第97話 神喰らいの降臨
黒い柱が。
空を貫いている。
王都の人々が。
恐怖で空を見上げる。
「また……あれが……」
「神喰らい……?」
俺は空を見る。
巨大な裂け目。
その向こうに。
赤い瞳。
『――器よ』
「……」
『ようやく門が開いた』
「お前は……」
『我が名は不要』
『我は神喰らい』
世界が震える。
『この世界を喰らう者』
俺は剣を握る。
「させない」
『お前には無理だ』
「それは」
俺は仲間を見る。
「やってみないと分からない」
神喰らいの力が降り注ぐ。
黒い雷。
「守護領域!」
俺たちを結界が包む。
だが。
「……重い!」
結界が軋む。
「レオン!」
「大丈夫!」
アクアが。
突然輝き始めた。
「アクア?」
「……ぼく」
身体から。
青い光が溢れる。
「思い出した」
「何を?」
アクアの声が変わる。
少しだけ。
大人びた声。
『私は――』
「……!」
『神々の最後の記憶』
『神核』
そして。
アクアの背後に。
巨大な女性の姿が現れた。
銀色の髪。
青い瞳。
「女神……?」
アクアが言う。
『この方が』
『私を守ってくれた』
俺は。
その姿を見る。
見覚えがある。
「……女神様」
女性は。
俺を見つめる。
そして。
一言。
『レオン』
『ごめんなさい』
俺の胸が。
締め付けられた。
「何で謝るんだよ……」
『あなたを――』
そこで。
映像が途切れる。
神喰らいが。
巨大な腕を伸ばす。
『邪魔をするな』
アクアの光が弾かれる。
「アクア!」
俺は走る。
「俺が守る!」
そして。
アストラ・ゼロが。
第五権能を解放した。
《――権能解放》
刀身に。
新たな文字。
「連結」
俺は目を見開いた。
「連結……?」
アストラが答える。
《仲間の力を一つにする権能》
俺は。
仲間たちを見る。
「……なるほど」
俺は笑った。
「最高じゃないか」




