第95話 王都決戦
俺たちは。
全速力で王都へ戻った。
「速すぎ……!」
リーゼが叫ぶ。
「これでも遅い!」
ノアが空を飛ぶ。
「先に行く!」
「頼む!」
ノアが黒翼で飛んでいく。
そして。
王都が見えた。
「……!」
空が黒い。
城の地下から。
巨大な魔力が噴き出している。
「第五封印……!」
俺は地面へ飛び込む。
地下。
以前来た場所。
そこには。
国王。
騎士団。
そして。
巨大な黒い結晶。
「レオン!」
国王が叫ぶ。
「封印が……!」
「分かってる!」
俺は神剣を構える。
しかし。
黒い結晶の前に。
一人の男が立っていた。
「……ゼノス」
「ようやく来ましたね」
「全部、お前の計画だったのか?」
「ええ」
「なぜ?」
ゼノスは笑う。
「あなたをここへ誘導するためですよ」
「俺を?」
「そう」
「あなたが五つの封印を巡ることで――」
「全ての封印が共鳴した」
「……!」
「そして今」
黒い結晶が割れる。
「世界への門が完成する」
アクアが震えた。
「レオン……」
「分かってる」
「怖い」
「大丈夫」
俺はアクアを守る。
ゼノスが手を伸ばす。
「神核をこちらへ」
「断る」
「ならば」
ゼノスの姿が変わった。
黒い翼。
巨大な角。
赤い瞳。
「力ずくで奪います」
魔力が爆発する。
「全員、下がれ!」
俺が前へ出る。
ゼノスが突っ込んでくる。
――ドォン!
拳。
剣。
魔法。
すべてが高速でぶつかる。
「速い!」
俺は剣で受ける。
「ですが!」
ゼノスが笑う。
「千年前より弱い!」
「……!」
拳が俺の腹へ入る。
「ぐっ……!」
吹き飛ばされる。
「レオン!」
「大丈夫!」
俺は立ち上がる。
口元を拭う。
「千年前の俺がどれだけ強かったか知らないけど」
神剣を構える。
「今の俺は――」
「今の仲間と戦う」
アストラ・ゼロが輝いた。
「――それで十分だ」




