ゆめ
サナは最近、よく夢をよく見ていた。
全部、ユキがでてくる。彼女はいつもサナと向かい合い黒いレトロなソファに座っている。優しい言葉をかけてくるときもあるし、罵倒するようなすごい剣幕で怒鳴り散らすこともある。顔は光が強く当たっていていつも見えない。ここまで、同じ夢をみていると夢の中でもココが夢の空間であることに気づくようになった。どうやら今日は機嫌がよくないらしい。
「あなた、何をやっているの?ナンバー3って何!?とっとと一番になりなさいよ!ほんとに仕事出来ないんだから!」
(いや、3番なら私にしてはいいと思うんだけど…)
「ほんとイライラする。そんなんで私の真似するとかマジウケるんだけど。」
(…ごめんなさい)
「なに謝ってるの?馬鹿じゃないの?だいたいそんなんだから、客にもなめられるのよ!」
(私、そんなに真面目にキャバやってないし…)
「はぁ!?仕事できないくせに口ごたえっすか?そんなんだから中途半端なことしかできないんだよ」
(…)
「今しかできない仕事なんだろ!?だったら、死ぬ気でやれよ!私のニセモノ!!」
(はい…)
「天下のキャバ嬢だろ!?不可能なことなんてないと思うな、欲しいものは絶対手にいれなさいよ!!」
サナは、黙ってしまう…。だが不思議と恐怖は感じない。むしろ大好きな先輩に激励されている感じだった。
と、急にユキの声色がかわる。
「ねぇねぇ、サナちゃん。しんちゃんっとうまくいってるみたいね。」
(あ、うん…)
「いいなぁ…」
(ユキだって、さなやんがいるじゃない?)
「でも今、いないの…。どこかにいっちゃったの…」
(そっかぁ…一緒にいると思ったのになぁ…)
「でもね。きっとね、今も私を探してると思うんだぁ…」
(うん。きっと血眼でさがしてるよ)
「早く見つけてくれないかなぁ…早くさなやんに会いたいなぁ…」
(きっとすぐにくるよ)
「だよね?だよね?で、今度あったら、時計買ってもらうの」
(時計?)
「そうなの。さなやんがしている時計と全く一緒のやつ。お揃いでするの…」
(お揃いとかいいね)
「でしょでしょ?さなやんが買ってくれるって言ってくれたの。さなやん、約束は絶対守る人だから。」
(あはは、じゃ絶対に会いにくるね。時計届けるために)
「そうなの。待ち遠しいなぁ…早く逢いたいなぁ。いっぱい話したいことがあるの」




