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車のトランクに荷物を押し込み、元カノに電話をかける。
「もしもし」
「ねえ!どこに行ってたの!連絡なくて心配したんだよ!」
「・・・喫煙所に来い」
電話を切る。ひとまず部屋に戻る。
「大学行くから、出て」
「え、スペアキーは?」
「ないし、あっても渡さない」
「なんで?」
「・・・いいから出ろ。あと、さっさと服を着ろ」
運転席に乗り、エンジンをかける。当たり前のように助手席のドアが開けられた。
「・・・なんで?」
「え、ガソリン代勿体ないし。ここ煙草おっけー?」
まぁいいか。
「別にいいぞ」
ドアポケットからラキストを取り出す。
「・・・え、なんで?」
「これはサークルの子を送る度に箱くれるんだよ」
「ラキスト好き?」
「嫌いではない」
火をつける。ラキスト辛いんだよね。
PからDに変え、車を動かす。
他愛のない話をしながら大学についた。俺は7階の人がいない喫煙所に向かう。ドアを開けるともう元カノはいた。
「希善!」
「・・・」
「昨日、なにしてたの?心配したんだよ」
「夢希、別れよ」
「・・・っ、なんで?」
「家からも出てって。荷物はトランクに積んである」
「なんで!」
「説明してほしいのか?」
「・・・な、なにが?」
「八代」
「っ、ちがっ、違うの!」
「知らん。どうでもいい」
「やだ!ごめんなさい、私が悪かったです!」
掴んできた手を振り払う。
「明日から八代の家にでも住めば?」
「やっ、ちがっ、浮気じゃない!」
「俺は浮気とは一言も言ってないけどな」
「っ」
俺は半分ほど入ったキャスターを投げた。
「ほら、車行くぞ。八代んちまでは送ってやる」
「やだ!ごめんなさい!ごめんなさい!」
うぜー。喫煙所のドアが空いた。嫌な予感がしてそっちを見ると、案の定井伊だった。




