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転生した俺は、全属性魔法と神剣を極めて異世界で無双する  作者: ななほし


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第84話 千年前の俺

「知ってたって……」


俺はアクアを見る。


「どういう意味だ?」


アクアは困ったように俯いた。


「分からない」


「でも」


「その名前を見た時、胸が変な感じになった」


「レオン・アークライト」


アクアが呟く。


「昔……誰かが呼んでた」


「誰が?」


「分からない」


アクアの身体が震える。


俺はそれ以上聞かなかった。


「無理に思い出さなくていい」


「……うん」


俺は古文書を見る。


千年前の俺。


もし本当に存在していたなら。


俺は一体何者だったのか。


その答えを探すため。


翌朝。


俺たちは王立魔法学院の資料室へ向かった。


そこには。


古い歴史書が大量に保管されていた。


「これだ」


リーゼが本を持ってくる。


「千年前の神災記録」


ページをめくる。


そこには。


五人の人物が描かれていた。


一人目。


黒髪の少年。


二人目。


銀髪の女性。


三人目。


白髪の少年。


四人目。


青い光をまとった小さな存在。


そして。


最後の一人。


「……!」


俺は驚いた。


銀髪の女性。


その顔は。


あの女神にそっくりだった。


「まさか……」


エリシアが呟く。


「女神様……?」


さらに読み進める。


――神喰らいが世界へ侵入した時。


五人の戦士が立ち上がった。


そして。


最後にこう記されていた。


『英雄レオンは、世界を救うため、自らの魂を封印した』


「魂を……封印?」


俺は息を呑む。


つまり。


俺は死んだのではなく。


自らの魂を封印した?


そして。


千年後。


何らかの理由で。


その魂が転生した。


「……」


俺は拳を握る。


その時。


アストラ・ゼロが言った。


《記録は正しい》


「知ってたのか?」


《断片的に》


「なら教えてくれ」


《まだ、全てを思い出してはいません》


「……」


《ですが》


《一つだけ確かなことがあります》


「何?」


《お前は千年前――》


《神喰らいを倒せなかった》


俺は顔を上げる。


「……」


《封印しただけです》


俺は。


静かに笑った。


「なら」


「今度こそ倒す」


その時。


資料室の扉が開いた。


「レオン!」


セレナだった。


「大変!」


「何が?」


「学院から正式な入学通知が届いたの!」


「……学院?」


「そう!」


セレナが笑う。


「来年から――」


「私たち、王立魔法学院の生徒だよ!」


俺は。


一瞬だけ呆然とした。


そして。


笑った。


「……そうだった」


神喰らい。


千年前の自分。


世界の運命。


色々あるけど。


俺には。


もう一つ大切な予定がある。


「学院か」


リーゼが嬉しそうに笑う。


「楽しみね」


エリシアも頷く。


アリシアは。


「……友達、できるかな」


「できるよ」


俺は笑った。


「俺たちがいるだろ」


アリシアは少しだけ笑った。


しかし。


その夜。


王都の遥か東。


誰も知らない場所で。


一人の少年が。


赤い瞳を開いた。


「……レオン」


「やっと見つけた」


その少年の背中には。


黒い翼が生えていた。

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