↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/44

ロリコンヒーロー アースライトニング

 時間にして、ほんの一瞬。時間を超越して、私はパパとママに会った。


 体感時間が現実を遥かに超えての邂逅。現実味には欠け過ぎる出会い。


 それでも、確信があった。アレは、偽物なんかじゃない。消えゆくパパの魂が、最後に見せてくれたかけがえのない時間だ。ママの勇姿、可愛さ、偉大なるロリ母性の尊さ。その全てが誇りとなって胸に響き渡る。私の母親は、立派な人物だったと、胸を張って言える。


 その、女神幼女からほとばしる萌えを、凄まじい幼女パワーを力に変えて、叫ぶ。


「運命も次元も突破して、幼女の力が宇宙に響く!」


 爆発的なエネルギーが、全身を駆け巡る。とめどなく溢れる力が、粒子となって煌めいていく。


「究極合神、アースライトニィィィィング!」


 ロリコンの、魂の叫びが宇宙に響く。爆発的なエネルギーが、宇宙空間を振動させる。


 ただそれだけで、周囲を漂う電磁球は全て爆散した。幼女への思いを込めた叫びが、膨大なエネルギーとなって、周囲を駆け巡ったのだ。


 今の私なら、叫びだって武器になる。これが、拳や蹴りだったら、もう想像もつかないよ。


 白銀の装甲に、深紅の装甲が重なっていく。全身に二つの装甲が重なり合って、私の纏う神武は、一回りも大きくなった。


 背中には、二つの噴射口のある巨大なバーニアが追加されている。以前シグナムの乗っていた、大型機動兵器ジークフリードの背中についていたのとも違う、まるで翼の様な異名な形のバーニアだった。その姿は、遥かなる神話上の生物、鳳凰の羽を思い起こさせる。


 名前は、フェニックスウイング。うん、見た目まんまだよ。


 そして、元々貧相な私の胸を守ってきた胸部装甲の真ん中に、こぶし大の宝石が埋め込まれていた。これがパパの神武、鳳凰の核なのだと、直感で悟る。


「核むき出しとか、これ設計した奴何考えてたんだよ……ま、いっか。カッコいいしね!」


 そう、胸に宝石とか、最高にロマンだ。命の象徴たる心臓部に、エネルギーの塊を置いとくのは、悪くない考えだと思う。


 今なら、パパの気持ちが分かる。彼が感じた、大いなるロリの力を、全身に感じる。


 鳳凰は、パパの魂だ。ユグドラシルなんか目じゃない。この形態は、二つのロリコンスピリットが合わさっての、最強最大の、神武だよ。


「たかが矮小な神武、その二つが合体しただけだ! 調子に乗るなよ小娘が!」


 要塞兵器のあちこちにあるカタパルトから、無数の機動兵器が出撃していく。どれも、シグナムのヴォルケンと同じか、それ以上のサイズだ。


 形も、人型から戦闘機まで様々。銃を持ち、機銃を構えて、四方八方から一斉に襲い掛かって来る。


 以前の、機動兵器一体にすら苦戦した私から見れば、絶望的な状況だっただろう。


 だが、不思議と恐怖は感じなかった。むしろ、感謝したいぐらいだ。


「この力、ほっとくと暴発しちゃいそうなんだよね。どっかで発散させなきゃって思ってたから、ちょうどいいよ」


 ロリと母性。決して相いれぬ、もし相いれたとして、完璧には交わるはずの無い二つのロリコンスピリットが、完全に一つになった。エネルギーは二乗化し、抑えきれない程全身を満たしていく。


「鳳雷弾、ロック完了! ライトニングボルケーノ、出力全開!」


 バイザーに映る敵機体は、一つ残らずロックされている。両手両足に光るクリスタルも、紅と蒼の入り混じった輝きを放っている。それも、以前とは信じられない程の強く、美しい光だった。


 オーバーロードを起こして、大爆発しちゃいそうだから、さ。遠慮なく、ぶっ放させて貰うよ。


「ロリも母性も、全部まとめて、ぶち抜けぇぇぇぇぇ!」


 全身から、蒼の雷弾が、赤の炎弾が、次々と発射されていった。さっきの叫びとは桁違いのエネルギーが、宇宙空間を揺らした。


 一瞬の静寂が、宇宙を包み込む。


 次の瞬間、辺り一帯を照らすほどの大爆発が巻き起こった。


 あるモノは弾に砕かれ、あるモノは、膨大なエネルギーに耐え切れず、爆散していく。


 周囲を覆う敵機は、一瞬にして全滅した。数にして、数十機はいた筈だ。それらを一瞬にして破壊した力に、改めて驚かされる。


「トンデモ兵器にも程があるよ、ははは」


 思わず、ため息がこぼれる。コレ、やろうと思えば国一つ消しちゃうんじゃないかと、本気で思えちゃう位のパワーを感じる。


『気を抜かないで。コレで奴も、本気で貴方を潰してくる』


 L2ちゃんの言う通り、ユグドラシルも本腰を入れて、攻めてきたみたいだ。


「おお、アノ図体でパンチたぁ、豪快だねぇ」


 あまりにも巨大な右腕に、エネルギーフィールドを纏わせて、ぶつけてくる。


『アレは、周囲にエネルギーの渦を作っている。だから、無駄口叩いてないで、とっとと逃げなさい』


 彼女の言う通り、周囲に漂う機体の破片が、巨大な腕が纏うエネルギーの渦に吸い寄せられては、分解して塵になっていく。


「真っ直ぐでいいねぇ、気に入ったよ。純粋な、パワー比べといこうじゃない」

『いい加減にしなさい、このバカッ!』


 L2ちゃんがブチ切れた。まぁ、傍から見たら無謀すぎるよね。幅だけで数キロはある拳に、人間の体で立ち向かおうなんてさ。


 首を鳴らして、身構える。


 フェニックスウイングに力を込める。まるで、背中に炎の翼が生えたみたいだ。急加速し、突っ込んでいく。


 右腕に、雷のエネルギーを蓄積させて、一気にぶっ放す。渾身の力で、ぶん殴る。


「龍王、雷撃破ァァァァァッ!」


 圧倒的な質量と渾身の力とがぶつかり、莫大なエネルギーの余波が、当たりの宇宙にまき散らされる。


「ぬ⁉」

「ははは、残念だったねぇ」


 私が、呑み込まれたりは、しなかった。ユグドラシルも、流石にビックリだろう。なんせ、ご自慢の巨腕が、何の変哲も無い人間に、止められてしまったのだから。


 私も、雷桜も鳳凰も健在だ。右拳は、アースガルドの拳にヒビを入れて、埋め込まれている。


 その、ヒビ。巨腕のほころびに向けて、左腕に炎を纏わせて、叫ぶ。


「炎帝、爆裂破ァァァァッ!」


 灼熱の左拳アッパーカットを、ヒビに向けて放つ。拳のヒビから、膨大な熱エネルギーが入り込んでいく。


 アースガルドの右腕が、内部から膨れ上がった。内部での爆発は、連鎖的に誘爆を巻き起こしていく。右腕が、爆発して吹っ飛んだ。


「グォォォォォォ!」


 ユグドラシルが、苦悶の声を上げる。


 右腕を吹き飛ばされたものの、アースガルドは機能停止しなかった。人類最強の兵器は、右腕一本潰した所で、倒す事は出来ないみたい。


 それでも、かなりのダメージは与えたはず。あの巨体だ。体勢を立て直すのは、そう楽なモノじゃあ無いだろう。


 その間にも、左腕に残った砲塔から、ビームを執拗に打ち出してくる。


 でもね、今の私にさぁ。


「そんなモノ、効いてたまるかよ!」


 雷桜と鳳凰の防御フィールドが合わさった、このアースライトニングのフィールドは、雷桜とは桁外れの硬さだった。構えを取ってもいないのに、直撃コースのビームをはじいていく。機体には、傷一つ付かなかった。


「フェニックスソード、起動ッ!」


 背中のフェニックスウイングが分離し、柄の形に変形していく。

 それは、まさに刀身の無い剣だった。持ち手を握りしめ、ママを想って幼女エネルギーを込めていく。


 柄から、エネルギー刃が伸びていく。それも、とんでもない大きさと長さだ。正確な距離は分かんないけど、アースガルドの直系を超えているので数十キロはあると思う。


「バーニング、ブレイザー! どっせえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!」


 刃渡り数十キロの、超絶ド級の剣で、アースガルドの左腕を肩の付け根から両断する。

 両断された左腕は、要塞から離れていき、爆発四散した。


「何故だ⁉ 何故、貴様の様な、たった一人の人間を滅せぬ! 小娘一人に、圧倒されなければならぬのだ!」


 自身の武器たる要塞の、両の腕を潰されたユグドラシルが、叫んだ。何故、一人の人間に、自分が勝てないのかが、理解できないらしい。


 ま、そりゃそうだろう。こんな、超ド級の兵器を自在に操れる。かつて人類そのものを相手取って勝利した奴からすれば、たった一人の人間に圧倒されるなんて、悪夢でしかないはずだ。


 人類を滅ぼせても、たった一人のロリコンを殺す事すら出来ないんだからね。滑稽だよ、ははは。

 その彼に、言ってやる。何故、私が貴方に勝てないのかを。腕を組んで、堂々と。


「それはね……私が、ロリコンだからだよ」

「……は?」


 ユグドラシルは、全く理解できないみたいで、唖然としている。だから、分かるまで言ってやる。人間の、ロリコンの底力をね。


「私、ロリコンだから、さ。さっき、パパが幼女(ママ)を、最強のロリを見せてくれたから、そりゃあパワー出るよ。ロリ萌えスピリットの奔流が、無限のエネルギーを生み出しているんだよ」


 事実、この形態は思いの力で無限のエネルギーを引き出す。それってつまり、私が幼女を想う度に、無尽蔵にエネルギーを引き出せるって訳だ。


「……ちょっと待て。オイ待て。幼女って、自分の母親だろう⁉ お前、頭おかしいんじゃないか⁉」

「それがどうした文句あるかぁ!」


 自分が、どうしようもない変態だってのは、私が一番知ってるよ。でも、それがどうした。誰かに迷惑かけてる訳でも無いのに、人に余計なこと言われる筋合いなんて無い。


「それにね、私思うんだけど、女性皆幼女なんだよ」

「……お前は、何を言っているのだ?」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。