ニューロエンハンス
今、俺の目の前には、日本を代表する大企業、ニューロエンハンスの本社ビルがそびえている。
昨日はあのあと、もう一度柏木さんから連絡があった。
ニューロエンハンスの社長が、すぐにでも俺に会いたいと言っているようで、急な予定ではあるものの、こうして足を運ぶことになったのだ。
建物は全面ガラス張りのデザインで、外から中の様子がある程度確認できる。
その佇まいは、東京のビジネス街全体を見下ろしているかのようだ。
エントランスに足を踏み入れると、敷き詰められている大理石の床に会社のロゴが刻まれていた。
ロビーの中央には円形の受け付けカウンターがあって、そちらをみると人間のスタッフが笑顔で挨拶してくれた。
受け付けの女性に用件を伝える。
すると、しばらくして高級そうな光沢を放つおしゃれなスーツに身を包んだ体格のいい男が姿をあらわした。
「やあ、待ってたよ」
「ご無沙汰してます。神崎社長」
ニューロエンハンス社の代表取締役、神崎恭太郎社長だ。
なんでも彼はフットワークが軽く、地方や海外にもよく飛び回っているんだとか。
「よく来てくれたね。とりあえず、歩きながら話そうか」
ニコニコと笑顔を見せる神崎社長に促され、俺はエレベーターに乗った。
エレベーターは建物の外側に面しており、高度が上がると東京の町を俯瞰することができる。
どんよりとした鉛色の空の下には、冷たい森のように広がる高層ビル群。
道路は血管のように張りめぐらされ、等間隔で移動する自動運転の車や警備用のロボット、監視用のドローンなどの動きが洗練された秩序を築いている。
目的の階につくと、神崎社長はスタスタ歩いてエレベーターホールに出ていった。
歩くスピードが速い。ついていくのが精一杯だ。
「ゲームをする人は年々増え続けている。どうしてかわかるかな?」
神崎社長は隣を歩く俺の顔を覗き込むようにして話しかけてきた。
「働かなくてもベーシックインカムで食っていけるから、ですかね。暇なんでしょう」
「その通りだ。そして、ゲーマーが増えるにつれて、ゲーミングデバイスの需要も伸びている。そこで我が社は事業を拡大し、ゲーミングデバイスの商品開発部門を立ち上げたというわけだ。きみにはeスポーツ部の顧問のほかに、我が社の製品の広告塔としてバリバリ働いてもらいたいんだよ」
「はあ……」
なんだか面倒だな、と思ってしまう。
ここにだって、本当はあまり来たくなかった。
柏木さんがどうしてもというから顔を見せただけだ。
はやく帰ってまゆまゆの顔が見たい。
「ピンときていないみたいだね。自分では気づいていないのかもしれないが、きみには人の心を動かす力がある。ひとつ質問をしよう。きみは、現代を生きる職業人にとって一番大切なものはなんだと思う?」
「優秀であることですか? 仕事をはやく、正確にこなすとか……」
「ああ、それは素晴らしい能力だ」神崎社長はニッコリと笑った。「でもわたしはそれよりももっと大切なものがあると思っているよ。優秀な能力を持っている人は、本当はたくさんいるのさ。でも、たくさんあるものっていうのは、実はあまり大事じゃないのかもしれないね」
なるほど、一理ある。
それに、仕事をはやく正確にこなすのはAIのお家芸だ。それくらいなら俺も知ってる。
「人によっていろいろ意見はあると思うが、わたしはストーリーが大事だと思う」
「ストーリー……ですか?」
そういわれても、いまいちピンとこない。
そこで彼は立ち止まり、まっすぐ俺の目を見た。
ぎょっとした。
もう還暦も近い年齢に違いないのに、まるで世の中の汚いことなんてなにも知らない少年みたいな澄んだ瞳をしていたのだ。
そして語りはじめた。
「そう、ストーリーだよ。これまでに築き上げてきた、きみだけの物語。人生そのもの。
ありきたりな人間なんかどこにもいやしない。人はみな、誰もが特別で、唯一無二の、かけがえのない存在だ。だからわたしは人間が好きだ。誰もがみな同じようにすばらしい。
勝ち組、負け組、世の中にはいろんな言葉があるみたいだが、わたしに言わせれば人と人との間に優劣なんかこれっぽっちもない。
でも、一方でたくさんの人に自分の素晴らしさをうまく伝えられる機会は、ごくわずかの限られた人間にしか与えられない。
そして、きみは人生のなかで、藤田奏という、多くの人に支持され、共感され、応援されるにふさわしいストーリーを作り上げた。
きみがきみであるというだけで、大勢の人がきみを称賛し、尊敬する。ヒーローだ。
最高のストーリーはAIが生み出すようなものじゃないよ。
最高のストーリーとは、生き様のことだ。強い部分もあれば弱い部分もある。よいこともすれば悪いこともする。できることもあればできないこともある。完全じゃないから美しい。ファンのみんなは、そんなきみの不器用な生き様を愛しているんだよ。
わたしはね、きみに単なる客寄せパンダになれって言ってるんじゃないよ。奏くん、わたしはきみに、世界中でただひとり、きみにしかできないことをお願いしたいんだ」
暑苦しいくらいに熱っぽく語る神崎社長の言葉に、なんだか涙が出そうになる。
ここのところ嫌なことばかり続いたせいで心が弱っているのかもしれない。
この人は、ここまで俺のことを評価してくれているのか。
俺は今まで自分のことをゲームしかできないダメな奴だと思っていた。
それなのに突然、自分の心の支えになっていたゲームの腕前まで失ってしまった。
俺にはもう、なにも残っていないと思っていた。
でも、本当はそんなに無力な人間ではないのかもしれない。
ほんの少しくらいなら、夢を見てもいいのかもしれない。
「正直、実はあまり乗り気じゃなかったんです」
「ほう」
「自分みたいな奴にはなにもできないんじゃないかと思って。分不相応なところで優秀な人たちに混じってお仕事をしても、馬鹿にされるだけなんじゃないかって……。でも、どうしてだろうなあ……。こんな俺でも少しだけ頑張れるような気がしてきましたよ」
「……奏くん。何度でもいうよ」
神崎社長は立ち止まってごつごつした大きな手を俺の肩に乗せた。
そして次に見せたのは、今日一番の笑顔だ。
「きみは、ただきみであるというだけで素晴らしいんだ」
なんと力強く、温かい言葉なのだろう。
これが日本を代表する大企業の社長の姿なのだ。
この人は、なんという人物なのだろう。
「ありがとうございます……」
情けない話だが、俺は泣きそうになっていた。
「協力してもらえると我が社としては本当に助かるよ。きみにはインターネット上の動画やテレビ、雑誌など各種メディアにも露出してもらいたいと思ってるんだ。契約金は弾むからね」
「ちなみに、どのくらいもらえるんですか?」
ふたたび歩き出した神崎社長においていかれないように、速歩きでついていく。
「正確な数字を今ここで言うことはできないがね。広告料、動画出演料、雑誌のインタビューなどすべて合わせると……最低でも数千万円は堅いだろうな」
「えっ、そんなに?」
これはちょっと、とんでもないことになってきたぞ。
「それが君の価値だ。その代わり、きみにはまとまった期間バリバリ働いてもらうつもりだがね。さあ、着いたぞ」
防音機能もありそうな分厚い扉の向こうには、大きなスタジオが広がっている。
スタジオ内では、ロボットと一緒に大勢のスタッフや作業着に身を包んだ人たちが忙しそうに仕事をしている。
「これは現在開発中のVR機器だ。我が社の技術の粋を極めた製品だよ」
神崎社長が手にとったのは、ゴーグルの着いたヘッドホンのようにも見えるデバイスだった。
「もしかしてゲームの世界にフルダイブできるんですか? こんなものが開発されていたんですね。本当にすごい。革命的ですよ」
「まだ試作段階だがね。完全に仮想世界を体験する場合、現実世界での五感をすべて遮断する必要がある。これが難しいんだ」
「五感を遮断……?」
「ああ。五感は仮想世界に没頭する際のさまたげにしかならないからね。視覚と聴覚は簡単に遮断できる。ゴーグルで目をふさげば外界は見えなくなるし、ノイズキャンセルのついたヘッドフォンで聴覚も消せる。しかし、どうもそれ以外が難しくてね。覚醒しながら夢を見ているような状態を想像してくれ。それが理想だよ。彼を見てほしい」
神崎社長が指をさした先には、さきほど紹介をされた装置をつけた小柄なスタッフがいた。
スタッフ?
いや、スタッフではない。
よく見ると彼は人間ですらなかった。
猿だ。
猿がゲーミングチェアに座ってデバイスを装着している。
「彼は今まさに仮想現実の世界にダイブしている最中だ。そして、隣のモニターに映っているのが、彼が実際に見ている世界の映像だよ」
モニターにはファンタジー風の異世界が舞台のゲーム画面がFPSの視点で映し出されている。
まるで現実に存在しているかのような、恐ろしくリアルな映像だ。
「すごいですね。まるで本物の世界じゃないですか。でも、どうして猿にやらせてるんですか?」
「たとえば新しい薬を開発した際、いきなり人間に使ったらどんな問題が起きるかわからない。だから、まずは安全性を確認するために動物で実験を行うだろう。非臨床試験というやつだ。それと同じだよ」
堂々と言われると、もっともらしく聞こえてしまう。
でも、新薬とゲーミングデバイスを同列に語る人をみたことがない。
「問題? 安全性……?」
俺が呟くと、社長は険しい顔になった。
「実は……対象をゲームの世界にフルダイブさせることに成功したのはいいんだが、不具合が起きてね。遮断した五感が戻らないんだ。こっちの世界に帰ってくることができないんだよ」
「帰れない? じゃあ彼はこのまま一生ゲームの世界に行ったままってことですか? やばいじゃないですか」
「ああ、やばい。もしこれが人間だったならな。実験したのが猿で本当によかった。最初は派遣社員でも雇って試そうと思っていたのだがね。
今回の失敗で有用なデータも取れたからプラスだよ。それでは次に、きみに宣伝してもらいたい最新型のデバイスを紹介するよ。
ん? どうした? はっはっはっ。そんなに心配そうな顔をしないで」
神崎社長の表情に張り付いた笑顔をみて、急に寒気を覚えた。
本能が、身の危険を告げている。
目が笑っていない。
目の前にいる男は、誰だろう。
まるで先ほどまでの大きくてやさしい神崎社長の皮をはぎ取ってかぶせただけの別人みたいだ。
不穏なものを感じながらも彼に背中を押されて、俺は足を引きずりながら撮影用の区画に入った。
やばい場所に足を踏み入れてしまった。
しかし、ここまで来てしまったからには後戻りはできない。
トラの檻に入れられたうさぎの気持ちだ。
「藤田奏さんですね。うわあ、俺ファンなんですよ! 嬉しいなあ! よろしくお願いします!」
「あはは……よろしくお願いします。藤田です」
そこでは大勢のスタッフが俺を迎えてくれた。
瞳をキラキラさせて最初に俺に近づいてきたのはかなり若いスタッフだ。
自分が有名人だという自覚はあるが、普段はほとんど人と会う機会なんてない。引きこもりだ。面と向かってファンだと言われるとなんだか変な気分がする。
「わたしはちょっと準備があるから、ここで失礼するよ。それではまた後ほど」
神崎社長はそう言うと、スタスタ歩いて撮影用の舞台の奥へと消えていった。
「俺は木内克紀って言います!」先ほど話しかけてきた男性スタッフが元気よく自己紹介をしてくれた。「とりあえず撮影が終わるまでのあいだ、よろしくお願いしますね! 長いお付き合いになればうれしいです!」
木……内さんは20代半ばといったところだろうか。
愛想もよく、歳が近いせいか親近感がわく。少し前まで感じていた不安が少しやわらぐのを感じる。
「斎藤和男と申します」
30代後半ほどの男性が落ち着いた口調で言う。寡黙な職人タイプといった感じだ。カメラマンらしい。
「私は牧野真二といいます。よろしくお願いします」
20代だろうか。実直そうな人だが、少し緊張しているようにみえる。
「私は高橋誠二と申します。今回はよろしくお願いしますね」
40代半ばほどの男性が明るく言う。
さきほどの人とは対照的に、この人は自信に満ち溢れている。陽キャだ。
「蓮見亜美です! 今日はよろしくお願いしますね!」
若くて初々しい雰囲気の女性が満面の笑みを浮かべる。
大卒の、新入社員のようにもみえる。
胸が大きく、腰はくびれていた。少しだけまゆまゆの方がかわいいな、と俺は思った。
「宮ノ森茉莉といいます。あの……ファンです。藤田さんのこといつも応援していました。す、好きなんです。よろしくお願いします」
20代後半と思われる小柄でスレンダーな女性が緊張したようすで自己紹介をしてくれた。
女性から面と向かってファンだといわれて、照れてしまう。
俺にはまゆまゆがいるので、間違いが起こる可能性はまったくないわけだが。
「皆さん、今日はよろしくおねがいします」さきほど自己紹介してくれた40代半ばほどの男性が声を張り上げた。
どうやらこの人がこの場を仕切るリーダー的なポジションらしい。
俺はすっかり彼の名前を忘れてしまっていた。たぶん問題ないだろう。
「じゃあさっそく撮影を始めましょうか」
カメラマンの木なんとかさんが言った。あれ? 高野さんだったっけ?
続いて俺は名もなき40代男性さんの指示をうけ、用意してもらった椅子に座る。
リクライニングの機能もついているらしい。なかなか快適な座り心地だ。
「えっと、俺はなにをすればいいんでしょうか」俺はたずねた。
「そうですね。藤田さんはとりあえず見ていてください。まずは、カメラの前でスタッフが簡単にお手本を見せます。奏さんは彼の姿や演技をただ真似するだけでオッケーですんで」顔は知っていても名前までは知らない目の前の男性がそう言った。
「はい。それくらいならできるかも……」
「あまりかたくなる必要はありません。セリフも少ししかありませんから難しくないですよ。じゃあ、準備はいいですか? スタートしてください!」
名もなき男性が手を叩くと、恰幅がよく背の高い男が小さな舞台の袖から中央に向かってゆっくり歩いてきた。
誰だろう?
先ほどたくさんの人から自己紹介を受けた際に、こんな人はいなかった。
「あっ……!」思わず声が出てしまう。
気づいてしまった。
神崎社長じゃないか。
えっ、社長自ら?
柏木さんからフットワークが軽い人だとは聞いていたが、まさか演技のお手本まで見せてくれるとは。
いくらなんでもフットワーク軽すぎだろ。
それに、神崎社長の姿は見るからに異様だった。
上半身はパーカーを着ているが、下半身はほとんどなにもつけていない。
ブリーフ一枚?
一瞬そう見えたが、よく見ると彼が履いているのはブリーフではなくおむつだった。
意味がわからない。
おむつを履いた神崎社長は、ゲーミングチェアの前まで来ると、満面の笑みで叫んだ。
「こりゃ愉快だ!!」
彼が声を発すると同時に、おむつがカラフルなグラデーションを描きながらキラキラと輝きはじめる。内部に配置されたLEDが発光をはじめたのだ。
俺は口を開けたまま呆然とその様子を眺めるしかなかった。
いったいなにが愉快なのか、まったく理解できない。
「どうです?」横にいた名もなきスタッフが俺の耳元で囁いた。「新開発のゲーミングおむつです」
「ゲーミングおむつ……?」
「自宅に引きこもってゲームをする人は年々増えています。トイレにいくのも面倒だという人は意外と多い。特にMMORPGなど協力プレイを求められるジャンルでは、重要な場面でトイレのために離席する人のことを『花摘み野郎』と揶揄する声もあるんだとか。単なる生理現象のせいでゲームで悔しい思いをする人もたくさんいるんです。そこで我々が開発した最新のデバイス、それがゲーミングおむつです。時代のニーズにそった、需要のある製品だと確信しています」
「俺にはわからないです。これは、人間の尊厳に対する冒涜じゃないですか」
彼は目だけで笑うと、俺の言葉を無視して続けた。
「このおむつには特殊な素材が使われています。体液や老廃物を分解するとともに、それらを強力に吸収してくれます。どんなに出しても清潔です。匂わない。それに、1日1回履き替えるだけでいいんですよ。ただのおむつとは違うんです」
帰りたかった。
いくら金のためとはいえ、俺はこれをやらされるのか?
柏木さんのいっていた、将来について真剣に考えるって、こういうことなのか?
神崎社長がいっていた、俺にしかできないことって、こういうことなのか?
正気の沙汰とは思えないぞ。
続いて神崎社長はゲーミングチェアに座ってコントローラーを握り、無垢な子どものような表情で楽しそうにゲームを始めた。
背もたれによりかかると、ゲーミングチェアが、ぎぃ、と音を立てた。
その瞬間、バリンと不快な音がなって彼の身体全体が下方向に数ミリ程度しずみこんだ。
「ふぐううぅっ! ひぎぃぃっ!!」
突然、苦しみながら悶えだす。
「あががががががが」
彼は痙攣しながら悲鳴をあげた。
彼の履いているゲーミングおむつの中に小便が流れ出すのがわかった。あたりに、スタッフたちの悲鳴に近い叫びが鳴り響く。
神崎社長は顔を真っ赤にし、よだれと鼻水と涙を流しながら必死で立ち上がろうとする。
しかし、ガクガクと痙攣した身体は言うことをきかないようだった。
「おい、カメラ止めろ! 中止だ中止!! 中止ーーッ!!」木なんとかさんが叫んだ。
すると、他のスタッフが急いでカメラを止めた。
神崎社長は苦しそうにのたうちまわっている。
「なにが起きたんです!?」俺は叫んだ。
「ゲーミングデバイスが壊れたんです! クソッ! だから俺は反対したんだ! なんでも光らせるべきじゃないって……!」
彼によると、ゲーミングおむつの中に配置された電子機器の一部が、体格のいい神崎社長の自重に耐えきれず、壊れ、感電してしまったのだという。
「早く救急車を!」
木なんとかさんが叫ぶ。それに応えるように、俺のことが好きな女性スタッフの、宮ノ森茉莉さんが慌てて電話をかけた。
巨乳の蓮見亜美さんは、泣きそうになりながら腰をくねらせ、必死に社長にはげましの声をかけ続けている。
その後、すぐにこの場に救急救命士がやってきた。
社長は担架に乗せられて、俺の目を見て言った。
「奏くん。今日は本当にすまなかった。こんな事態になるとは、想定、していなかったんだ……」
「いえ! そんなことより早く病院へ!」
「ああ……もう意識が持ちそうにない。は、話の続きは、また今度しよう。失望されたかもしれないが、わたしはきみをあきらめたわけじゃないぞ……」
その言葉を最後に神崎社長は気を失い、担架で運ばれていった。
俺はしばらくのあいだ、騒然となるスタジオで口を開けて立ち尽くしていた。




