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第120話 千年前の真実
「違う」
俺は首を振る。
「俺は、こんなこと……」
ノクスが答える。
「やったんだよ」
「なぜ?」
「神喰らいを倒すため」
「またそれか……」
俺は拳を握る。
すると映像が続く。
千年前の俺が言っている。
『ノクス、お前には頼みがある』
『僕を斬って』
『……え?』
『神喰らいの力は俺の魂に入り込んでいる』
『俺を殺せば――』
『神喰らいも傷つく』
俺は絶句した。
「……自分を犠牲にしたのか」
ノクスが頷く。
「そう」
「でも僕は君を殺せなかった」
「だから――」
「君自身が僕を切り離した」
そしてリゼリアが呟く。
「だから私たちの記憶から、ノクスが消えた……」
俺は目を閉じる。
千年前の俺は。
仲間を守るために、自分自身を二つに分けた。
「……ごめんな」
俺が言う。
ノクスが驚く。
「何で謝る?」
「お前を一人にした」
「……」
ノクスは初めて泣いた。
「今さら……ずるいよ」
俺は手を差し出した。
「なら――」
「今度は一緒に帰ろう」
ノクスはその手を握った。
「……うん」
その瞬間。
城全体が震えた。
『感動の再会か』
「……!」
聞き覚えのある声。
『ならば、次は――』
巨大な赤い目が開く。
『お前たち全員の魂を食らおう』




