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靴を脱ぎ捨て、横になる。ウィダーは飲めないがウコンだけは飲み干す。運転席に置いてあった飲みかけのポカリも飲む。そのまま目を閉じる。
目を開けると、家の天井だった。頭が痛ぇ。迎え酒したろかな。俺は深呼吸し枕元に置いてあった経口補水液を飲み干す。うまい。じゃあ、今ヤバいかもな。
「おはよ」
「・・・」
「体調は?」
「最悪だ」
カーテンを開け、外を見る。夕日と目が合った。え、大学は?
「今何時?」
「8時ちょっと前」
マジかぁ。大学サボりすぎだ。
「何か食べる?お粥とか作ろうか?」
「・・・なんで俺全裸なの?」
「寝ゲロしたからだよ」
「・・・え」
「もう片付けて洗濯物済ませたから大丈夫」
「すまない。本当に申し訳ない」
「気にしてないよ」
俺は差し出されたハイライトに火をつける。
「・・・昨日の残り」
「?ご飯の話?」
「そう」
「まだあるよ。捨てようか迷ったけど」
「それ食べたい」
「別に作り直すよ」
「や、食いたい」
「・・・そう。あっためるね」
・・・流れで火を付けたけど、室内じゃねーか。のそのそとベランダに出る。ハンモックに腰掛け、煙を吐き出す。明日サークルの飲み会断ろうかな。でも断ったらまたって顔されそうだしなぁ。どうしよう。
「できたけど、食べる?まだ吸う?」
「食べたい」
テーブルに向かい合う。
「いただきます」
「召し上がれ」
メニューは米と麻婆茄子、よくわからんソテーとポークビーンズ。よく出来た飯だ。普通に美味い。麻婆は割と甘めでポークビーンズは逆に少し辛く、米がよく進む。
ふと顔を上げると俺をじっと見ていた。
「どうしたんだ?」
「・・・横山」
「なに?」
「私と付き合ってくれない?」
「・・・」
「私、結構尽くすタイプだよ。横山が望むなら毎食作るし、送迎もするし、掃除もセックスもなんでもするよ」
「・・・」
「直して欲しいことがあったら直すし、してほしいことがあったらするし、行きたいところがあったら連れてくからさ、付き合って欲しいな」
「・・・まだ、考えてもいいか」
「なんで?」
「俺、夢希と別れたばっかだし」
「それがどう関係するの?」
井伊は手を伸ばし、俺の頬を触った。なんで?
「元カノさんは、もう他人じゃあないの?」
「・・・確かにもう他人だけど、早すぎるだろ」
「・・・そう」
井伊は伸ばしてた手を引っ込めた。食卓には沈黙も並んで彩りが悪くなった。
「・・・横山」
「なに?」
「それ食べたらセックスするよ」
「・・・」
「じゃあ、もっと沈めてあげる」
井伊は箸を置き、食べ残しをゴミ箱に捨てた。そのままリビングを出ていった。




