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いやな頭痛で目が覚めた。絶対飲みすぎた。立ち上がり、リビングに向かう。
「おはようさん」
・・・なにか料理を作っている。下着姿で。危ねぇだろ。
「座って待ってて」
俺はベランダに出て、火をつける。朝イチのハイライトは重たいなぁ。乾いた喉に煙がやられ、咳き込んだ。
ゆっくりと1本吸い、部屋に戻る。
食卓には味噌汁と米と卵焼きと半額の白菜と柚子の漬物。普通の朝食だ。
「いただきます」
箸をつける。味噌汁は薄く、痛む頭にはちょうどよかった。
「・・・何見てんのよ」
「なんで下着なんだよ」
「欲情しちゃった?」
俺は鼻で笑った。
「後でシャワー借りていい?」
「ご勝手にどうぞ」
「洗濯機も借りていい?」
「お好きにどうぞ」
食べ終わり、井伊はシャワーを浴びだした。俺は元カノの部屋に入り、荷物をスーツケースやその辺にあったナップサックに詰め込む。
「なにしてるの?」
「・・・なんでまだ下着なんだ」
「ドライアーどこ?」
「洗面台の下の棚」
「ありがと。んでなにしてるの?」
「・・・断捨離だな」
「ふふっ、いい表現」
俺は近くにあった写真を拾った。ディズニーで一緒に撮った写真だ。少し迷い、ナップザックに入れた。
「これが彼女さん?」
「・・・ああ」
「ラブラブじゃん」
「浮気されてんだから人を信じれなくなりそうだよ」
井伊はその写真をゴミ箱に投げ入れた。俺は別に拾わず、箪笥の中の服をダンボールに入れる。
1時間ほどで全て詰め終わった。空っぽの部屋に虚しさを覚える。ああ、もう他人なんだな。
「よいしょっと」
・・・大きなアタッシュケースを井伊がその部屋に置いた。
「・・・」
「じゃあ、今日からは私が住んでいい?」
「・・・次の住処見つけたら失せろよ」
「はいはい」
俺は自室に戻り、ジッポーを取り出す。誕生日プレゼントに買ったんだがな。俺は井伊にそれを渡した。
「何これ」
「元カノにあげようとしてた。誕プレでな」
「くれるの?」
「ああ」
「・・・ふふっ、ありがと。愛してるよ」
「はいはい」




