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井伊はパイプ椅子に座り、隣の椅子自分の方に寄せた。俺もそこ椅子に座って煙を吐き出す。やっぱ重たいな。
「んで、君の彼女の浮気をしったのは普通に街中で手を繋いで歩いてるのを見たからだよ」
「・・・」
わかってたけど嫌な気分になるな。
「逆になんで浮気に気がついたの?」
「普通に友達と飲みに行ってて、帰ってきたら玄関に男の靴があった」
「うわぁー、でも兄弟とかの可能性は?」
「ない。アイツ姉しかいない」
「それがいつの話?」
「昨日」
「うわぁー」
「井伊はなんで別れたんだ?」
「元彼が就職して引っ越すから別れた」
「円満な終わり方か?」
「まさかね。着いてきてってしつこかったから家から出てった」
灰を落とす。井伊は椅子に座ったまま灰を足元に落とした。マナーがわりぃな。
「車は?」
「私の?」
「ああ」
「これは入学祝いにおじいちゃんがくれた」
「羨ましいな」
「君は?」
「バイト代で買った。高校から貯めてたし」
「へぇー」
井伊はポケットからスマホを取りだした。そのまま俺の写真を撮る。その後インカメで自撮りをした。
「なにしてんだ?」
「ビーリアル」
けっ、Z世代が。
「したら、コンビニいかない?」
「なんで?」
「ライター買いたいしお腹も空いた」
「ひとりで行けよ」
「こんなに可憐な乙女をひとりで夜道歩かせる気?」
「車あるだろ」
「いいからいいから」
「はぁ。吸い終わったらな」
「そうこなくっちゃ」




