が、沈む。


「お金の話ばかりしていると」


「誰からも」


「『あいつは、金にしか興味がない』と」


「思われてしまいまして」


「……」


「本当は」


「もっと、人と、繋がりたいのですが」


ドゴォォォォォォン!!


【打算結界】


発動。


世界中で。


「損得勘定が、人間関係を壊す」という不安が、広がる。


『計算高いと思われたくない』


『お金の話をすると、関係がギスギスする』


『本音を、打算と誤解されるのが怖い』


四郎の心にも、その不安が、染み込む。


HP


34000000



18000000


マモ田


「私は」


「……」


「お金の交渉を、する立場上」


「いつも、損得を、考えています」


「……」


「でも」


「本当の私は」


「ただ、誠実に、向き合いたいだけなんです」


「……」


「それなのに」


「『計算高い』というイメージだけが」


「先に、立ってしまう」


四郎は、考えた。


これは。


役割と、本心のギャップだった。


四郎


「マモ田」


「……」


「お金の話を、ちゃんとできるのは」


「実は、誠実さの証だと思う」


マモ田


「誠実さ……?」


四郎


「うん」


「……」


「お金の話を、曖昧にする方が」


「実は、不誠実なんじゃないか」


「……」


「ちゃんと向き合ってるからこそ」


「お前は、お金の話が、できるんだと思う」


静寂。


マモ田の、抜け目ない表情に、わずかな、安堵が、浮かんだ。


四郎の胸の七つの傷が、輝く。


ドクン。


ドクン。


笑界編・第四十八奥義。


湿拳・誠実交渉拳


効果。


『打算への誤解を、誠実さへの再評価に変える』

『お金の話と、心の繋がりは、両立できると示す』


四郎


「行くぞ!」


マモ田


「私、計算高いと、思われてしまうのです!」


四郎


「ちゃんと向き合ってるからこその誠実さだぞぉぉぉぉぉ!!」


ズガァァァァァァァァァン!!


直撃。


世界が光る。


マモ田の表情が、少しずつ、柔らかくなっていく。


マモ田


「私……」


「……」


「これからも、誠実に、交渉していきます」


ぽたり。


ぽたり。


どばぁぁぁぁぁぁ!!


湿拳洪水発生。


【マモ田を浄化した】


経験値+390


笑石のかけら獲得


称号獲得


『誠実な交渉者』


四郎


「四十八体目……!」


その時。


ギャル語の、勢いある声が、響いた。


ベリアル・ベリ子


「あー、見てた見てた」


「うちー、ブラックジョーク漫才やってんだけどさー」


「……」


「正直、毒舌キャラ、やめたいんだよねー」

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