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それからの日々は、目まぐるしいものだった。
新たな家庭教師がついて、歴史から始まり文法、倫理学、算術、天文学、魔術、音楽、法学などの教養を身につける。それはミネツタックのものに限らず、アストラバーグ、中央、聖域の知識をつけることも含まれる。
ロゼは元々、ナオレックで基礎知識は習得していた。新たな家庭教師であるハオリンクが驚くほどだったが、国を代表する花嫁となるロゼにはまだまだ学習すべきことは多かった。
座学と並行して行われたのは、ダンスや礼儀作法など、社交界に出るための指導だった。
これは、伯母であるツユリリーが主な教師だった。礼儀作法は元々及第点に達していたが、体の弱いロゼは、ダンスを苦手としている。
まず、体が硬い。そして体力がないため、一曲踊るだけで息切れが激しい。リズム感はあれど、社交界に出るにはまだまだ先が長い。
体力作りのために、毎日庭園を散歩したり柔軟体操をしたり、ロゼにはなかなかハードな日々だ。
ある日の晩餐でのこと。
「それにしても、ロゼは覚えが良いわ。ハオリンクも誉めていましたよ。」
「ありがとうございます、伯母様。」
「励んでいるようで何よりだ。...2人に伝えてことがある。」
ノルバルトが、カトラリーを置いて改まる。
「来週から、スカイマリーとララミーナがここに滞在することになる。ロゼにとっては異母姉にあたる2人だ。」
「まぁ、また突然なことね。」
「姉上が理由でしょう。ロゼの事を手紙に書いたそうじゃありませんか。」
ロゼは驚いてツユリリーの方を見る。
「あら。わたくしは聞かれたことに答えただけですよ。ロゼはとても優秀だとね。」
「まあ、恐縮ですわ。」
「デビュタントまで時間はありません。社交界へのデビュー前の関門と思って励みなさい。」




