↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/102

第095話 スカート、短そー


「わかりました。それでは明日の早いうちに出発し、高知に向かいましょう。おそらく、2、3時間で着きます。可能であれば、午後に出て、明日の内には岡山に戻りたいと思います」


 四国はなるべく早く出た方が良い。


「ええ。それでお願い。リンダさんはずっと運転だから負担をかけてしまうけど」

「構いませんよ。私は車も男性も乗るのが得意なんです」


 ふざけないと死んじゃう病。


「…………そう。悪いわね」

「……ひひっ、意味が微妙にわかってませんよ?」


 無視、無視。


「アヤカ、高宮さん達からの連絡は?」

「ないわね。そっちは?」

「こっちもない。風呂に入ったら連絡してみるか」

「そうね。じゃあ、行きましょうか」


 俺達は浴衣を持つと、すでに着替えているリンダ姉さんと部屋を出る。

 そして、エレベーターで1階まで降り、別館の大浴場に向かった。


「1階が男湯か」


 2階が女湯だ。


「じゃあ、私達は2階ね。ユウ君、また後で」

「ああ」


 2人が階段を上がっていったので中に入る。

 そして、服を脱ぎ、大浴場に入ると、身体を洗い、湯船に入った。


「ふう……」


 良い湯だ。

 温かいし、実に心地良い。

 考えてみれば異世界にも風呂はあったが、足を伸ばせるほどの広さの風呂はなかった。

 俺達はこの旅で温泉ばかり行ってしまうのはそのせいかもしれない。


 じっくりと温泉を堪能すると、大浴場から出て、浴衣を着る。

 そして、部屋に戻ると、2人がまだ戻っていなかったので席につき、コーラを飲んだ。

 しばらく待っていると、ノックの音が聞こえたので立ち上がり、扉を開ける。

 すると、湯上りエロ美人のリンダ姉さんがいたのだが、アヤカはいなかった。


「あれ? アヤカは?」

「まだ入っています。ちょっと考えてるみたいですね。一人にした方が良いと判断しました」

「そうか……」


 リンダ姉さんと共に部屋に入ると、座椅子に腰かけた。


「ユウさん、この旅はどうですか?」


 リンダ姉さんが缶ビールを取り出し、プルタブを開けると、聞いてくる。


「どうとは?」

「何でもいいですよ。感想です」


 リンダ姉さんがぐいーっとビールを飲んだ。


「楽しいっていうのが一番に来る。もちろん、東京に行く目的や仲間との合流、さらにはこんな終末世界になったことやクラスメイトのこともあるが、それでも最初に来るのはその感情だ」


 異世界での旅とはまた違った楽しみがある。

 もちろん、新たなる仲間であるエルヴィスやリンダ姉さんがいることもだ。


「ふふふ、あなた達は新婚旅行みたいなものですからね」

「全然、違うな」

「そうですね。違いますね。でも、そうすれば良いじゃないですか」

「デリケートなの」


 そういう状況じゃない。


「男女間はそんな繊細なことじゃないんですけどね。あなたは男女の友情が成立しないと思っているタイプですか?」

「いや、するだろ。実際、高宮さんと北浦さんはそうだ」


 高高同盟だぞ。


「その通りです。友情は成立します。というのも友情にも色んな形があるからです。たとえば、セックスフレンドです」


 これ、真面目に聞く話かな?


「何が言いたいの?」

「恐れないことです。人は何かが変わるのを恐れます。ですが、終わってみればたいしたことなかったっていうのが大半ですよ。おそらく、あなたとアヤカさんが結婚してもそこに恋愛や家族といった愛情が加わりますが、これまでの友情は消えません。そして、フラれても同じであり、何も変わりませんよ。あなた方はそれだけのものを積み上げたのです」


 うーん……


「そう思う?」

「ええ。あの吉井という男との戦闘を見て、そう思いました。皆さん、それぞれが自分の役割を全うしていました。これは相手を信頼し、相手が確実に仕事をするという確証があるからです。あなた達は仲間が裏切ることを想定していません。これは本当にすばらしいことですよ」


 そうかねー?

 それだけ聞くと、それこそ勇者みたいだ。


「そう言われると悪い気はしないな」


 ちょっと恥ずかしいけど。


「だからこそ、あなたが動いても何も変わりません。成功しても失敗してもね。何を恐れるんですか? 恋愛の恐ろしいところはそうやってグズグズして、相手を誰かに奪われることです」


 まあ……


「レステの町でアヤカに粉をかける男がいたな。あれはちょっと焦った」

「アヤカさんは可愛いですもんね。雰囲気も柔らかく、スタイルも良いです。あなたのような男性が好きそうですよ」


 実際にそうだから何とも言えんな。


「自分でもスタイルは自信があるって言ってたな」


 もうちょっと身長が欲しいとは言ってたけど。


「でしょう? 実際に見ましたけど、聞きます?」


 ニヤニヤするな。


「いい」

「そうですか。あなたも大概、真面目ですね。素直に膝枕して欲しいって言えばいいのに」


 そういうのを言うなっての。


「知らない、知らない」


 人の心を読むんじゃない。


「くすくす。ユウさん、ちょっと聞きたいんですけど、アヤカさんって真面目ですよね?」

「まあ、ふざけることはほぼないな」


 あんたと違って。


「少し気になることというか、違和感があるんですけど、あの人、敬語が使えない人ですか?」


 あー、それか。

 これまでずっとだもんな。


「異世界で敬語を使っている奴はほとんどいないんだ。さすがに王侯貴族相手には使うと思うが、依頼主相手でもタメ口なんだよ。敬語を使うと舐められるみたいな風潮まである。特に女性はそんな感じだ。マジで下に見られる。俺やリクはそれでもどうしても出てしまうが、ミナトはずっとタメ口だったな。あ、高宮さんと北浦さんはあんな感じだから変わってないと思う」


 これも俺達が10年で変わったことの一つだろうな。


「なるほど……いや、別にいいんですけど、ちょっと気になったもので」

「そんなに気になるか?」

「あなた方が東京に着いたら起業するとか言っていたのでね。秘書の私は気になります」


 あ、リンダ姉さんも入るんだ……

 しかも、エロ秘書なんだ……


お読み頂き、ありがとうございます。

この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と思ってくださった方はブックマーク登録や↓の『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』に評価して下さると執筆の励みになります。


よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【新作】
終末世界の帰還錬金術師 ~日本に戻ったら人類と悪魔が戦争をしていましたが、異世界で勇者になれなかった俺達はスルーして適当に生きたいと思います~

【予約受付中】
~書籍~
10/20(火)発売予定
週末のんびり異世界冒険譚 ~神様と楽しむ自由気ままな観光とグルメ旅行~(3)

11/14(土)発売予定
魔法なき世界の異端魔導士 ~冤罪で捕まりかけた大魔導士は異世界で自由気ままに旅をします~(1)

11/30(月)発売予定
宮廷錬金術師の自由気ままな異世界旅 ~うっかりエリクサーを作ったら捕まりかけたので他国に逃げます~(2)

【新刊】
~漫画~
その子供、伝説の剣聖につき(1)
web版(カクヨムネクスト)はこちら

35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~(1)
35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~(2)

左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(1)

~書籍~
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(1)
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(2)
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(3)
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(4)

覇王令嬢の野望 ~絶対平和主義の少女に転生した最強女帝の帝国再建譚~(1)
web版はこちら

宮廷錬金術師の自由気ままな異世界旅 ~うっかりエリクサーを作ったら捕まりかけたので他国に逃げます~(1)

最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜(2)

【現在連載中の作品】
スマホ転移で始める異世界ゆるゆる生活 ~日本の商品が高値で売れたのでスローライフを目指すことにしました~

魔法なき世界の異端魔導士 ~冤罪で捕まりかけた大魔導士は異世界で自由気ままに人生をやり直すことにしました~

元暗部の英雄、再び暗躍する ~娘のために正体を隠して無双していたら有名になっちゃいました~

宮廷錬金術師の自由気ままな異世界旅 ~うっかりエリクサーを作ったら捕まりかけたので他国に逃げます~

その子供、伝説の剣聖につき (カクヨムネクスト)

週末のんびり異世界冒険譚 ~神様と楽しむ自由気ままな観光とグルメ旅行~

左遷錬金術師の辺境暮らし ~元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました~

バカと呪いと魔法学園 ~魔法を知らない最優の劣等生~

35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~

最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜

【漫画連載中】
その子供、伝説の剣聖につき
コミックグロウル

35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~
カドコミ
ニコニコ漫画

左遷錬金術師の辺境暮らし ~元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました~
ガンガンONLINE

最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜
カドコミ
ニコニコ漫画

【カクヨムサポーターリンク集】
https://x.gd/Sfaua
― 新着の感想 ―
まあ全人類皆自分よりバカだと本気で考えてるどっかの錬金術師ですら敬語使えるからなぁ 心は高校生とか言ってる敬語も使えない26歳たちの会社が上手くいくんだろうか
サキュバスを秘書にしてるのがバレたら、人間社会では大変なことになりそう モンスターを雇用&チャームで仕事を不正に取ってると言われる ネタ的には最高だし、むしろ仕事が増えるまであるかもしれないけど
やたらスカート短いエロ秘書・・・ AなVのタイトルかな? やべえよ・・・やべえよ・・・ さておき、リンダ姐さん来るつもりならエルヴィスも来てくれそうで嬉しいな
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。