おもい
斉藤は、その夜マキの名刺の裏にに書いてあったアドレスにメールを送った。
店で名刺をもらって、斉藤は大切に財布にしまった。出口まで、マキに送ってもらい改めてマキを見たときにその美しい容姿に完全にまいってしまっていたが何より
「また会えるの楽しみにしてますね」
という一言が心にささった。家につき名刺を財布から大事に取り出す。するととてもいい匂いがした。マキの香水の香りだった。バレンティーノという香水だったがもちろん斎藤にはそのことはわからない。ただ、先ほどの時間が戻ってくるかのように斉藤の心を鷲掴みにした。
と、裏側をみるとメールアドレスとラインの番号が手書きで書いてあった。
斉藤は思わず、驚きと嬉しさでガッツポーズする。だがこれは、マキの完全なチョンボだった。通常、マキは気に入ったお客さんに2回か3回連続で指名したくれた方のみにアドレス付き名刺を渡すのだが、今日は焦っていて間違えて斉藤に渡してしまっていたのだ。
「今日はありがとう。とても幸せな時間だった。マキも俺のこと気に入ってくれたみたいで嬉しかった。突然告白したけど俺は本気だ。次に会うときに付き合おう。2人の記念日にしよう。」
とメールを送った。斉藤はとても幸せな気分だった。次に会うときには2人はつきあっているだろうと思った。
マキは斉藤の予想通り自分に相変わらず優しかった。口下手な自分に合わせていろいろな話を聞いくれる。
なにより自分を見てくれる笑顔がすごく可愛かった。
斉藤は今日のことを思い返す。確かキャバ嬢攻略のサイトに最初は顔を近づけすぎるなと書いてあった。斉藤は忠実にそれを守っていたが、むしろ顔を近づけてきたのは、マキの方だった。それは自分に好意があるとしか考えられなかった。
2ヶ月間、いろんなことを我慢して倹約した甲斐があったと斉藤は思った。
と、そんなことを考えているとメールが鳴った。斉藤は大慌てで携帯をみる。だがそれはキャバ嬢攻略サイトからだった。
「2日連続でお店行くとキャバ嬢の印象はすばらしくよくなる」と書いてある。
斉藤は、そのメールを読んで明日も行こうと心に決めた。が…マキからの返信がない。彼女は、きっとメールに気づいてないんだと思いもう一度メールを送った。
「お風呂にでもはいっているのかな?でたら連絡よろしく」
と送った。だがやはりなかなか返事はこない。
「もう寝たのか?」
斉藤は少しテンションを下げたが、今日の疲れも手伝っていつの間にか寝てしまっていた。




