幼女趣味英雄レイナ
「れ、怜ちゃん……」
「お姉ちゃん……」
「今は、そっとしておいてあげましょう」
ふと気が付くと、穂村ちゃん達が部屋に入って来ていた。多分、さっきまでのやり取りとか見られてたんだろう。もんの凄く、心配されてる。
なんせ、バカ姉じゃ無くてお姉ちゃんだからね。しおらしくなっちゃてるよ。
「ゴメンね、なんか恥ずかしいとこ見せちゃってさ」
「恥ずかしい? 何バカな事いってんのよ! 親亡くして泣いているのを、おかしいなんて言う奴なんて、私は許さない。お姉ちゃんは、泣いていいに決まってるじゃない!」
恥ずかしいなんて言ったら、そんなの当然だと怒られた。
アリガト。やっぱ貴方は、私の、最高の妹だよ、ロリだよ。
「穂村ちゃん、穂村ちゃぁぁぁぁん」
感極まって、穂村ちゃんへダイブ。妹の胸に、飛び込んだ。あ、もちろん雷桜は解除したよ。雷桜のパワーじゃ、ダイブしただけで圧死させちゃうからね。
いつもなら、セクハラだとかでぶん殴られるんだけど、今だけは何も言わなかった。頭をなでなでしてくれたり、「泣いてもいいんだよ」とか言って、甘やかしてくれる。
穂村ちゃん、今だけお母さんみたいだよ。私、四つも年上なのに、子供みたいに甘えちゃってるなぁ。なんつーか、なっさけないなぁ、ははは。
でも、さ。この感じ。純粋で、暖かなロリに包まれる、この感覚……。
「フヘへ、フヘへへへ」
「お、お姉ちゃん⁉」
可愛いよぉ、暖かいよぉ。ロリ母性、最高だよぉ。
幼子が甘えるみたいに、穂村ちゃんのちっぱいに頬をすりすり。一撫での度に、心が浄化されていく気がするよ。
「怜ちゃん! おっぱいなら、ここにあるよ! 甘えたいなら、使っていいよ!」
おお、巨乳持ちとして、橙子ちゃんが乳を差し出してきた!
「だったらダブルだ!」
「うひゃあ!」
肩に手を回し、巨乳を手繰り寄せ、頭に押し付ける。これで、おっぱいとちっぱいのパイサンドだ。
「繊細なちっぱいと、大味なおっぱいとの、奇跡のコラボレーション。橙子ちゃんも、よくよく見たら、小っちゃいし童顔だし。ロリ巨乳だっけ? 私結構、いけそうなんだよなぁ」
「‼」
橙子ちゃん。思いがけない告白? に、ビックリしちゃってるけどさ。結構本気だよ。ロリ可愛いなら、歳とか関係ないかなって、思えるようになってきてるよ、私。
そういや、ロリ可愛い橙子ちゃんは、男子にも大人気だ。アレ? って事は、男って皆ロリコンじゃん!私の事、変態とか言ってた男子連中も、皆同類じゃあねぇか!
「怜ちゃん。怜ちゃぁぁぁん!」
流石に、変な事過ぎたのか、頬を朱肉より赤く染めて、動揺しまくってるよ。そりゃ驚くよね。この時代で、同い年とか年上の幼女と触れ合っての、結論だもんね。知らなきゃ、変人の戯言だもんね。
「こ、の」
おや? 穂村ちゃんの様子がおかしいぞ? いつもみたいに、怒りで可愛い顔が歪んじゃってるなぁ。
「ロリコン変態クソレズバカ姉がぁぁぁ!」
「ありがとうございまぁす!」
妹アッパー、顎にどっこーん。おお、モロ入ったから、幼女のパワーでも、目がクラクラするよ。
「お、おおふ。ふ、フヘへへへ。妹アッパー、いただきましたぁ」
「ぎゃあぁぁぁ! なんで、何で殴られて、ニヤニヤしてんのよぉ。信じられない!」
怯えちゃってるけど、この世にはMって言葉があるのですよ。
ま、私幼女専門のMだけど。それ以外だったら、ラッシュ叩きこむけど。全身全霊の、ストレートを腹にぶちこむんだけど。
「フヘへ、穂村ちゃん。いつもの調子が戻って来たねぇ。その、ゴミを見る様な目つきに、きっつい態度。ティスちゃんのおかげで、それすらも愛おしいよ。ツンデレ幼女、最っ高だよグヘへへへ」
「だ、れ、が、ツンデレだ! この色情魔がぁぁぁぁ!」
「いやぁん。もっと、言ってぇ、罵ってぇぇぇ」
妹の罵声。いいねぇゾクゾクするよ。ロリ母性と同時に、また一つ、ロリコンの高みに立ったぜぇ。
「態度は違えど、必死で本音を隠すの、そっくりですよ。親子、なんでしょうねぇ」
妹とスキンシップを取ってたら、金髪ロリメイドさんに、そんな事言われちゃった。
ははは、何言ってるのか、分かんないなぁ~。
穂村ちゃんとの愛のスキンシップを終え、とりあえずは要塞での第一目標は果たした。
後は、L2ちゃんを探さなきゃだけど、D3ってメイド曰く「彼女は坊ちゃんが修理済みで、すでに地球に降下済み。私達と入れ違いに、シェリー氏の元に戻った」とのこと。
つまり、もうこの要塞でやる事は無い。敵だってもういないし、早く皆で脱出して、帰らなきゃね。
だが、そう上手くはいかないみたいだ。小さなレーダーみたいな機械を手にしたD3ちゃんが、険しい表情で呟く。
「怜奈さん。残念ながら、そうそう簡単には帰れないみたいです。エネルギー反応がありました。ユグドラシルは、まだ生きています」
「……そう」
パパを殺したアイツが、性懲りもなく生きてやがった。おそらく、人類絶滅とやらも、諦めていないだろう。そんな奴、ほっとけるはずも無い。
「あ、あのさぁ。シャトルで先に帰っていいよ。私さ、まだやる事があるんだよね」
皆には悪いけど、まだ帰る訳にはいかない。この世界を作ったのがパパだし、ほっとく訳にもいかないんだよね。
「な、なにバカな事いってんのよ! バカ姉も一緒に決まってるじゃない!」
「そ、そうだよ! 怜ちゃんがいなきゃ、帰れても意味ないよ!」
当然と言うべきか、二人に猛反対された。思ってくれてるのは嬉しいけど、さ。今は、止めないで欲しいんだよね。
「ユグドラシルが、この時代の幼女達を抹殺するって決めたのは、私のせいでもあるんだしさ。だから、ほっといて帰っても、後味最悪じゃない」
「いい加減にしてよ、ふざけんなよ、バカ姉! あんたどれだけ心配かければ、気が済むのよ!」
穂村ちゃんに、もんの凄い剣幕で怒鳴られた。その気持ちは嬉しいよ。
でもさぁ。私の予想が正しければ、これが一番みんなで帰れる方法なんだよね。
「D3ちゃん。ユグドラシルってこの要塞を取り仕切ってるんでしょ。そして、ビームとかミサイルとか積みまくってるんだよね」
私の意図を察したのか、D3ちゃんが答える。
「ええ。元はバリバリの軍事要塞ですからね。空に浮かぶシャトル一つ、撃ち落とすなんて訳無いですよ」
「だ、そうだよ。このまま皆で帰っても、宇宙の塵になるだけ。だったら、私が乗り込んで、その隙に脱出すればいい。ってか脱出して。残っても、人質だから。足手まといにしか、ならないから」
この流れたと、橙子ちゃん辺りに「怜ちゃんが黒幕倒すまで、中で待ってればいい」とか言われかねないので、先に言ってしまう。あのユグドラシルって奴の性格を考えると、人質とか平気でやりそうなんだよねぇ。
「雷桜は宇宙空間にも対応してるしさ。結構難しそうだけど大気圏突入も可能みたい。だから、特攻って訳じゃあ無いんだよ。ユグドラシルをぶっ飛ばして、その後帰ればいい。なぁに、サッサと倒せれば、シャトルに合流とか出来そうだしね♪」
「そんなボロボロで、その自信は何処から来るのよ!」
あらら、そこ言われるとキツイなぁ。確かに、今は立ってるのがやっとだしね。
「ま、何とかなるでしょ。私、ロリコンだよ。幼女の為に、頑張れるに決まってるじゃない」
それに、雷桜の回復機能もあるしね。グノーディア戦で経験済みだけど、多少の怪我や疲労なら、回復可能だし、強心薬で体を騙すことだって出来る。
「雷桜の回復機能。出力最大にしときました。中毒にはなりませんが、フィードバックは凄まじいので、覚悟しといてくださいね」
「おお、D3ちゃん。さっきから、気が利くねぇ。私が思ってる事、全部言ってくれてるよ」
「私が、あのメンドクサイ坊ちゃんに、何百年仕えたと思ってるんですか。この程度の先読みなど、朝飯前ですよ」
ため息をつきながら、調整した雷桜を差し出してくる。それを受け取って、娘として彼女に礼を言っとこうか。パパが、迷惑かけたみたいだしね。
「ははは、アリガトね。娘として、礼を言っとくよ」
「誠意は行動で示してください。坊ちゃんは、中身はともかく、誰にも負けませんでした。紛れもなく、世界最強だったんですよ。貴方も彼の娘なら、あんな要塞一つや二つ、どうという事は無いはずです」
「随分と、期待してくれちゃってぇ。どうという事ないなんて、そんな――」
「マジです。全盛期の坊ちゃんなら、あんな要塞一捻りだったですよ」
「え、えええ」
D3ちゃん、嘘をついている訳じゃあ、無いっぽい。って事は、パパってどんだけチートだったんだよ。強すぎるだろ、全盛期パパ。
「それで、甘えたい、頼りたいって無茶苦茶だよね、ははは」
「え、ええ。坊ちゃん最大の悲劇は、強すぎた事ですからねぇ。まさか、最強の英雄が、女性に母性を求めているなんて、想像だにしませんよね」
「……パパ。アンタって人は、もう」
なんつーか、言いたくないけどやっぱ残念な人だなぁ。ま、だから、さ。
「結構、好感持てるよ。最強無敵で、人格まで善良で、欠点無しの人なんて、好きになれそうにないなぁ、私。それなら、ロリ母性最高の、大馬鹿野郎の方がいいよ」
「そうそう。その通りですよ。私は、そんな情けない所を持った坊ちゃんだからこそ、何百年も仕えてきたんです。あの人の愚痴の中に見せる人間臭さが、大好きでした。聞く度に、この人は超人なんかじゃなくって、弱くて心ある人間なんだと、思えたんですよ」
弱さは、人間らしさというパパの言葉を思い出す。そういう弱さを愛して欲しくて、たまらなかった男の言葉は、結構胸にずしんとくるなぁ。
「あ、だから過去に行ったんだね。どんなに英雄でも私の時代だったら、唯の住所不定無職の、ダメ人間からスタートだしさ」
それで、母性MAXの幼女であるママと出会って、メロメロになって、元の時代でもそれが忘れられずに、ユグドラシルにアールヴを提案した。情けないけど、恐ろしく人間臭いなぁ。
「でしょうねぇ。思い返してみれば、タイムマシンのプロトタイプが完成した時、真っ先に志願しましたから。「皆に危険な目を合わせる訳には」とか、適当な事言って誤魔化してましたが、しがらみのない世界に、逃げたかったんだと思います」
私の仮説は、大体合ってたみたいだ。D3ちゃんが、呆れ顔で答える。
「そんじゃあ、ま。聞きたい事も大体聞けたし、この青く輝く星と幼女を守る為、頑張りますか」
「情けないけど、平和で悪くは無い世界ですからね。守ってやる価値は、有ると思いますよ」
「ノンノン。違うよ、D3ちゃん。私が戦うのは、世界の為とかじゃあ、無いんだよ」
「という事は、仲間の為とかですか?」
う~ん。ちょっとだけ違う。まぁ、ティスちゃん達の為ってのも、あるんだけどさぁ。
「そんな訳ないじゃ無いですか。バカ姉が戦う理由なんて、今も昔も、一つだけですよ」
「そうそう。怜ちゃん、最初私を助けた時も、小学生だと思ったなんて、言ったもんね。いくら私服だったとはいえ、結構傷ついたんだよ、私」
二人が、互いに肩をすくめながら、笑ってる。ってか橙子ちゃん、結構気にしてたんだね。なんか、ゴメンね。ロリ巨乳もいいなって、思ったんだよ。
ま、それは後で謝るとして、今はユグドラシルだ。奴を倒さなきゃ、謝る事も出来ないしね。
気を取り直して……胸を張って宣言する。私が、一人で宇宙要塞に立ち向かう訳を。
「私、ロリコンだから。幼女が好きで好きで堪らない、幼女趣味英雄だからだよ!」
とうとう1000PV達成しました。これも、読んでくださる皆様のおかげです。ありがとうございます。




