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第53話 白髪の少年
「名前は?」
戦う前に聞いてみる。
少年は少し驚いた。
『……名前?』
「うん」
『必要ない』
「いや、必要でしょ」
「戦う相手の名前くらい知りたいし」
少年は黙った。
そして。
小さく笑った。
『変わった奴だな』
「よく言われる」
『……ならば』
少年は名乗った。
『ゼノ』
「ゼノか」
『そう』
ゼノが剣を構える。
「その剣、何?」
『これは――』
一瞬。
ゼノの瞳が赤く輝く。
『神剣の対となる剣』
「対?」
『アストラが「断つ剣」なら』
ゼノは剣を掲げる。
『これは「繋ぐ剣」だ』
「繋ぐ……」
アストラが反応する。
《警告》
《同系統の神造武器を確認》
「アストラが警告するってことは……」
ゼノが笑った。
『さあ』
『始めよう』
一瞬。
姿が消える。
「――!」
俺は神剣で受ける。
――ガキィィィン!!
「速い!」
俺は吹き飛ばされる。
床を滑る。
「レオン!」
「大丈夫!」
立ち上がる。
ゼノは追撃してこない。
『まだだ』
「……?」
『今の一撃で倒れる程度なら』
『お前にアストラを持つ資格はない』
「なるほど」
俺は笑う。
「じゃあ――」
神剣を構える。
「本気で行く」




