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俺は食器を流しに置き、ベランダに出る。ハンモックに腰掛け、置いてあったハイライトに火をつける。
「・・・ふぅ」
・・・別に井伊のことは嫌いではない。なんならこんなに甲斐甲斐しく世話してくれてるから情はそれなりにある。でも、別れた翌日にもう付き合うってのは違うくねぇか?
「・・・めんどくせぇ」
なんにも考えたくない。目の前の煙を手で軽く払う。
「・・・元カノさんはなんで君が好きなの?」
ベランダに井伊がやってきた。俺らそちらを見ずに灰皿で煙草を揉み消す。2本目と行こうとしたが空だった。ゴミをテーブルに投げ捨る。俺はポケットを軽くまさぐったが入ってなかった。仕方がないからテーブルに残ってたキャスターの箱を手に取る。1本取りだし、咥える。火を付けようとしたら、ピッと奪われた。
「んだよ」
井伊は下着姿だった。目を奪われて何も言えなくなった。井伊はそのままテーブルの上の箱に咥えてた煙草を入れ、ベランダの外に投げ捨てた。慌てて立ち上がり、目で追うが投げ捨てられた煙草はちょうどやって来たトラックに轢かれ、ひしゃげた。
「・・・なにすんだよ。なんで下着なんだよ」
井伊は何も言わず、新品のハイライトを投げて寄越した。
「君はこっちでしょ」
俺は軽く苛立ち、テーブルに箱を投げた。置いてあったピースのシュリンクを取り、咥える。そのまま火を付ける。
「・・・なんで下着なんだ?」
・・・重すぎだろ。フルーツというか、バナナと言うべきかわからない味で蒸かしたら甘いが、肺に入れると途端に苦くなる。嫌いじゃあないな。
「セックスするからだよ」
「しねーよ」
「は?」
井伊は咥えてたアメスピを灰皿に捨てた。俺が今持っているピースを咥え、吸った。俺はされるがままに吸わせた。
「ん」
いきなり唇を重ねられた。唇とベロで無理矢理口を開けさせられた。そのまま煙を吐かれた。
「っ、げほっ、なにすんだ!」
井伊は何も言わず、またキスされた。口をまた開けさせられ、今度は煙の代わりに舌を入れられた。
「・・・早く来て。こっちに」
井伊はそれだけいい、俺が持ってた煙草を灰皿に投げ捨てた。




