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きざみ再び


電話が鳴っていた。

真田は、その電話のバイブのジージー音で目覚めた。仕事の疲れか、はたまた昨日のリカとの深夜までの飲んだのがきいたのかわからないが、漫画喫茶のリクライニングは真田の予想を大きく上まわり素晴らしい寝ごこちだったおが災いした。


「もしもし」


真田は、慌てて電話にでる。周りを見渡したが今の時間はわからない。携帯しか時間を知るすべをもたない彼はとりあえず電話の相手の声を待った。


「しんちゃん〜お待たせ!ちょっとおそくなっちゃってごめん!」


サナは、電話でそう誤った。サナが謝るということは、彼女が店を終わってはじめて電話をくれた証拠だ。真田は、ホッと胸をなでおろした。


「いや、大丈夫だよ。今どこにいるの?」


「お店を出たとこだよ。しんちゃんは、どこ?」


「マックの近くの漫画喫茶。すぐでるから、じゃマックの前で」


真田はそういうと、急いで電話を切り漫画喫茶のレジへ向かう。

時計を見ると2時だった。サナの予想より1時間遅れか…真田はさぞやサナが疲れているだろうと予想した。

これだとなるべく近くの居酒屋とかにはいらないとな…真田は、さきほどこの辺りを散策した記憶を思い出し、目処をつけた。


会計を終え、エレベーターで1階におりた。若干、動きが遅いので気があせる。こういう時は、ちょっとしたことが気になったりする。サナより遅くなることは避けたかった。あの付近は交番はあるものの、深夜になると終電を失った女の子を待ち構えるナンパ男たちのメッカだ。

エレベーターから降りると、真田は駆け足でマックに向かった。

恐らく今真田が出せる最高時速を更新するタイムを出して向かったが、サナはまだいなかった。(まにあった…)真田は息をはぁはぁしながら安堵した。と、後ろから、空手チョップが真田の頭を襲った。


「おーそーいー。こんな可愛い子をこんな時間に!こんな場所で!待たせるとかありえない」


サナだった。顔は笑っていた。


「いやいや、大丈夫!おまえなら!!」


「ちょっとー!それ、どういう意味よ!!」


また、サナがチョップで襲ってきたので、真田はしばらくやられ放題になっていた。サナチョップ…結構痛いな…。真田がそんなことを思っているとサナは、


「しんちゃん!おなかすいたーーー」


と言いだした。真田は、とりあえず居酒屋を進めるがサナはしばらく迷っていた。なにか行きたいとこでもあるんかい?と真田は思ったが、サナは、


「じゃ、きざみにしよう!」と真田の手をひっぱった。


「きざみはいいけど…北口だぞ。サナは疲れてないんかい?」


「おじたんと一緒にしないで〜」


憎まれ口をたたけるなら、まだ元気ってことだろう…真田はそう思い、サナにひきづられながら「きざみ」へ向かった。この無駄な元気は、なんだろうとも真田は思ったがこれが若いということだろうか…


最初に二人で行った「きざみ」は、朝の2時をすぎようというのに普通に営業していた。看板をみると4時までになっている。チェーン店でもない居酒屋がそこまでやるかっと思ったが、さすが歓楽街にある居酒屋だと感心してしまう。


サナは、席に座るととりあえずビールを頼み、真田はジンジャーハイボールを頼んだ。食べ物はサナに選ばせようとすると、サナは「は?」みたいな顔をする。


「どうした?」真田がきくと


「しんちゃん、ご飯食べてきたの?!一緒に食べたかったのにー」


と、返答が返ってきた。今は朝の2時だ。さすがに真田の年でこんな時間に食べたらあっという間にデブおじたまになってしまう。あからさまに嫌な顔をして文句を言おうとすると、サナは「冗談!冗談!」とケラケラ笑った。


こいつの言うことを一々真に受けてたら、生真面目な俺は精神が持たんと真田はふてくされた。はっきり行って大人気ないが、真田は典型的な負けず嫌いでそれが年上だろうが女だろうが容赦はなかった。


「怒らないでよ〜。そうそう、いいことあったよ」


サナはそういった。そういえば、真田もサナに言うことを思い出した。例の日記と「TOTOには関わらない方がいいという件だ。

真田はとりあえず、サナの話を後回しにして、昨夜、橘とだした結論をいろんな説明付きで話した。サナは珍しくおとなしく聞いていたが、真田がひととり話を終えると、今度は私の番ね…と言い


「昨日「TOTO」とう人に会った」とぼそりと言った。
















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