表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蘇我の姫  作者: たま


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/16

壬申の乱

吉野へ隠居して1年で父・天智天皇は亡くなった。

「フフッ、病床で夫を仕留めようとしたのに残念だったね〜お父様。」サーラが微笑む。

蘇我赤兄に有間皇子を唆せるはずが、なかなか有間が天智天皇と戦うと言わず焦ったと聞いてる。

すでに兵が、有間皇子の居宅を取り囲んでいたとか。

内裏から有間皇子が住む生駒山まで半日は掛かるのにだ。有間宅で酒盛りが始まった時間に宮殿を出ないと間に合わないのだ。

おかげで蘇我赤兄は謀反を唆したはずなのに、天智天皇にも天武天皇にも娘を妃として迎えられた。

大海人王子が内裏に呼ばれた時点で、サーラはすでに吉野へ向って家を後にしていた。

父に屋敷を取り囲ませないためだ。

父の戦法は誰よりも分かっていたのだ。

高市皇子と成人していた大津皇子が近江京を脱出して琵琶湖を名古屋方面へ向かう。

まさかの大海人王子は吉野から熊野、鈴鹿へと大きく回り込んで進軍していたのだ。

事前に吉野に逃げる前に矢田山で神武天皇に祈ったそうだ。

神武天皇が生駒山を越えて長髄彦に戦いを挑むが負けて南下して吉野に逃げた。

そこで八咫烏と出会い吉野から長髄彦の後へ回り込んだ。

大海人王子も吉野へ逃げ、熊野方面から鈴鹿へ回り込んだ。

多分、神武天皇の戦略を近畿全体に拡大して使う事は天智天皇崩御前から計画されてたのだろう。

近江京は大阪奈良方面から大海人王子が攻めてくると思ったのに、まさかの名古屋方面から進軍してきたのだ。

何年も掛けて地理を把握し地域の豪族への根回しなど、それこそ10年以上掛けて戦力を練っていたのだ。

だからこそ、矢田山へ登って神武天皇に最後の武運を祈ったのだ。

壬申の乱後、天武天皇は矢田山に正式に寺を設けたそうだ。


額田王は賢かった。高市皇子と娘が付き合ってる事を天智天皇に伝えライバル心を燃やさせ、娘を次の皇太子大友皇子の妻にする事に成功した。

吉野へ都落ちする大海人王子に付いていくサーラがバカにしか見えなかったろう。

実は戦争する為の準備で吉野へ、神武天皇と同じ作戦を実行するとは思わずに。

策士、策に溺れるだ。


天智天皇の息子の大友皇子は自害した。

高市皇子の元恋人で大友皇子の妻だった額田王の娘は程なく病に伏して若くして亡くなった。

高市皇子は、自分を捨てて皇太子妃となった元恋人に歌を送っている。万葉集に残ってるそうだ。

「三輪の杉林で貴女と共に眠りたい」

「貴女の居る黄泉への道が分からないと」

そこから高市皇子が太政大臣となり、藤原京が造営された。

彼は聖徳太子の十七条憲法をより進化させた飛鳥浄御原令(あすかきよみはらりょう)を作る。

大化の改新したが、聖徳太子にあんなに憧れて一緒に国づくりがしたいと頑張った中臣鎌足。わざわざ端くれの皇族だった中大兄皇子・天智天皇を担ぎ出したが2人共イマイチ国づくり構想はなかったようだ。政権争いに始終した。

サーラが高市皇子から聞いていた国づくり構想の方がよっぽど聖徳太子の後を継ぐにふさわしかった。

本格的な国家運営が始まった。


しかし、なんで矢田山に登ったのか?大海人王子は?

実は先祖代々の墓が矢田山の頂にある。

麓の村の人に聞いたら、その頂が神武天皇の金鵄の伝承や天武天皇が神武にあやかる為に登った頂だと言ってたが…???

それより、なんで矢田山の頂に墓があるのか?

親戚のおじさんに聞いても、昔からウチの山なんだと言うことしか分からなかった。じーちゃんがギャンブル負けて売ってしまってその後自然公園として他の人が売ったとか。だから、墓石がある頂しかウチの敷地じゃないと言ってたような。古い朽ち果てた墓石らしきものも寄せられてて薄気味悪い。

近大奈良病院を見下ろす山の上なので…もう、ずっと行ってないが…父、元気かなぁ〜

眺めは良いんだけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ