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未来AIの戦術が理解できない俺、室町で名将と呼ばれる  作者: 堀吉 蔵人


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9/10

軍師殿のそばに立つ者

夜が明けても、橋の匂いは消えなかった。


 焼けた松明の脂、濡れた木、泥、汗、血。川霧がそれらを薄く包み、朝の光だけが何も知らない顔で水面を照らしている。景は館の庭先に立ったまま、昨夜の橋を見ないようにしていた。見ないようにすると、かえって木槌の音や怒鳴り声が耳に戻ってくる。


 勝った。


 その言葉は、どうにも体に馴染まない。


 館の者たちは忙しく動いていた。負傷者が運ばれ、壊れた盾が並べられ、捕らえた敵兵が土間の奥へ連れていかれる。炊き出しの湯気が上がり、女たちが粥をよそい、子どもが近づこうとして大人に引き戻された。


 戦のあとには、勝ち負けとは別の仕事が山ほどあるらしい。


「軍師殿」


 後ろから呼ばれて、景は肩を跳ねさせた。


「違います」


 反射で否定したら、粥の椀を抱えた若い兵が困った顔をした。


「では、何とお呼びすれば」


「景でいいです」


「景殿」


「殿もいらない」


「それは困ります」


「こっちが困ってるんだけど」


 兵は答えに窮したまま椀を差し出した。景は受け取るしかなかった。湯気の立つ粥には、刻んだ菜と少しの塩が入っている。昨日までなら薄いと思ったかもしれない。今は、それだけで十分すぎた。


 口をつけようとした時、土間のほうから低い声が響いた。


「知らぬ! わしらは先手に加えられただけだ!」


 捕虜の声だった。すぐに別の男が何かを問い、縄がきしむ音が続く。景は粥を持ったまま動きを止めた。


 紗那が土間の入口から出てきた。昨夜よりも身なりは整っているが、袖の端にはまだ泥が残っている。髪を男のように結び、腰の刀を直しながら、まっすぐ景のほうへ歩いてきた。


「食わぬのか」


「食べるよ。食べるけど、向こうが気になって」


「聞いたところで、景殿の腹は膨れぬ」


「殿を付けるなって今ちょうど言ってた」


「なら軍師殿か」


「もっと悪い」


 紗那は少しだけ笑い、すぐに土間へ目を戻した。


「捕らえた者は、使い捨てられた足軽に近い。名のある者ではない。だが、誰に集められたかは少しずつ出てきた」


「誰?」


「津田方の郎党、と名乗る者がいたそうだ」


 景は椀を持つ手に力を入れた。


 津田。


 昨日の夜、敵がどこの誰か分からないことが余計に怖かった。名前が分かれば少しは安心するかと思ったが、そうでもない。名無しの敵が名札を付けただけで、むしろ輪郭が濃くなった。


「その津田って、大きいのか」


「このあたりだけで見れば大きい。だが、もっと大きな家の顔色を見て動く家でもある」


「大きい家の、さらに下?」


「そうだ。だから厄介なのだ」


 紗那は庭の向こうを見た。そこには朝の光を浴びた田が広がっている。昨日まではただの田んぼに見えた場所が、今はどこから敵が来るか分からない開けた地形に見える。


「津田はこの川筋を欲しがっていた。だが、正面から館を囲むほどの兵は出してこなかった。昨夜は橋と古渡を使い、こちらの目を裂こうとした。失敗した以上、次は兵を増やすか、別の家を巻き込む」


「巻き込むって」


「『あの館には妙な軍師がいる』と広がれば、興味を持つ者も、恐れる者も出る。恐れた者ほど、早く潰そうとする」


 景の粥が急に重くなった。


「俺のせいじゃん」


「景殿が勝たせたゆえだ」


「勝たせたって言い方やめてくれ。俺は橋が怖かっただけで」


「その怖さで橋を縛った」


「紗那もやめて。君が言うと、みんな本気にする」


 紗那は景の顔をじっと見た。


 その目は、からかっている時のものではなかった。戦場で敵の動きを見る時の、細く鋭い光がある。景は思わず粥をすすった。熱くて舌を焼きそうになり、変な声が出た。


「景」


 呼び捨てだった。


 不意に距離を詰められたようで、景は椀から顔を上げる。


「私は、おぬしの言葉をそのまま人に伝えてはならぬと思っている」


「いきなり傷つく話だな」


「そのままでは伝わらぬ。おぬしは妙な言い方をする。線、目、後ろを切る、情報が漏れる。兵は首を傾げ、主は考え込み、時には命令が遅れる」


「それは本当にごめん」


「だから、私が聞く」


 紗那は静かに続けた。


「おぬしが何を怖がり、何を見て、何を嫌がったのか。私が聞き、それをこの時代の言葉に直す。兵が動ける言葉にする。主に伝わる形にする」


 庭先の空気が少し止まった気がした。


 景は粥の椀を両手で持ったまま、すぐには返事ができなかった。胸元の小さな板、KM-07がかすかに震える。朝の光の中でも、それはどこか冷たい存在感を放っていた。


《提案。現地語彙変換担当者の固定は、命令伝達誤差を低減します。紗那を戦術通訳ノードとして設定することを推奨》


「戦術通訳ノードって何」


「また変な言葉か」


「うん。でも、たぶん君のことを褒めてる」


「ほう」


 紗那は少し満足げに顎を引いた。


「ならば悪くない」


「悪いかどうか以前に、俺は軍師じゃない」


「軍師でなくともよい」


「え」


「景が見たものを、私が使えるようにする。それだけだ」


 その言い方は、昨夜までとは少し違っていた。


 持ち上げられているのではない。祭り上げられているのでもない。役目を渡されている。逃げにくい形で、しかし逃げ道を完全に塞がない形で。


 景は土間を見た。捕虜の声は弱くなっている。誰かが水を飲ませているらしく、竹筒の鳴る音がした。


「俺が間違えたら?」


「間違えぬ者などおらぬ」


「AIは間違えないっぽいけど」


「その、あい、は、人を走らせる疲れを知らぬのだろう」


 景は言葉を失った。


 紗那はKM-07の正体など知らない。ただ、景の独り言と妙な反応から、何かが景に語りかけていることを察している。それでも彼女は、見えない声の正しさより、走る人間の足を見ていた。


「昨夜、橋で待つ者たちは震えていた。古渡へ走った者は道を間違いかけた。北の浅瀬を見張った百姓は、敵が来ぬまま寒さに歯を鳴らしていた。正しい策だけでは動かぬ。人が動ける形にしなければ、策はただの難しい言葉だ」


 景の胸元でKM-07が沈黙した。


 否定しないのか、と景は少し驚いた。


《観測。現地戦力の実行能力には予測不能なばらつきが存在。紗那の補正は有効》


「ばらつきって言うな」


「また怒っておる」


「だいぶ失礼なことを言ってる気がする」


「ならば、私が殴る相手はどこだ」


「見えないところ」


「面倒だな」


 景は少し笑ってしまった。笑ってから、ようやく粥の味がした。薄くて、熱くて、胃に落ちると体の芯がゆっくり戻ってくる。


 その時、館の奥から年嵩の武士が現れた。昨夜、橋で冷静に命令を伝えていた男だ。疲れているはずなのに、背筋だけは曲がっていない。


「景殿、紗那殿。主がお呼びです」


「俺だけじゃない?」


「お二方を、とのこと」


 景は紗那を見た。紗那は当然のように頷く。


「行くぞ」


「ちょっと待って、粥が」


「持って行け」


「会議に粥持って行くの?」


「腹を空かせた軍師ほど困るものはない」


「軍師じゃないってば」


 言いながら、結局景は椀を持ったまま歩くことになった。


 館の広間には、すでに何人かの武士が集まっていた。畳は泥で少し汚れ、空気には湿った革の匂いが残っている。中央に粗い地図が広げられていた。紙ではなく、板に墨で川筋や道を描いたものだ。石や木片が兵の代わりに置かれている。


 景はその地図を見て、思わず画面の中のゲームを思い出した。だが、すぐに違うと分かる。線は歪み、距離もあやしい。山の位置も、道の曲がり方も、描いた人間の記憶に頼っている。


 館の主が上座にいた。昨夜より顔色は悪いが、目は冴えている。


「来たか」


「はい」


「食いながらでよい」


「本当にいいんですか」


「倒れられては困る」


 景はますます逃げ場を失った気分で座った。紗那はその少し横、半歩後ろに控える。近すぎず、遠すぎない位置だった。


 館の主は板の地図を指した。


「捕らえた者の話では、昨夜の先手は津田の小勢であった。だが、津田の本隊ではない。川向こうの在所に、さらに兵が集まっているらしい」


 石が一つ、川の向こうに置かれた。


「数は?」


 紗那が尋ねた。


「確かではない。三百とも五百とも言う」


 広間に重い沈黙が落ちた。


 景はその数字の大きさをすぐには測れなかった。ゲームなら少ないのかもしれない。映画なら画面の端に収まる数かもしれない。だが昨夜、数十人が橋と川下で動くだけで、あれほど世界がぐちゃぐちゃになった。


 三百。


 五百。


 その一人ひとりが声を出し、走り、倒れ、逃げる。


 景は粥を飲み込むのを忘れた。


《敵戦力推定。味方現有戦力を上回る可能性が高い。防御拠点維持のみでは包囲継続時の物資消耗により不利》


 KM-07の声はいつも通り平坦だった。


「物資消耗……兵糧がまずいってことか」


 景が呟くと、広間の視線が集まった。


 しまった、と思った時には遅い。


 館の主が目を細める。


「続けよ」


「いや、今のは」


 紗那がすぐに口を開いた。


「景殿は、敵が力で押すだけでなく、こちらの飯を削りに来ると見ておられます」


「そこまで言ってない」


「言った」


「言ってない」


「今、言ったことにする」


 小声のやり取りだったが、館の主には聞こえていたらしい。口元がわずかに動いた。


「確かに、館に籠もれば飯が減る。周りの在所が敵に脅されれば、こちらへ米も人も届かぬ」


 年嵩の武士が板の地図に別の木片を置く。


「北の道を押さえられれば、援けを呼ぶにも遅れます」


「遅い、ですか」


 景はその言葉に引っかかった。


 この時代は、何もかも遅い。伝令が走り、馬が疲れ、村を通れば噂が混ざる。昨日の夜、橋の向こうに敵がいると分かっても、別の場所へ命令が届くまで時間がかかった。


 遅いことは弱点だ。


 けれど、遅いからこそ、一度流れた話は形を変えながら相手にも届く。


《推奨。敵集結前に心理的抑止を実施。虚偽戦力情報を流布し、敵指揮官の意思決定を遅延させる》


「心理的……虚偽……」


 景は眉を寄せた。


「どうした」


 紗那が低く尋ねる。


「ええと、敵が集まる前に、こっちがすごく強いって噂を流して、向こうの判断を遅らせろって」


 広間が静かになった。


 景は自分でも嫌な予感がした。こういう時は、だいたい話が妙な方向へ進む。


 館の主はゆっくり頷いた。


「噂を使うか」


「いや、使うっていうか、たぶん相手を迷わせるだけで」


「昨夜すでに種はある。橋の軍師、古渡を読む、敵の目を縛る。尾ひれは勝手につこう」


「尾ひれを止めたい側なんですけど」


 紗那が平然と言った。


「止めるより、形を整えたほうがよい」


「整えないで」


「景殿は、橋を怖がったのではない。橋を怖がる者の顔を使った。古渡を守ったのではない。敵が古渡を欲しがる心を読んだ。北を捨てたのではない。北を使わせぬように、使わぬまま置いた」


「どんどん俺が知らない俺になっていく」


「そのほうが敵は迷う」


 年嵩の武士まで真顔で頷いた。


「敵の耳に入れば、津田も容易には動けますまい。昨夜の負けの言い訳にもなりましょう。『敵に妖しき軍師あり』と」


「妖しいはやめてください」


 館の主は地図の端を指で叩いた。


「だが、噂だけでは足りぬ。津田の後ろにいる者が動けば、津田は迷っても進む」


「後ろにいる者?」


「津田が顔色を見る家だ。名を、鹿島と言う」


 また新しい名前が出た。


 景はもう椀の中身が減っているのかどうかも分からなかった。


「鹿島は、ここから西の道を押さえたがっている。津田が川筋を取り、鹿島が道を取れば、この館は挟まれる」


 板の上に、二つの石が置かれた。


 川向こう。


 西の道。


 小さな館が、その間で急に頼りなく見えた。


《戦況評価。局地衝突から広域勢力間抗争へ拡大する兆候。早期に同盟候補、補給線、撤退路を確保する必要があります》


「広域勢力間……」


 景は額を押さえた。


「もっと簡単にって言ったよな」


《換言。けんかが大きくなります。味方、飯、逃げ道を探してください》


「急に雑」


 紗那が身を乗り出した。


「今のは分かる。けんかが大きくなる、か」


「そこだけ拾わないで」


「味方、飯、逃げ道。よい並びだ」


「よくない。最後が逃げ道なのが怖い」


 館の主はその言葉を聞いて、初めて深く息を吐いた。


「味方、飯、逃げ道。確かに、どれも要る」


 広間の武士たちが地図を見直す。先ほどまで敵の数ばかりに向いていた目が、村、道、山の陰へ散っていく。景はその変化を見て、背中が冷えるのを感じた。


 まただ。


 自分はただ、AIの言葉に文句を言っただけだった。だが、それが紗那の耳を通り、主の判断に入り、周囲の動きを変えていく。


 責任が、目に見えない形で増えていく。


「景」


 紗那が小さく呼んだ。


「顔が死んでおる」


「死ぬほど怖いから」


「それも伝えるか」


「伝えなくていい」


「なら、私が別の形にする」


 紗那は広間の中央へ一歩進んだ。彼女の声は大きくない。けれど不思議と通った。


「景殿は、敵の強さより、こちらの細さを見ておられます。兵が少ないことではない。飯が届く道、味方が来る道、退くべき時に退ける道。それらが細い。敵はそこを締めに来る。ゆえに、今のうちに太くしておかねばならぬ」


 広間の誰も笑わなかった。


 景の口から出た「味方、飯、逃げ道」は、紗那の声でまるで本物の軍議の言葉になっていた。


 館の主が頷く。


「よし。北の村へ使いを出す。米を動かせ。西の寺にも文を送れ。あそこは鹿島と縁が薄い。逃げ道と言うなら、山道を知る猟師を集めよ」


 命令が次々に飛んだ。


 武士たちが立ち上がり、板の地図の周りから離れていく。さっきまで重かった空気が、忙しさに変わった。恐怖が消えたわけではない。ただ、何をすればいいかが少しだけ見えたのだ。


 景はその場に座ったまま、粥の椀を見下ろした。中身はすっかり冷めていた。


 紗那が戻ってくる。


「よい言葉だった」


「君の言葉だよ」


「元はおぬしだ」


「元が雑すぎる」


「雑なものを使える形にするのが、私の役目だ」


 さらりと言われて、景は返す言葉を失った。


 役目。


 紗那はもう決めていた。景の隣に立ち、景の変な言葉を拾い、この時代の命令へ変えると。男装の若武者としてではなく、ただの通りすがりでもなく、景のそばで戦を動かす者として。


 景は逃げたいと思った。


 だが同時に、紗那がいなければ自分の言葉は誰にも届かず、届かないまま誰かが死ぬのだとも思った。


 それは、もっと嫌だった。


「紗那」


「何だ」


「俺、たぶん何度も間違える」


「知っておる」


「即答かよ」


「だが、おぬしは間違えたあとに怖がる。そこは信用できる」


「信用の基準が低くない?」


「怖がらぬ者よりはよい」


 紗那はそう言って、ほんの少しだけ表情を緩めた。


「だから、私はそばで聞く。おぬしが何を怖がったかを」


 景は椀を畳に置いた。


 胸元のKM-07は静かだった。いつものように正解を押しつけてこない。その沈黙が、かえって今の言葉を肯定しているように思えた。


 広間の外では、伝令の馬が引き出されている。蹄が土を蹴り、若い兵が文を懐へ入れ、誰かが水筒を渡した。朝日はもう高く、川霧は消えかけている。


 遠くの道に、昨日はいなかった人影があった。


 物見だろうか。味方か、敵か、それともただの村人か。景には分からない。だが、その影はしばらく館のほうを見てから、すぐに西へ消えた。


 紗那もそれを見ていた。


「早いな」


「何が」


「昨夜の話が、もう外へ出ている」


 景は喉の奥が乾くのを感じた。


 この時代の情報は遅い。けれど、火が藁を伝うように、必要な場所へは思ったより早く届くのかもしれない。遅いものと早いものが混ざって、誰にも正確な形が分からないまま戦を呼ぶ。


 館の主が広間の奥から声をかけた。


「景」


「はい」


「しばらく、紗那をそばに置け。おぬしの言葉は、あれが一番早く聞く」


 景は紗那を見た。


 紗那は驚いていなかった。むしろ、最初からそうなると分かっていたような顔をしている。


「拒否権は」


「あると思うか」


 紗那が低く言った。


「ないですね」


「賢い」


「賢くなりたくて言ったんじゃない」


 館の外で、馬が一声いなないた。伝令が走り出す。北へ、西へ、村へ、寺へ。景の知らない地名へ、景の言葉を紗那が整えた命令が運ばれていく。


 それはもう、橋の上の小さな勝ちではなかった。


 川向こうには津田がいる。西には鹿島という名が見え始めた。館の周りの道が、ただの道ではなくなっていく。飯を運ぶ道、味方を呼ぶ道、逃げるための道。そして敵が締めに来る道。


 景は胸元を押さえた。


「KM-07」


《待機中》


「次から、最初にそれを言ってくれ。味方、飯、逃げ道、みたいに」


《了解。現地運用向け三項目要約を優先します》


「三項目要約……まあ、いいか」


 紗那が隣に立った。


「まずは味方だな」


「次に飯」


「最後に逃げ道」


「最後はできれば使わない方向で」


「使わぬ逃げ道ほど、あると強い」


 景は西へ続く道を見た。


 朝の光の中で、その先はただ白く霞んでいる。まだ軍勢は見えない。旗も、槍も、土煙もない。けれど景には、そこから何か大きなものがゆっくり近づいてくる気配だけが分かった。


 名将と呼ばれるには、まだ何も分かっていない。


 ただ一つ分かったことがある。


 自分の言葉は、もう自分だけのものではなくなっていた。

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