↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
82/152

82話

冬が近づき、ついに・・・・・・


ブックマーク、ページ下部の星タップをお願いします。


※エル達の村の名前がこれまで出てきてなかったのですが、

アルンヴィーク村という名前です。今回初出ですが過去話のどこかで出すように修正します。








 三本角の兜を被ったボブロンは、赤黒く輝く巨大斧の柄を、指先でそっと撫でながら――今回の獲物を、眺めていた。


 比較的、穏やかな波の上。


 二十六隻からなる、ヴァイキングの船団。


 それぞれの帆船には約30人の戦士が乗船している。


 その中でも一際目立つ――竜の船首を掲げた、獰猛な印象を抱かせる船に、ボブロンはいた。


「あそこが――例の、アルンヴィーク村か」


「はい、そうです。――()()()とも、あそこで落ち合う手筈になっておりやす」


 ボブロンは、静かに頷いた。


 まだ、村は目に小さく映る程度。上陸まで、まだしばらくの時間がかかるだろう。


「皆に伝えろ。目標まで、もうすぐだとな。自分でぶんどった獲物については――好きにしていいとも」


「いいんですかい? 結構大きな村みてぇですし、女子供は高く売れると思いやすが」


「いい。中枢にたどり着くまでにも、十分な稼ぎは出るだろうさ。それより――戦士たちの士気の方が、よほど大事だ」


「へっへ。さすが頭目。わかってらっしゃる」


 手下は、下卑た笑みを浮かべながら、船団全体へその言葉を伝えに走っていく。


 やがて、各船から――地鳴りのような歓声が沸き起こった。


「ボブロン様万歳ッ!!」


「一生、ついていきやすぜ!!」


 ボブロンは、この村になんの価値も見出していなかった。


 中枢へ辿り着き、貴族も金持ちも根絶やしにして、大金を稼ぐ。


 いや――あわよくば、そのまま。国そのものを、乗っ取る。


 そんな妄想を膨らませながら、ボブロンは、にやりと笑みを浮かべた。


 ――その時。


 首筋に、ピリッと。


 ごく微弱な、痺れにも似た感触が走った。


「おい。今――何か、感じなかったか?」


「へ? なんのことでやすか」


 首筋に、触れてみる。

 だが、もう――何も感じない。


 ――気のせいか。


 ボブロンは、そう結論づけた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
いよいよ、戦いですか。。。。 ドキドキですね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。