橘うごく
橘が真田のメールの気づいたのは、その日のお昼すぎだった。
彼は、リアル・アイについてあまり関心は示さなかったが、日記を書いた張本人であるユキという女の子を探したいと書いてあった。実は橘の次の目標は、「さなやん」か「ユキ」だったので、その意見には賛成だった。
リアル・アイについては、コトが大きすぎて一般庶民の橘や真田には荷がおもしろく、調べてみたいのは山々であったが一度ココは、警察の山本に任せてみようと思った。彼もこのことについては、橘に協力できるとこはしてほしいと言っていたので連絡が途絶えることは無いだろう。
ただ真田が「さなやん」ではなく、「ユキ」を探したいというところには疑問はあったが、最近は真田に会っていないのでなにかあったのだろうかと橘は考えた。
橘はそのユキについて疑問に思うことがひとつあった。彼女はサナの話だと、自分と同業すなわちキャバ嬢だったと言っていた。だとするとこの「ユキ」という名前は、本名なのか源氏名なのかという疑問だ。若干真偽のほどは不明だが、サナは日記はキャバクラ店にあったと言っていた。それが本当なら源氏名の方が確率は高いような気がする。
そうなるとサナの勤めるキャバクラに行って話を聞く方が早い。ベテランの嬢がいれば、ユキを覚えているかもしれないと思ったからだ。日記によるとユキがキャバ嬢をしていたのはわずか1年前、それならば普通に職業としてキャバをやってる娘なら必ずいると橘は推測した。
橘は早速ネットで探してみる。すると、今日は日曜日だが店はやっている。マキ(サナ)は出勤予定ではなかったが、それはそれで都合がいい気がする。なんとなくだが…。
一応真田にその旨をメールで連絡し、橘は店に行くことにした。
橘はできれば真田と一緒に行きたかったが、メールはなかなかかえってこない。真田のような男がメールを返してこないということは、忙しいかお取込み中なのだろう。仕方なく橘は簡単に身支度を終え、夕飯を食べつつ店へと向かう。
食事は、池袋の松屋で簡単に済ませることにした。松屋は例のマクドナルドのとなりにある。となりのビルを見上げると微かだが、4Fから光がもれている。
だが、真田から詳しい話を聞いていない以上、そこにいくわけには行けない。
橘は、その様子を携帯カメラで撮影すると、そのまま松屋にはいっていった。
そして、時計は夜の8時になろうとしていた。




